見出し画像

タイのArt発信基地へ潜入_BACC

タイには行ってみたい美術館がたくさんある。
その中のひとつ、サイアム駅から徒歩すぐのBangkok Art & Culture Center へ足を運んだ。来タイ後、最初に訪れた記念すべき美術館。

画像25


タイのアーティスト達の発信基地ともいえるこちらのアートセンターは、1階から9階までが吹き抜けの螺旋構造となっていて、とにかく流線形のフォルムが美しい。また光りの入り方がとても印象的な空間だ。

画像1

画像2

画像3

画像4

画像22

画像23

画像24



9階のメインギャラリーは、マハチャクリシリントーン王女が、学生や一般の人々の知識や知恵の源泉となるよう、写真展示のためにここを解放。
2007年から毎年テーマを変えながら様々な展示が継続的に行われている。

この日は「Life@Home」と題して、丁寧に切り撮られた暮らしのかけらのような写真達が、やわらかな陽の光を纏いながら展示されていた。
タイの日常を垣間見る。
くすりと思わず笑みが漏れてしまうような、そんな愛らしい作品たちばかりだ。

画像5


画像7


画像7


画像8


奥の方へ進むと警備員にやんわり止められたので、どうしたのかな?と中をちらりとうかがうと、ちょうどご本人のインタビュー撮影が行われているところだった。

ちなみにこちらの展示は4月18日までとのこと。
https://en.bacc.or.th/event/2753.html



わたしが訪れたこの日は、平日午前中とあってか、人はまばら。
おかげで下から上まで、ゆっくりと観て回ることができた。私の他は学生さんかな?若い人たちが思い思いに鑑賞していた。


やはり美術館には、折々で訪れたいと思う。
お目当ての企画展だけでなく、常設展も観て回ることで、表現やものの捉え方、見方、手段、価値観の幅が拡げられる。

普段何気なく生活していると、似たような価値観や共感できるような場やコミュニティ、いわゆる安心できる場所にどうしても身を置いてしまいがちだ。そうすると、どうしても視点や視野が拡がっていかない。

美術館にくると、いろんな表現に出会う。
それは時に、自分が好まない表現だったり、
アプローチだったりすることもあるのだけれど、
そこで自分が感じる、ざらざらした「違和感」だったり、「その違和感の正体が何なのかを知ろうとする」だったりが、とても大事だと思っている。わたしにとって美術館はそういうものを、確かめる場所だと思っている。


SNSでも様々な価値観に触れられるけれど、
時に乱暴だったり、大音量だったり、思想や温もりがなかったり。触れなくてもいいものも意図せず洪水のように溢れ、押し寄せてくる。
美術館は「違和感」も、自分で意識的に手に取る感じが、わたしにとってちょうどいい。

とはいえ、撮影可能な作品のうち、空気感も含めて好きだなとか、印象に残ったものを写真として切り撮った。

画像15

画像16

画像17

画像18

画像19

画像20

画像21


ちなみにこちらのアートセンター、入場無料というから驚き。
施設内には、複数のカフェや飲食店、ショップに図書館もある。涼しく快適な空間なので、暑い日は、休憩方々ふらりと立ち寄るのもいいと思う。
アートが好きな方、建築物が好きな方におすすめ。


それにしても、ここBACCをはじめタイには魅力的な建築物が多く、いつもハッとさせられる。
特徴的な流線型のフォルム、風や光といった自然を取り込みながら調和するかのようなやわらかで解放的なデザイン、色彩や異素材の組み合わせ。

たとえば、驚いたのは近所のカフェ。
おそらく建物をたてる時からすでにそこにあったであろう木を、そのまま残して木もカフェの一部にしてしまっている。
外から見ると屋根から木が飛び出して見えるものだから、入って確かめずにはいられない。

画像10

画像24


タイの人は、木など自然のものはなるべく切らずに残すと聞いたことがある。こんなふうに優しくデザインして、建築技術で内包してしまうところがすごい。

専門的なことは分からないけれど、日本でいうところの建築基準法のようなものがあるにせよ、
バンコクの街を歩くたびに、色彩豊かで、柔らかで、解放的なデザインの建築物たちに出会えるのが日々のたのしみでもある。

琴線に触れるデザインに出逢ったら、
またこうして記録に残したいとおもう。

画像11

画像12

画像13

画像14


📍Bangkok Art and Culture Center