2017年に上京してきてそこそこちゃんと働いてなんとか死なず今まで生きてきたが、東京には娯楽がない。
本当に何もない。
僕はバイクでタイヤを溶かしたりハイオクガソリンを浪費するのが大好きなんだけど、それができないから娯楽がないと言っているワケではない。

ここからは僕の偏見100%で、もちろん捻くれている。
いっつもやけども。

仕事と娯楽の区別を許されない地・大東京

僕は最寄り駅まで徒歩50分、電車は1時間に1本って感じの岐阜のど田舎で生まれて、同じようなとこで生まれ育ったやつらと上京してきて東京で今暮らしてる。
一人はバイクのメカニック、一人は漫画家アシスタント、一人は声優志望、一人は車関係のメディア人間。
まあいかにも全員田舎出身って感じで、みんないい感じに金も無けりゃあ時間もなくて、あるのは体力のみって青年。
皆明確に娯楽を持っている。
この便所の落書きをスマホで書いている目の前で、友人の一人はロータスエスプリの外してあったエンジンをボディに接続してる。
これは娯楽だし、小金井市の自宅からわざわざ大黒PAに寄ってさいたま市のこの友人の住むガレージハウスにバイクで来た僕のこの行為も同様に娯楽と言える。
当然だが、大黒PAに用事なんてないし、待ち合わせもしてなければ道中を気に入ってるワケでもない。

こういう他人から見たら無駄な行為を良しとしないのが東京人だ。
東京人ってお前もじゃねーかって思うかもしんないけど、僕は「東京でバリバリ働いてめちゃめちゃ金稼いでごりっごりのメンタル武装が完了した人間」のことを東京人と呼んでるから、僕はこれに当てはまらない。

こういう人種が経済を回しているのは言うまでもないけど、僕はこういう人種が嫌いだ。
その原因が、仕事と娯楽を区別するのを許さないことが多いからだ。
僕がバイクに乗っていようが1円にもならないし、さらにこれに費やす時間を仕事に注げばスキルが習得できる。
知ってるわバーカ。
そう、東京人の娯楽、それつまり仕事。
仕事が娯楽で、娯楽が仕事。
ここからあと40年こういう人種と戦うことを強いられ、さらにこれが正義となるような場所が東京だなぁと思うと、もうこんなとこにいたくないと思った。
無駄な行為を大きく排除しきったのちにできた人間を何人も見てきたが、金は稼げるだろうし胸を張って生きていけるだろう。
僕はビジネススーツを着てビジネスの場で精神をすり減らすより、レーシングスーツを着てサーキットや山で身体をすり減らすほうが良い。

娯楽ってわざわざ予定立ててやるもんか？

再来週の日曜開けといて！飲みに行こう！

こういうのが僕は死ぬほど苦手だ。
仕事じゃああるまいし予定立てんなよと思う。
僕が実家にいたときは、約束をせずともなんとなく峠に行けば誰かがいて、疲れたらちゃんとした挨拶もせず各々が帰って、という謎の行為が行われていた。
朝でも昼でも夕方でも、平日でも休日でも。
田舎だからとか、バイクだからとかそういうことを言いたいワケじゃない。
わざわざ友人や自分の予定を確保して「頑張って楽しまねば」という心持ちで集まるのがクソほど嫌なんだ。

そういう意味で、東京はなんとなくどっか行くというのが難しいように感じる。
車社会の田舎は行動に明確な疲労を伴わないが、東京はまず駅まで歩く、電車を待つ、電車に乗る、さらにまた目的地まで歩くという想像に容易い疲労がある。
歩くのも電車にも慣れたけどとかほざく公共交通機関の社会で生まれ育った都会民は黙ってろ。
俺はタクシーしか乗らないという金持ちも黙ってろ。

楽しむためにわっざわざ集まって、集まったころには結構疲れてるような行為、それ娯楽か？
お前もわざわざ友達とサーキット行ってんじゃんって自分でも思ったけどあれは娯楽じゃない、戦いだな戦い。
乗ってる間はずーっと孤独だし。
そういう意味で、東京には娯楽がない。
飯を食うとかってのは娯楽じゃない何かだ、知らない。
都会ならではの○○…という謳い文句は田舎ならもっと快適にできるんじゃねーか。

目的がないことが東京では悪だ

誰かと何かをしたいとか、これはめちゃくちゃ小さい事象だけど、東京では何かを成し遂げたい、何かになりたいなど、こういった目的を持つことが絶対的な正しさとされてるのかなと強く感じられる。
そんなもんねーし、ないのが当たり前だからまずはなんでもやってみよー！みたいな逆張りも寒いからやめろよ、100億回はそういうの見た。

上記の通り、僕は誰かみたいになりたいとかこういう作品を遺したいとかこんな社会にしたいとかが全くない。
東京に住んでてどれだけ頑張ろうがどれだけ金を稼ごうが、気軽にバイクで走れるのはどうせ永福から乗る首都高C1だし、家賃高いとこ住んだっていくつも鍵開けないと家の中たどり着かねーし、高い車持ってシグナルダッシュを街で見せびらかすことに何の魅力も僕は感じない。

予定を立てなくともなんとなく遭遇する友人と、楽しいサーキットと気持ちいい峠と、4台くらいのバイクと1台の車と、心が乏しくならない程度の収入。
このくらいをクリアするのが目的だなーと、ここ3日くらいで定めた。

30になったら岐阜に住めるようにあと3年死ぬほど頑張ろうと。

書きたいことがまだまだ山ほどあるけど、サンマリノGPのMoto2始まるから終わり。
東京が悪い田舎が悪いとかそういうことではなく、僕みたいな人種だと東京に魅力的なものは何もないと感じるし、仕事のためだけにいるってどんだけ非効率なのよって思う。

だってさー、張り切って遊びに行く時、大抵埼玉か神奈川か千葉行かない？
東京ってなんなんだろうな。
実は超楽しんで住んでる！ってやついないんじゃねーか、知らんけど。