1軒目のシェアハウス 2003−2006

最近は、シェアハウスのように何人かで家やアパートを借りて生活する、
というのが日本でも目立ってきているようですね。
私が渡欧した20年前、そのようなスタイルはこちらではすでに確立されていました。お金のない学生達にとっては、当たり前の生活スタイルになっていたと思います。
特に大都市は家賃も高いですし、シェアした方がお得だったりすることも多いようです。情報なども共有できますしね。
かくゆう私も20年前に、ヨーロッパでシェアハウスデビューをしたのですが、その時のことを話したいと思います。

私のトンデモ話はこのアパートでの生活の一番最後に出てきますので。

トータル3年間、2軒のアパートで、大家さんと同居人である日本人や、その他の国の人達と生活を共にしました。

シェアハウスは、これから海外生活をする人などにお勧めしたい生活スタイルかなと思います。
特に初めての海外生活の場合は、心細かったり、心配が無駄に多かったりします。現地の生活に慣れるまでという期限付きでシェアハウスにいる友達もいました。あと、親御さんたちにとっても少し安心ですよね。

あと、いろいろな国の人と生活すると、まるでその人の国に行ったような気分も味わえます。文化の違いを知ることもできますし、良くも悪くもいろんなことを知れます。
今でも仲良くしてくれている友達の何人かは、シェアハウス時代からだったりします。
今は皆、転々バラバラに生活していますが、時々近況報告をしています。

20年前の話なので最近のことはわかりませんが、当時は口コミが多かったように思います。語学学校に行けば、帰国する人からの情報をもらったり、学校の掲示板で見つけたり、新聞での募集などもチェックした記憶もあります。

ネットで探すとかありえない時代でした。
インターネットも今ほど普及してない時代。
今思えば、よくあの時代に生き延びてたなと我ながら感心します。
あんなサバイバル生活、今では無理かもしれません。 笑

当たって砕け散ってまた復活、落っこちてもなんとか這い上がれてたのは、若さのおかげか、私が本当にイタすぎて気づいてなかったのかどちらかだと思います。
恥って何?、そのくらいでした。
でも、そのくらい生活に必死でした。
私だけでなく、周りの人たちも私以上に必死だったと思います。

大変なこともありましたが、このシェア生活は忘れることのできないことの一つです。

なんとか新しい生活始まる

海外渡航してまず何をしなきゃいけないかというと、食べることより寝るところを探さないといけません。

渡航する前に語学学校を登録し、学生寮に空きがあるか確認しました。
私立の語学学校や、大学附属の語学学校は大概、学生寮があって割安で借りることができます。
ですが、「ない」という返事が返ってきて途方に暮れていたのですが、現地にいた知り合いご夫婦にお世話になることになりました。

彼らのご好意で、シェアハウスを紹介していただき、人生初のシェアハウス生活が始まりました。

共同生活人数は四人。
最初のメンバーでの生活は2ヶ月間くらいでした。

今更ですが、ワタクシをはじめ登場するすべての人たちは、仮名で書かせていただいております。ご了承くださいませ。


まずは大家さん。

60代のマダムのマリエル。
随分前に離婚をしていて、二人の子供(娘、息子)は結婚して独立済み。空いている三部屋を学生に貸し部屋として提供している。
息子がポルトガル人の女性と結婚し、ポルトガルへ移住したため、目下ポルトガル語の勉強中。
バカンスとレモン入り紅茶、日本のボールペンがお気に入り。
得意料理はレンズ豆のスープ。

同居人その1

隆史さん、職業ソムリエ。
ワインの勉強のために一年間の留学中。
プライド高く、自他に厳しい人。
私はことごとく小言や嫌味を言われていました…
そして、大家さんのお気に入り。
どうやら日本に帰国してからはワイン屋を開いたよう。
彼の退去した後、サキちゃんという子が入ってくることになります。
そして、このサキちゃんとの生活で私は色々とあったのです。

同居人その2

ジュンさん。
語学習得のために仕事をやめて、一年限定の留学。
英語はネイティブで、本当に一年で言語マスターして帰国されたツワモノ。
自信に満ち溢れた男前、まるで香港スターのような人でした。
こんなに自信に満ち溢れた人を日本で見たことがなくて、ワタクシkome は尊敬の念すら抱いていました。
のちに私に寿司屋のバイトの紹介をしてくれた人でもあります。
彼の退去後は、すみれちゃん(めっちゃ美人)が入ってくることになります。
彼の帰国後のことはわかりませんが、きっと海外での体験を生かして活躍しているのではないかと思います。(あくまで私の想像にすぎませんが)

そしてワタクシ 

kome。
渡欧したばかりで右も左もわからぬ困ったちゃんの日本人、職業元料理人。
二人の暑苦しい個性に居心地悪いけれど、ようやく見つけた寝れる場所に感謝をしつつ、新しい生活を始めようとしている。
留学予算を低く見積もり過ぎていて、3ヶ月目からバイトすることを余儀なくされてしまう日本人。

おまけ同居人。

麻衣子ちゃん、看護師。
kome の前の住人。
彼女のご好意で一晩か二晩お部屋に泊めさせて頂きました。
確か彼女の帰国の前日に川の字になって色々聞いてもらったことは今でも覚えています。
見ず知らずの私を受け入れてもらって、感謝しかありません。 
帰国後も少し連絡を取っていましたが、次第に疎遠になってしまいました。
彼女が幸せに暮らしていることを願っています。


今回はここまで。
see you soon :)




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