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「表」と「裏」と「死にかけの裏」


 このような2本の線、「ミュラーリヤー錯視」というらしい。錯視という人間の直観と反する現象でありながら、この錯視、擦られ倒してもうベタの領域だ。

 現在この図をこれ見よがしに見せられて、「この2つの線、どっちが長いと思います?」とか聞かれても、「あ~知ってるなあ。確かコレどっちも同じ長さなんだよね、下の方が長く見えるけど」って捻くれた考えが出てくるのが普通だ。

 
 人間の直観に反してこその「錯視」なのだから、はじめて知った時には驚いたのだろうけれど。この変な2つの棒は有名になりすぎた。


 世論とか、あらゆる知見に「時間経過する表と裏」があると思う。ベタとシュール、定番と際物、王道と邪道。

そんな、観点の「表」「裏」

裏を上手く突いた知見が人を動かすのかなぁ

なんて、M-1の令和ロマンのネタを見ながら思ってこの文章を書いている。

 転校生と曲がり角でぶつかる… 学校どこ!?って。
「確かにな」と思いながら声出して笑った。今年もMー1面白かったなぁ。※これは私が一番嫌いな素人お笑い評論みたいな記事ではないので安心してください。


 気づきそうで気づかなかった「裏」を突かれると一気に引き込まれる。確かに、言われてみれば、何で気づかなかったんだろうと思わされる裏を突いた発想出来る人って本当に凄いなって。


 でも非実在性パン咥え転校生少女も、ミュラーリヤー錯視も大衆の観点の裏だった時期があるはず。「あぁ~確かに少女漫画とかアニメで見る!」「えっ!?絶対下の線が長いと思った!」と、裏を突いてウケていた時期があるはず。

 多分「表」もそれはそれで良さがあるんだ。王道を嫌う人はいないというか、「逆にベタかい」みたいな良さが。


 いざ、裏を突いた観点をだしてくださいと言われても出来ないもの。何かあるだろと思い、日記代わりのメモ帳を振り返ってみたら「水に生まれ変わるとして、コンビニのざる蕎麦に入っている、ほぐし水に転生するような来世だったらやるせねぇよな」という表でも裏でも何でもない、ただ死んでいる寝言みてぇな事しか書いていなかった。いつ書いたのか、本当に私が書いたのかすら疑わしい。
 あとは醤油無くなったから買えとか。こんなメモ帳なら2023年の内にちゃんとお焚き上げしておこう。来年は見られても恥ずかしくない手帳をつけよう。


 ミュラーリヤー錯視も、学校の理科室の水の勢いが強いってのも、クリスマスとかハロウィンに対して斜に構えたスタンスも、空想科学読本後追いの激浅フィクション弄りしてる陰キャ高校生etc. 全部サムい

 一番サムくて痛いのが、こうした「いかにも良い切り口持ってきましたってツラして目新しくもない視点をこれ見よがしに披露しちゃう」という、それもう「死にかけの裏ですよ」みたいな観点しか出せない、私の様な人間なのだと思う。

 素人が必死に裏を突こうとしても99%痛々しくなってしまうのだろう。才能ない私の様な人間が必死に裏を突こうとするのが一番見苦しいのかもしれない。(その恥を恐れずに挑み続ける人は、それはそれでカッコいいと思うけれど)

 本人だけが斬新だと勘違いした、ドヤ顔垣間見える、とっくに斬新さと旬を通り過ぎた「死にかけの裏」が一番サムくてイタい。


 表から裏に時間経過で変わっていく間の「死にかけの裏」っておそらく沢山溢れていて、それを嬉々として拾って披露すると痛々しい素人が出来上がるのだろう。例えばこの記事は最初『策士、錯視に溺れる』という題だったのだが、調べたらもうnoteで使っている方がいらっしゃった。やはり私には独創性が足りない。



ものすっっっごい脱線した

 本当はMー1に感動して、人生懸けて裏突いて笑わせてくれる芸人さんって本当に凄いなって話がしたかっただけだったのだが。
 「表」と「裏」と「死にかけの裏」とか、意味わかんねぇこと言ってるなと思われても仕方がない。年末に若干酔いながら何とか自分の感じた事を30分以内で纏める訓練なので許して欲しい。

この記事は、恥ずかしくなって後日削除する可能性が高い


 あと、中学生の弟が最近YouTubeで仕入れたのか「死にかけの裏」の知識をこれ見よがしに話しているのを見て、兄として危機感を感じてこの文章を書いているのだ。

 思春期に「死にかけの裏観点」で自分が特別で斬新な知見を持った人間だと思いこんだイタい中学生になっていたと、10年後弟が後悔しない事を願うばかり。




 この文章中で最も「死にかけの裏」であるのは、この記事の表紙に使われている二本の線は、ちゃんと長く見える方が長いのでミュラーリヤー何とかとか全然関係ないという点である。

 年の瀬、2023年はありがとうございました。来年も少しでいいから人に読んでもらえる、また仕事に繋がるような文章を書くための練習場として、積極的にnoteを更新できるように頑張ろうと思います。

 本記事の様な100%ただ思った事を推敲せずに書いている記事はマジでただキーボード叩きたいだけの趣味なので、今年仕事くれた方は見限らないでください。

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