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妄想日記㉖もしも私がおじさまだったら。

買い物に出た際、書店が目に入った。
やはり気になってしまうのは、小夜が少女小説家になっているかどうかだった。
べつにスマホでネット検索すればわかるのだが、シチュエーション的に書店で見つけたという方がいいような気がしていた。
ライトノベルのコーナーを進むが、「小夜」の名の付く作者がいない。
ペンネームを使っているかもしれないのでわかりようがない。
見つけられないまま、そのコーナーから離れた。

少しは料理を上手になりたい。
旅人に出した料理がカレーにビーフシチューって芸がない。
このままでは次にたぶん肉じゃがを出してしまう。
自分を律するべく料理雑誌を手に取り、購入した。

家に帰り、ハイボールを飲みつつ雑誌を読む。
以前に比べて、一つの料理に使われる食材が少ない。
不景気な生活に根差したリアルな食卓、という事なのだろうが彩が無さ過ぎて料理に夢が見れない。
ああそうだった。
料理は生活でした。
雑誌を閉じる。
ついでに目も閉じる。
目を閉じなければ本当の夢は見れない。

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