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人生における3つの資本を築いていくこと【橘玲さんの幸福の資本論より】

人生には3つの資本があります。それらの資本があることで私たちの生活は成り立ち、より良いものになっていきます。

具体的には金融資本・人的資本・社会資本の3つの要素ですが、これらの資本を積極的に築いていくことで暮らしの安定感は増すでしょう。

人間はどすいても働かないと生きていくのは難しく、社会とのつながりによって生かされていると感じることがあります。また、もしもの備えがあることも安心感につながるでしょう。

それでは、私たちの生活で大切な3つの資本についてお伝えします。


橘玲さんの「幸福の資本論」について

橘玲さんの「幸福の資本論」という本があります。この本は人が生きていくうえでは3つの資本があると述べられています。

その3つの資本とは金融資本・人的資本・社会資本のことであり、それぞれが私たちの生活を形成するにあたって非常に重要な要素になります。

これらの3つの資本の内の2つある状態が望ましい状態であり、3つある状態まで揃えるのは大変難しく、0になると完全なる貧困状態になってしまうと著者は主張されています。

金融資本の築き方

新NISAのスタート、FIREムーブメントなど一部では金融資本を築くことが流行っているように感じます。

金融資産を築くこと、不動産投資をすることなどが一部の層では過熱しています。

残念ながら、データなどをしっかりと見ると余剰資金を金融資産に回せているのはやはり一定の余裕がある人たちやリテラシーが高い人に限られていることがわかりますが…。

それにみんな自分のことは全部が全部を正直に話すわけではありませんので、他人の資産状況などについては大まかに予想することはできても実態は掴みにくいでしょう。

さて、この金融資本の築き方ですが、これから投資を始めようとする方にはまずは新NISAが考えられるでしょう。NISAとはその枠の中で購入した金融商品であれば利益に対して課税されるはずの税金が非課税になる制度です。

本来約2割の金融課税がされる現行の税制のことを考えると、非課税になるのは大変大きいですね。

これから金融課税が厳しくなるのではないか、国策だから乗ってはいけないという声も上がっていますが、現状のインフレ傾向にある日本社会を考慮すると日本円普通預金一択で積み上げていくのも危険だと思うのですが…。

人的資本の築き方

人的資本はその名の通り、その人の稼ぐ力のことです。勤め人などをして給与を得る、フリーランスとして報酬を得るなどがこの稼ぐ力にあたるでしょうか。

この稼ぐ力というのも獲得するのは簡単ではないです。日本社会は横並びの新卒一括採用を行うので、その流れに乗り損ねてしまったら一般的なホワイトカラー職などで正社員として働ける可能性が狭まります。

また、女性の社会進出が叫ばれていますが、これも厳しいものです。一度出産子育てでキャリアがストップしてしまった女性は何らかの専門性がないともう一度キャリアをスタートするのが簡単ではないのが日本社会の現状のようです。

保育士・看護師・薬剤師などの専門職の女性などは比較的やり直しがききやすく、子育てをしながらパートタイマーとして働けるように思われますが、一般的なホワイトカラーの仕事はなかなか厳しいかもしれません。

人的資本を築くためにはこのようなサラリーを獲得する方法とフリーランスとして働くという方法があります。

自分自身のスキルやコネクションで稼げるという意味では、今のインターネット社会に即したスタイルがフリーランスの働き方といえるかもしれません。

社会資本の築き方

社会資本は人間関係があるかどうかです。家族関係は良好か?友人関係はあるか?恋人やパートナー・配偶者はいるかなどの問題がこの社会資本の話になるでしょう。

私自身も人間関係はそこまで得意ではないのですが、全体的に大人になり生活に追われるとこの社会資本が削られていくように感じます。よって、若い方は仕事で忙しくなってきても、大切な友人だと思える人がいたら継続的に連絡を取り続けることをおすすめします。

人間は不思議なもので1年くらい会わなくなるとどんどん縁が無くなっていきます。2~3年からそれ以上のスパンが空き、他人のような状態になってしまうと、急に連絡がくると身構えてしまうこともあるかもしれません。

「便りが無いのは良い便り」という言葉がありますが、急に久し振りに知人から連絡がきたと思ったら頼み事の連絡だったということも私にはあります。さすがに、近況もわからずにずっと疎遠だった人の力には私はなれませんでした。

人間関係はそれ自体が活力になるものですし、年を取ってからでは獲得が難しいです。若い頃から積極的にコミュニティに属すなどしてさまざまな人間関係の構築に努めてみてはいかがでしょうか。

地域のサークルに参加する、行きつけの飲み屋がある、旧友と年に1度は集まるなど、そのような些細なことで救われることもあるかもしれません。

まとめ

私たちの生活で大切な3つの資本についてお伝えしました。

この「幸福の資本論」という本では、金融資本を築き、好きな仕事を追求して人的資本を伸ばし、社会資本に関しては愛情空間と呼べる家族や配偶者・親友を大切にしてその他は貨幣空間というお金でつながる知人レベルにとどめるのが最適解だとされています。

そこまで合理的に動くのは多くの人にとっては難しいことかもしれませんが、経済合理性に基づき動くのがより良い暮らしにつながるのは想像しやすいことです。

また、橘玲さんの姉妹本(続編にあたる)で「シンプルで合理的な人生設計」という本も大変おすすめですので、是非一読をおすすめします。


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