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「利用者さんからのクレームにはどう対処すればよい?②」

はじめに

今回は利用者の方からクレームがあった場合に、具体的にどのように対応すべきかということについて、お話をします。

事実関係の聴き取り・調査

ご利用者やご親族からのクレームが入った場合、まずはその内容を丁寧に確認しましょう。

どのようなことがあったのか(何に不満や不安を覚えたのか)、それはいつ・どこでどのようにして起きたのか、誰が当事者なのかというように、より具体的に聞き取りをしましょう。
その上で、何を希望されるのかについても確認をされることをお勧めします。
この辺りは、「クレーム対応」に関する書籍がたくさん出ているので、参考にするとよいでしょう。

大切なのはご利用者が感情的になっている場合でも、その気持ちに寄り添いつつ冷静に対応することです。またその場では結論を出さずに、早急に検討することを伝えることも大切です。

その上で担当であるヘルパー・看護師さんにも聞き取りを行いましょう。この時も、一方的な決めつけをせずに、事実関係の確認を行うことが大切です。また複数の担当者の方がいる場合には、その方達にも参考のために話を聞いておく必要があると思います。

対応を考える

事実関係の確認が終わったら、所長や責任者の方と一緒に対応を検討しましょう。

①担当者・事業所に非がある場合
きちんとご利用者に謝罪をし、再発防止策を検討・実施することが大切です。
また物を壊した、紛失したというような内容のクレームであった場合には、弁償(損害賠償)を行うことも必要になってきます。その対応も検討する必要があります。

②担当者・事業所に非がないと考えられる場合
この場合には、今後のご利用者との関係を踏まえた対応に工夫が必要です。
例えば、非はないことは伝えつつも、不愉快な思いをさせてしまったことには謝罪をするなど、ご利用者の感情に配慮した対応をすることなども考えられます。

その上でご利用者による明らかな言いがかり、また不当な要求がされているという場合にはきちんとした対応が必要です。
この点は、次回に詳しくお話したいと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。
このようにクレームについても、ある程度マニュアル化し、事業所内で共通認識を持っておくとスムーズに対応できるかと思います。
また場合によっては弁護士にご相談をいただくことで、法的な観点からどのように対応すべきかを検討することで、選択肢も広がる場合もあります。

問題が起きてしまいそうなときには、いち早く相談をされることをお勧めします。