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奈良少年刑務所を見学して

2年以上前ですが、奈良少年刑務所が改修に向けて閉館する前、地元住民向けの見学会に行ってきました。
用途が刑務所ですから近所の人も滅多に見れません。そしてここは旧奈良監獄と言いまして、明治時代に建てられた明治五大監獄の1つであり、現存する唯一の建物です。
2021年頃に日本初の監獄ホテルとしてオープンします。部分的に刑務所時代の様子も保存されるようですが、完全な形ではもう見れませんので、貴重な写真としてnoteでシェアさせていただきたいと思います。

航空写真で見ると明快なプランが分かります。
メインの建物から5本の受刑者を収容する棟が伸びています。
この建築形式を専門用語でパノプティコンと言います。少ない看守により受刑者を監視できることを目的にしたプランです。
設計した司法技師の山下啓次郎が欧米の刑務所を視察して回っただけあり、先進的な設計が取り入れられていたようです。

正門です。威風堂々とした佇まい。日本が世界に対して近代化をアピールしたのが伝わってきます。正門を含め建物は基本的にレンガで出来ています。

正門を抜けると看守棟が見えます。このアプローチの距離が監獄の威厳を引き立てています。

看守棟から5本の収容棟が見渡せます。

収容棟の中はこのような形で牢獄の扉が整然と並んでいます。天窓があり意外と明るいです。

牢屋の中には洗面と便器だけありました。
ちゃんと窓があって明るいです。

耐震診断のためコア抜きしている部分がありました。レンガを積んで作られています。

敷地を囲う塀もすべてレンガで出来ています。

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どんなホテルになるのか楽しみです。
紆余曲折ありまして星野リゾートが100室未満の高級ホテルにするそうです。

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