8本目:『人生フルーツ』

今年8本目は、ポレポレ東中野で観たドキュメンタリー映画『人生フルーツ』。

公開から1年以上経っているロングラン映画で評判が良かったのと、ちょっと心が弱っていて、いいドキュメンタリー映画で泣きたい気持ちだったので、観てきた。結果、大号泣。久しぶりにパンフレットも買った。

この作品は、建築家である津端修一さん90歳と妻の英子さん87歳の自給自足に近い生活を描いている。とにかく、二人の考え方や日々を丁寧に生きる姿勢が本当に素敵で、割と早い段階から、うるうるしていた。親しい人に手紙を書いて、食べ物は長い付き合いの人から買う。野菜や果物を育てる。ちょっとお茶目な看板を作る。ジブリのような生活だった。

良かったなあと思うところが多すぎて、うまくまとめられないけれど、ひとつ挙げるとすれば、修一さんの「自分ひとりでやれることを見つけてコツコツやれば、時間はかかるけれども何か見えてくるから、とにかく自分でやること」という言葉が心に残った。サイズは小さくっても、理想にこだわり続けるのだ。

ほかにも、大切な人と一緒に歳をとっていくこと、日々の生活を丁寧に作り上げていくことを教えてもらった。そして何より夫婦がとにかくいい顔をしている。それが一番の見所だった。

パンフレットに書いてあった、監督とプロデューサーの制作日誌も素晴らしかった。何度断られても、何度も何度もアプローチを続ける。「恋も仕事もフラれてからが勝負」とは、素敵な言葉だった。

Twitter(@konishi36)もやっています。


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