サッカー技術 ジャンケン理論のススメ

早速ですが、私と皆さんでジャンケンをしてみます。どちらが勝つかわかりますか?わからないですよね。

では、条件を変えます。

私はグーとパーしか出しません。しかし、皆さんはグー、チョキ、パーの全てが出せます。

どうでしょうか。皆さんの方が絶対的有利ですよね。

次に私はグー、チョキ、パーの全てが出せます。皆さんはグーとチョキしか出せません。

当たり前のことですが、今度は皆さんの方が絶対的に不利ですよね。

これをグーはドリブル、チョキがシュート、パーはパスというようにサッカー・フットサルに例えてみます。

ボールを持った状態で、オフェンスがグー(ドリブル)を出せば、ディフェンスはパーを出したらディフェンスの勝ち。オフェンスがパー(パス)を出して、ディフェンスがグーを出したら、オフェンスの勝ちというルールです。

皆さんがボールを持った状態で、グー(ドリブル)かパー(パス)しか出せないとします。さっきと同じく絶対的に不利で、高い確率でボールを取られますよね。

次は、皆さんがディフェンスです。オフェンスの私はパー(パス)かチョキ(シュート)しか出せません。皆さんは全て出せます。皆さんが絶対的に有利ですよね。

ここでわかることは、サッカー・フットサルでは、グー(ドリブル)、チョキ(シュート)、パー(パス)の選択肢を持っていた方が有利なことです。ゲームや試合を観ていると、グー(ドリブル)とパー(パス)しか選択肢が無い選手、とにかくグー(ドリブル)を出す選手がいますが、もったいないと思います。小学生と中学生ほどの力の差があれば1つや2つの選択肢だけでも勝てますが、ある程度レベルが上がるとパワーバランスも均衡してきます。そんな簡単にドリブルやシュートは成功しません。なので、常に3つの選択肢を持ってプレーする必要があります。

それと忘れてはいけないことが、サッカー・フットサルのジャンケンは1発勝負ではありません。ゲームや試合中に何回も勝負します。

何回も勝負があると考えると、ずっとパー(パス)を出し続けていると、ディフェンスは「あの選手はパーを出す」と思い込んで、チョキを出してくれます。そしたら、グー(ドリブル)で勝つことができます。

これを上手く使っているのが、皆さんがご存知の世界のスーパースターたちです。

メッシ選手やネイマール選手は鮮やかなドリブルが強調されます。YouTubeでスーパープレイ集などを観て憧れるのは凄く良いことなのですが、彼らが90分の試合でグー(ドリブル)を出す回数は極僅かなことを頭に入れておくことが重要です。彼らも世界の屈強なディフェンス陣に「グー(ドリブル)を出す」と読まれていると、勝てないことを知っています。彼らはディフェンスがチョキを出すと思い込んだ瞬間にグー(ドリブル)を出して勝っています。

そして、もう1つ重要なことが、サッカー・フットサルのジャンケンは後出しができます

先程の話で言うと、ディフェンスが「あの選手はパー(パス)を出す」と思い込んで、足を出したり、体が動いたり、ポジション取りをして、先にチョキを出します。そうしたら、後出しでグー(ドリブル)です。ジャンケンと違ってサッカー・フットサルの場合の後出しジャンケンは、相手から「卑怯だ」と言われません。むしろ「やられた・・・」「あの選手は上手い」と言われます。

是非、皆さんもジャンケン理論を持ってプレイしてみてください。

つづく・・・


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