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ハーレム・ルネサンス

 ハーレム・ルネサンスとは1920〜1930年代初頭にかけて、
ニューヨークのハーレム地区で花開いたアフリカ系アメリカ人の
文学・芸術運動
である。

当初”ニュー・ネクロ・ムーブメント”と呼ばれていた。

この運動の背景として、
南部で新たに解放された数百万の黒人たちが、
奴隷制度と南北戦争後の南部再建時代の苦難に耐えた後、
いわゆる「黒人の大移動」によってニューヨークなど北部の大都市に
大量に移り住んだことがあげられる。

第一次世界大戦が終わった頃には、
貧しいながらも文化的な活気に満ちた黒人コミュニティが
ハーレムに根付いた。

ハーレム・ルネサンスの基礎を多く築いたのが、
歴史学者・社会理論家のW・E・B・デュボイスである。

上記の著者であり、1909年にはNAACP(全米黒人地位向上協会)
の創立に尽力したことで知られている。

デュボイスは、従来とは違う黒人の文化意識と誇りを訴え、
喚起された若い世代の作家や芸術家は独自のスタイルを生み出して行った。

また、中心的な作家のひとりが、
ジェイムズ・ウェルドン・ジョンソンである。

代表作には

ハーレム・ルネサンスは詩の分野では特に豊かな作品が数々生み出された。

ラングストン・ヒューズは当時新たに生まれつつあったジャズ音楽のリズムに取り組んだ。

音楽と文学は切っても切れない関係にあり、それぞれの分野の中心的人物が
運動を通して刺激しあった。

 1930年代に入ると、大恐慌が大打撃を与える事になり、
ハーレム・ルネサンスは下火になった。

しかしそれでも、
新世代のアフリカ系アメリカ人の小説家・詩人・劇作家が
活躍する道を切り開いた文化であった。

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