1.2.3.だぁー!

 アントニオ猪木をさがしてを観た。ドキュメンタリーと再現ドラマ的なものとを織り込んだ構成。
闘魂アントニオ猪木、元気があればなんでもできる、バカになれ、いろいろ言った、いろいろやった、借金もした、政治家もした、挑戦し続けた一生だった。
小さい時親父さんが事業に失敗、その頃日本政府が移民政策を打ち出しそれにのって家族でブラジルに渡る。コーヒーの農園などで働く。失敗を重ねながら前に進んでいくという意味では父親譲りなのだろう。
彼はプロレスラーだったが、プロデューサーであり経営者でもあったようだ。タバスコを日本に持ち込んだのは猪木だとか言うことを聞いたことがある。実にしろ虚にしろそんなことが真実味をおびてしまうのは彼ならではでないだろうか。
異種格闘技戦、アリとやった。退屈な試合だった。ということは、リアルだった。真剣勝負だった。大借金。実におもしろい。猪木寛至はおもしろい。
元気があればなんでもできる。裏を返せば、元気がなければなんもできない。でも、そうでもない。元気がなくてもできることはある。それはなにかと尋ねたら、the answer is blowing in the wind.
人が発する言葉が意味を持ち誰かの心を揺るがすのは、その人の生き様が反映してのこと。ただの言葉の羅列では人の心は動かない。ちゃんと生きてない人が人の心を動かすことができるなら、人はそれを詐欺師と呼ぶんだろう、きっと。
猪木は詐欺師ではない。
プロレスラーです。


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