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人生で初めて15㎝のヒールを履いた時の話。新社会人時代の思い出。『ファッションは戦闘服!』

昔からファッションにはとんと無頓着な私。
服は気に入ったものを長く着るので流行なんてようわからん。
ヒールも結婚式用に買ったものと就活の時に買った黒のパンプスぐらい。
そんな私が、人生で初めて”ヒール高15㎝のハイヒール”を買った時のことをお話したいと思います。

お暇でしたらお付き合いくださいまませ。


そう、それはもう遠い昔のこと。
私は文系大学卒にもかかわらず、IT企業にSEとして入社しました。

周りには「プログラミングもなんのその!」の人もいて、
新人研修時には、当時珍しかった自前のキーボードを持ち込んで仕事をしている猛者な新人もいました。
(しかも漆黒のキーボード、何の印字もない、、、)

ただでさえ男性が多く、慣れないカタカナや単語にオロオロしながらも少ない女性社員でキャッキャしていたのを今でも覚えています。
これが青春か。。。(遠い目。。。)


そして新人研修を終えて、いざ配属!
私が配属された部署は、すでに出来上がったシステムを保守・運用する部署でした。

「保守・運用」なので、お客様からのニーズに合わせてシステムに修正を加えたり、定期メンテナンスをしたり、というのが主なお仕事。

当時この部署に女性は私だけで、それはそれは丁寧に業務を教えていただきました。お客様先も、最初こそは「女性が来た!」とうろたえていましたが、日を追うにつれて、ありがたいこと可愛がっていただけるようになっていきました。私自身がパワハラやセクハラに耐性があったのもありますが、それを抜きにしてもとてもいい職場環境でした。


そう。あの時までは。。。。。。。


入社して1年がたとうとしたころのことです。

一人で客先を回る事も多くなり、システムについての知識も増えて自信がついてきたときのこと、先輩のお客様を引き継ぐことになりました。
その会社は、名前を出せば誰でも知っているような会社でした。

メールのやり取りで引き継ぎになる事を伝え、先輩を交えて挨拶も済ませて無事引き継ぎが完了し業務を進めていたのですが、ある時から、先方の担当様の様子がおかしくなってきました。

最初は紳士的な方だったのですが、徐々にフランクになっていき(もちろん私は敬語で対応!だってお客様ですから!!)、フランクを通り越して馴れ馴れしくなっていきました。

「どうせ男探しにこの業界に来たんでしょ?」
「女でシステム担当とかモテないのによくやるね」
等など。。。
出るわ出るわ嫌味の数々。

妙に上から目線で話しかけてくるうえ、「女」を見下しているのがあからさまにわかる。

お客様ですし、他でも同じようなことがあったので、ある程度そういうことを言われるのには慣れているものあり、最初のうちは「はぁ。。。」とか「そんなことないですよ笑」と、それなりに対応していました。

私も結構はっきりものをいうタイプなので、どんなお客様でも最終的には『社会人同士の同等な関係性』をキチンと築けていました。だから今回もそうだろうと最初の内は気にしていなかったのですが。。。


日を追うにつれてどんどん馴れ馴れしくなっていくこのご担当者様。。。


いよいよ堪忍袋の緒が切れた私は、仕事が終わったその足でおしゃれな靴屋にいき、スタイリッシュな15cmのヒールを購入しました。

そう!
見下されているなら見下せばいいと思ったのです!!
物理的に!!!!



多くの野生動物は体を大きく見せることで相手に有利に立とうとします。
ならば私も大きくなれば良い!!


次の会社訪問の日。私はその15cmのヒールでツカツカとお客様のオフィスに入りました。
お客様にお声がけし「本日もメンテナンスに参りました」と笑顔でご挨拶!
いつもの嫌味にも笑顔で正論で!しかしお客様への敬意を忘れずに対応!!

お客様「どうせ男探しにこの業界に来たんでしょ?」
わたし「そうですね~そういう方もいらっしゃるみたいですね~。男性も職場の女性と結婚されることも多いようですし、お互い様みたいなところもありますよね~」

お客様「女は仕事なんてしないで家庭に入ってればいいんだよ」
わたし「そういう考えのかたもいらっしゃいますよね。ということは〇〇さん(お客様)は奥様とお子様を養えるだけ稼げてるってことなんですね!すごいです!尊敬します!!」

お客様「あんたも仕事なんてしてないで、ささと旦那見つけて結婚しないと行き遅れるよ笑」
わたし「私この仕事が好きなので、仕事と結婚しちゃおうかと思ってるんです笑」

そんなこんなのやり取りを全部物理的に上から言ってやりました!差し上げました。

そうするとどうでしょう。
馴れ馴れしく高圧的だった態度がどんどん軟化していきました。


馴れ馴れしい人は男性女性関係なくいるものです。
すっぱりきっぱりモノを言ってそれで収まれば一番いいのですが、それではどうにもならないこともあるというのもまた世の常。。。


馴れ馴れしい男性に困っているそこのあなた。
もしかしたらハイヒールで物理的に大きくなることで、もしかしたら解決することもあるかもしれませんよ。


ということで、長々と書きましたが、これが人生で初めてハイヒールを履いた時のお話です。
ちなみに、この方は最終的に社内で移動になったようで、その後ほかの担当の方がいらっしゃって、無事安息の日々が訪れました。


なんの色気もない話ですが、この時にやっと「ファッションは戦闘服」という考えが腑に落ちました。

おしゃれには未だにあまり自信はありませんが、戦闘態勢になる時の勝負服!みたいなものは持ってます。ちょっとだけ成長!

なんの深みもない、ただそれだけ、のお話でしたが、
新社会人を迎える女性や、馴れ馴れしい男性に困っている女性への一助になれば幸いです。

紺野いつき

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