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センスの磨き方⑨恒に未完成の心で

世阿弥の『風姿花伝』には
「時分の花」という言葉が出てきます。
その時々の花があることを教える言葉です。
幼いときには幼いときの
若いときには若いときの、
壮年には壮年、老年には老年の花がある。
世阿弥のいう花とは進行形のようなものなのです。
それは言い換えれば「未完成」ということにもなるでしょう。
そしてそれこそが磨いていこうという心を生みます。
私たちはえてして完成を求めますが
「これで完成」だと思えるものは
次の瞬間には「未完成」になります。
それを素直に受け入れていくことができれば
磨き続けることが楽しくもなり
未完成だからこそ可能性があると
思えるようになるのでしょう。

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