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草葉のかげから

お彼岸は
懐かしいひとたちをお招きして
ともに過ごすときです。
彼の岸へと旅立ったひとたちが
此の岸へと再び訪れて
残してきた私たちの様子を
観においでになるのです。
しあわせに暮らしているだろうか
苦労ばかり背負いこんでいないだろうか
私たちが亡き人を想って祈るとき
亡き人もまた私たちのために
祈っているのです。
昔は「草葉のかげ」といい
ご先祖さまはどこかでいつも見守っているのだと
誰もが信じていました。
それが安心にもなり
ご先祖さまに恥じないようにという
自己統制にもなったのです。
お彼岸はその上で懐かしいひとを
お迎えするもの。
ご覧のとおり、おかげさまで
顔向けできぬようなこともなく
ありがたく生かされています。
そんな思いを伝えるのです。

みなさまからいただくサポートは、主に史料や文献の購入、史跡や人物の取材の際に大切に使わせていただき、素晴らしい日本の歴史と伝統の継承に尽力いたします。