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桜の記憶

桜の便りが青森にまで届いたそうですね。
龍の国が薄紅色に染まる美しい季節
このあまりにも特別な一瞬を
私たちはどんなにか待っていたでしょう。
恋い焦がれるように
祈るように
花弁がほどけていくのを
あんなにも待ち焦がれたことが
かつてあったでしょうか。
喜びの色、微笑みの色、慈しみの色
けれど私たちを包んでくれた桜は
瞬く間に通り過ぎてしまう。
わかっていても
せめてあと一日
そう願わずにはいられない。
あの日に戻ることが叶わないのなら
せめて花を追いかける旅をしたい。
そんな想いとともに
今年の桜は特別な記憶として
私の中で生き続ける。




写真:魚住心


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