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まるであなたが遠い存在になっていくみたい

アイドルを好きになる・推すタイミングは人それぞれだ。
デビュー前のジュニアや研修生時代から推している古参と呼ばれるオタクもいれば、人気が出てきて最近好きになった新規と呼ばれるオタクもいる。

私は10年近くスタエン(旧ジャニーズ)のオタクをしているので、ジュニアから推してきてデビューしていったグループが多くなってきた。WEST.から後にデビューしたグループは、皆ジュニア時代から見ていた方たちばかりである。


デビュー前のジュニアは、デビュー組のバックにつくことがほとんどだが、だんだんと単独で小さな会場でもライブを行うようになる。
そうすると近い距離で会えて、ファンサもたくさんもらいやすくなり、個人的にはより推し活に燃える時期になる。

しかし彼らが人気になると、それがホール・アリーナ・ドームとどんどん会場が大きくなっていく。もちろん人気が出て、大きな会場でライブができることは喜ばしいことだが、会場が大きくなることに比例して、彼らとの距離が遠くなる。

「距離は遠くても繋がってるよー!」「上の方も楽しませるよー!」「見えてるよー!」

そう言われてもこっちは遠いねん!双眼鏡ないと顔認識できへんねん!あんたもペンラしか見えてないやろ!と心の中で関西弁ぶちまけます。


数年前は、あんなに近かったのに。こんなに人気になっちゃって。
別に私はあなたの恋人でもないからこんなこと言う権利ないけど、まるであなたが遠ざかっていくみたい。


あるグループが初めてドーム公演をしたとき、「皆を置いて行かないよ」「一緒に並んで歩こう」(ニュアンス)と言ってくれたことがありました。
それはもちろんオタクを気遣ってくれて嬉しい反面、実際は私と彼らを隔てるこの果てしない距離が現実を突き付けてくる。京セラドーム上段で感じたあの距離感は忘れられない。


例を出すと、SixTONESは瞬く間に人気グループとなり、もうアリーナツアーはできないのだと思っている。だってドームツアーでも倍率が高くなるアーティストになってしまったんだから。
ホールツアーをしていた頃はそれこそチケットなんて取れなかったが、アリーナツアーで花道やスタトロで見た距離感ではもう見れないんだなとふと思うことがある。彼らのYouTubeなどを見ていると、あのわちゃわちゃした雰囲気で忘れてしまいそうになるが、実際は遠い遠い世界の人になっちゃったんだなと急に虚しくなる。

挙げていくとキリがなさそうだが、なにわ男子が関ジュ時代に梅田芸術劇場でライブをしたときの距離感は今では考えられないし、あれはもう友達だったし、SexyZoneのイベントで恋人繋ぎする謎イベントももう幻だと思っている。



対して、人気が出てから好きになった場合はどうだろうか。
私の中ではそれが「嵐」である。
私は嵐が小さな会場でライブをしているのを生で見たことがない。知り出した頃には、毎回ドームツアーをしていた。
嵐は知った当初から「遠い存在だ。国民的アイドルだ」というイメージ強いため、距離が遠くなった云々の感情を抱くことはない。

現在推しているジュニアもそろそろデビュー間近かと噂されている。
最推しくんは何年も近い距離で見てきてしまっているし、4年前に偶然遭遇したこともあり、余計にこれから遠くなっていってしまうのかと怖い。特にわっしょいCAMPが遠くて、ちっこくて、ちいかわで(?)一気に物理的にも、気持ち的にも遠く感じてしまった。
まあそんなこと言うと、一生ジュニアを推すか、メン地下で距離が近い現場に行けと言われそうだけど、そういうことじゃないんだよね。


こんなことなら嵐みたいに、最初から人気のアイドルを好きになっていたら良かった。
ライブでもなかなか近くで見ることなんてできなくて、テレビでしか見ることはなくて、雲の上のような存在。
それならこんな苦しまずに済んだのかな。
そう思ってしまうが、きっとそれじゃあなたに出会えていなかっただろうね。

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