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映画『花束みたいな恋をした』×瀧本いち華の性知識アカデミー

アマプラで『花束みたいな恋をした』を見た。

この映画は自分自身の体験と重ね合わせて、まあ、いろいろ語りたくなるわ。

きっかけは以下のYouTube動画。

映画や小説では、極力あらすじすら私は知りたくない方なので、上の動画は途中で止めて、まずはアマプラで映画がないか検索した。

まあ、【性描写のある映画】というタイトルに惹かれたのだがな。それとよくある男女のすれ違いが学べるというので。

そのときはすでに翌日のために必要な睡眠時間の確保が困難になっていたので、「ちょっと一杯のつもりで飲んで♪」…

映像流し始めると、え、菅田将暉?え、有村架純?え?え?ええ??という出だしで一気に引き込まれる。

途中ご飯食べるために止めたりもしたけれど、そのあとが気になって、結局最後まで見た💦

アマプラ見るときはいつもノートPCで再生したものをHDMIケーブルでつないでテレビで見るのだが、そのまんまレッツノートちゃんでイッチャッタ。

いやあ、おもしろかったわ。

ちょっとオタクな感じの、でも、実はこういう人多いんじゃない?という二人が惹かれあって、結ばれて行く前半、微笑ましい。自分が恋をする年齢だったら、キュンキュンしちゃうだろう。

…ここまで書いて、また最初から見始めちゃったよ。

noteはいったん投稿したので日付は4月23日になっているが、今日は24日。

昨日、2回目の残り75分ほどを仕事から帰ってきてから見た。

やはり面白い。そして、絹ちゃんを演じている有村架純がなんと言っても終始可愛い。女から見ても可愛いと思う。

以下、ネタバレ含む。

全体通じて、時代を切り取った小道具がたくさん出てくるのが楽しかった。

舞台になった時期(の前半)、ちょうど私は通勤で京王線を使っていた。明大前は何度も乗り降りしている。

パルコが映ったとき、え?調布のパルコ?…調布だよな…と。2度目見たときに分かった、1回目はなんとなくそう思っていたのだけど、明大前から調布まで二人で歩いたのだと。

特急なら一駅だが、歩いてあの距離を?と調べてみたら2時間半ほどか。たいした距離でもないのだな。

大学時代、そういえばそれより長い距離を夜通し友だちと歩いたことを今の今思い出した(笑)。

出てくる小道具、ちょくちょくわからなかった。

押井守さん、すみません、わたくし、世界水準でなくて。

二人で好きな作家を言い合っているところ、聞き取れたのは穂村弘、小川洋子だけだった。ともに未読。『博士の愛した数式』は映画の終わりのほうだけテレビで見たけど(仕事から帰って来た時)。また穂村弘は、共著の『しびれる短歌』ならば読んだ。今はなき日比谷シャンテの本屋で買ったな…。好きな本屋の一つだったのに…。

それくらいだな。

今村夏子…知らないな…芥川賞を受賞したという語りで、へえ、そうなんだと思ったが二度目見た時ピンときた。『むらさきのスカートの女』だ。

絹ちゃんが麦くんの部屋に初めて行ったとき「まるで私の本棚」と言ったのは印象的だった。

でもね、ここでものすごい違和感があったんだよ。最初から。ファミレスのシーンから。

描き方が微笑ましいから、つい、見入っちゃったけどね。

オスとメスが惹かれあうのは生殖のため。そして、遺伝的多様性を保った方がより子孫を多く残せる。環境の変化に耐えられる可能性が高くなるから。すると、オスメスは互いに異なる遺伝子を持った者同士が惹かれあう。そういう組み合わせが遺伝子を残してきた。

人間の場合は、文化が入ってくるので、そこは非常に複雑になるのだが、基本的には、ある程度共通のものがあって、その上で異なるものが多い方が惹かれあう。

私は結婚した時、本とCDは1冊も1枚もかぶらなかったよ。付き合っているときにいっしょに買ったもの、プレゼントしたものを除いて。

映画を振り返ってみて、絹ちゃんのミイラ展、麦くんのガスタンク、相手に興味本位ですり寄ったの、最初だけだったね。絹ちゃんのラーメンブログも最初の人物紹介で終わった。あれはなんとなくやってただけなんだね。

ちなみにガスタンク、間近で見ると、おおっ!てなるよ。絶対写真撮りたくなるから。映像にするかどうかは別として。ミイラ展は、おおとはなるかも(笑)。

ミイラ展「いやあ、言葉にならないというか」うまい表現だと思った。脚本が。

共通点があると親近感がわいて、男女でなくとも一気に距離が縮まるということはままある。その上で相違点をお互いに取り込もうとして初めて広がりが出る。そこがなかったよなあ。

また、どうしても相手の興味についていけないということもある。

うちの場合、クミゴン(奥様)の雑貨好き、私の中古CDめぐり、お互いにいやいやだった(笑)。そのうち、相容れない好みは単独行動になっていった。

いっしょに楽しむこともあり、互いにそれぞれの世界も尊重する、これが長続きの秘訣だと思う。

その点、映画の中では、麦くんは就職してからどんどんある意味成長していき、絹ちゃんを見下してしまった。

学生時代のカップルが、就職してしばらくしてから別れるというのはよくある話ではないかと思う。

男はバリバリ仕事をしていくと、違う風景が見えてきて、それまでとは女との付き合い方がどうしても変わってしまう。アフター5も、下手をすれば休日も会社との付き合いに巻き込まれていくから。

そうでなくとも、庇護されていた学生時代と自立せざるを得ない社会人(というより会社人)生活。自立というよりは会社という新しい社会での立ち位置の確保、とでもいうか。全員が会社員になるわけではないが、大学を出たら比率的にはそれが多いだろう。

それまでの二人の世界が壊れるとき。

ここまで書いて、ふと、映画『デューン 砂の惑星 PART2』を思い出してしまった。

いったんここまで。

まだつづく。

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