【数字遊び】マラソン選手の戦績を数値化してみた(7/12太字加筆&ランキング更新)。

皆さんこんにちは。
今回は

「マラソン選手の戦績を数値化してみた」

という、単なる数字遊びをしていきます。と言いましても、マラソンに関する数字遊びは過去にも行ってまして…今回はその改良版的な案を晒そう、という趣旨でnoteを進めていきます。
過去の数字遊びはこちらから↓

ひとまず、先日行われた、第71回別府大分毎日マラソンを例に紹介していきます。なぜ別府大分?と言いますと、優勝者をはじめ、完走した選手の経過タイムが一覧で公式web上に載ってるのは恐らく別府大分だけなのでは?という推測を持っているからです。

旧・福岡国際マラソンも結果を2000年以前の記録も含めwebに表示されていたのですが、新しくなった去年の大会結果はPDF止まりで、ちょっと残念に思っています。

筆者は日本国内の男女選考会、ワールドマラソンメジャーズの上位成績者の記録は漏れなく収集しているつもりなので、別府大分公式の親切仕様?は嬉しい限りなのです。


(はじめに)別府大分毎日マラソンの結果を例に

話は逸れましたが、上記の経過タイムを5キロ毎splitに表すとこうなります。

第71回別府大分毎日マラソン上位10傑の5km split

30キロ以降の1位&2位と3~10位の差が際立っているのが分かると思います

さて、ここからが本題です。

上位選手の経過タイムと5キロ毎のsplitを10項目に分類してみたモノがこちらになります。

別府大分毎日マラソンを10種類のデータに分別。数値は(bonusを除き)100をベースに

なんのこっちゃ?いきなり出されても…と感じた方達のために諸々用語を説明します。
なお共通項として、bonusの欄を除いて数値は100をベースとしています

①H1/H2

→ STARTから中間点の記録(H1)を、中間点からGOALの記録(H2)で割った数値。中間点を境とした分析。

(H1)÷(H2)×100
START~中間点のタイム÷中間点~GOALのタイム×100

②OP/ED

→ STARTから10kmまでの記録(OP)を、30kmから40kmまでの記録(ED)で割った数値。序盤と終盤の比較。

(OP)÷(ED)×100
START~10kmのタイム÷30~40kmのタイム×100

③5k/40k

→ STARTから5kmまでの記録(5k)を、35kmから40kmまでの記録(40k)で割った数値。②より狭めて比較。

(5k)÷(40k)×100
START~5kmのタイム÷35~40kmのタイム×100

④15k1/2(旧15-30k)

→ 10kmから25kmまでの記録(15k1)に比べ、25kmから40kmまでの記録(15k2)が落ちているor上がっているかを求めた数値。
④では男子45:00(1km pace3:00)、女子50:45(1km pace3:23)を基準としています。

(45:00[50:45]÷15k2×100-((45:00[50:45]÷15k1×100)-(45:00[50:45]÷15k2×100))

男45:00[女50:45]÷25~40kmのタイム×100
-((45:00[50:45]÷10~25kmのタイム×100)-(45:00[50:45]÷25~40kmのタイム×100))

⑤30-35k ⑥35-40k

→ ⑤…25kmから30km(25-30k)までの記録に比べ、30kmから35km(30-35k)まで
→ ⑥…30kmから35kmまでの記録に比べ、35kmから40km(35-40k)まで
の記録の増減を求めた数値。
⑤⑥いずれも男子15:00(1km pace3:00)、女子16:55(1km pace3:23)を基準としています。

(25-30k)÷(30-35k)×100
25~30kmのタイム÷30~35kmのタイム×100

(30-35k)÷(35-40k)×100
30~35kmのタイム÷35~40kmのタイム×100

⑦~finish

→ 40kmからGOAL(~finish)までの2.195kmの記録を、基準と比較したもの。より厳密にしようと目論み100分の1秒まで採用しています。
⑦の基準は男子6:35.10(1km pace3:00)、女子7:25.58(1km pace3:23)としていますがBostonにNew York、北海道は以下のように基準を少し遅くしています。

ボストンマラソン⑦の基準 男子7:00/女子7:50
ニューヨークシティマラソン⑦の基準 男子7:00/女子7:41
北海道マラソン⑦の基準 男子7:03/女子8:03

(6:35[7:26])÷(~finish)×100
男6:35[女7:26]÷40km~GOALのタイム×100

⑧target

→ 目標タイム(target)と比べて総合タイムがどれだけ上回ったor下回ったかを比較。差を明確にするため2乗しています。目標タイムは以下に。

▽MGC、北海道マラソン
 …出場した大会の総合5位の記録
▽ワールドマラソンメジャーズ(WMM)
【東京、Boston、London、Berlin、Chicago、New York】
 …出場した大会の総合6位の記録
▽オリンピック、世界選手権
 …出場した大会の総合8位の記録
▽上記以外の大会
 …男子2:08:00/女子2:24:00

(target)÷(総合タイム)^2×100
目標タイム÷その日の総合タイム)2乗×100

⑨bonus

(7/12)2022年以前の一部国内選考会でのボーナスを75%としました
→レースの順位毎にボーナス点を与える。1大会毎に加算するのではなく対象期間(後述)内の平均をbonusとして加算します。なお、このカテゴリにベースはありません。日本勢トップの縛りも無く、単純に順位に応じてポイントを上乗せします。具体的には

▽オリンピック、世界選手権
 …優勝+100P 2位+60P 3位+40P 4~6位+25P 7~8位+15P
▽ワールドマラソンメジャーズ(WMM)
 …優勝+50P 2位+30P 3位+20P 4~6位+15P 7~8位+5P
▽JMCシリーズG1の大会(東京、名古屋ウィメンズなど)
 …優勝+30P 2位+15P 3位+10P 4~6位+5P
▽優勝者及び優勝から1分以内にゴールした選手(レースラベル関係無し)
 …+10P
▽男子2:08:00/女子2:24:00以内にゴールした選手(レースラベル関係無し)
 …+10P

(例)bonus 120P
=(世界選手権)優勝100P+(タイム差0:00)10P+(2:08:00以内)10P

オレゴン世界選手権を優勝したT.トラのbonus加算

⑩SCORE

→①から⑨までの数値を全て足したもの。

(ランキング)

先述した10項目のうち、⑩SCOREを、選手の実力を図るためランキング方式にしてみました。対象のレース数は限定するかもしれませんが、現時点では期限内であればいくらでも、というスタンスでいきます。すぐ下に現在のベスト20を出しますが、ひとまず、98.00を超えている場合は背景橙色で表記します
ランキングの条件は以下の通りです

対象年月→2020年10月~現在までに出場した大会(World Athletics未掲載のものは除く場合あり)
対象選手→2019年及び2023年MGC男女ファイナリスト、男子2時間09分以内達成者、その他別枠で海外の有力選手(海外主要マラソン優勝者など)
※期間内に1レースしか出場していない選手はランキングからは除外

日本勢上位選手 7月12日現在

男子

欄外…MGC出場辞退を表明(池田耀平、定方俊樹)

女子

背景赤字…MGC出場辞退を表明(新谷仁美、大西ひかり)


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