眠れない夜に書き出すつぶやき
久しぶりに一切眠れず、徹夜まっしぐらになりそうなので、心を落ち着けるためにも心の中を書き散らしていくこととした。
サカナクションのアイデンティティ、初めはjubeatで出会いを果たした。
「どぉぉしてええええええええ」と叫び続けるギャグ的な歌、というのが第一印象。
ボタンを追いかけてる時に細かい歌詞なんて聞いてられないからね。
それから約10年。ニコニコ動画に投稿された28様の「アイデンティティがないゆかり」シリーズで再開を果たす。
この時は動画のハイセンスな笑いとのマッチングもあり、大笑いしながら首を縦に振って楽しんでいた。
使っている曲に反して、アイデンティティがあり過ぎる動画だと思う。
ギャグ曲としての印象が180°変わることになったのは、この動画からリスペクト派生したこの動画から。
ここで何気に聴いていただけの歌詞を文字として読み込み、ゆかりさんの泣き顔と魂の叫びを聴いた瞬間、自分の中のおさえられない何かと共鳴した。
そして原曲のPVなどを追いかけ、歌詞を暗記し、今ではもはや唯一無二の名曲だと感じている。
今、私が特に欲し、守りたいものが3つある。
一つ、自由。
二つ、平穏。
三つ、孤独。
限りなく束縛や責任を受けず、感情の波を極力荒立てず心を穏やかに過ごし、その為に人間関係も少なく、かつ距離を置くことを是としてきた。
それが自分のアイデンティティだと信じていた。
だけど、「取りこぼした10代の思い出とかを掘り起こして気付いた」、昔の自分はもっと激しい荒波にいたのだということを。
10〜20代の思い出を掘り起こすと、ひどく苦しい。
いじめに遭った。
父親にも殴られた。爆走する車の中で恐怖に震えた。
同人活動ではゲーム作りの統括に失敗した。
逃げるように去って、その背中に「お前、人間じゃないな」と吐き捨てられた。
一人で活動を続けて、周りのクオリティや仲の良さを見せつけられて、度し難いほど嫉妬に狂った。
死ぬつもりで真冬の夜に家出した。結局失敗したが。
新卒で入った職場は徹夜残業が当たり前の世界だった。いつしか吐き気が止まらなくなり、誰もいない貨物用エレベーターホールの隅っこでうずくまった。
どうして生きているのかわからなくなり、何度電車に飛び込もうとしたかもわからない。
辛い出来事に直面したり、フラッシュバックが起きる度、SNSのアカウントを消し、人間関係を清算した。
辛く苦しい出来事はいくらでも鮮明に思い出せるのに、その間にあったはずの楽しい出来事は全部記憶からこぼれ落ちていった。
自由を愛するのは、他人や外的環境に振り回されるのが苦しいから。
平穏を愛するのは、小さいプラスの出来事は忘れたしまい、マイナスの出来事はいつまでも頭にこびりつくから。
孤独を愛するのは、それらマイナスのエピソードが発生する確率をできるだけ下げたいから。
思えば、とても消極的な姿勢から生まれたものなのだろう。
今はそれでいいと思っているし、過去の経験からすればとても合理的な選択だ。
その選択をした自分を誇りにも思う。
それでも、そんなに苦しい思いをしたとしても、朧げに残った楽しさや喜び、当時の欲求や願いを叶えられなかった悔悟や怒り、未練などが心の奥底に眠っている。
もはやドロドロに混ざり合って、姿形もわからない感情を「アイデンティティ」という曲が想起させてくれるのだ。
「どうして」という叫び、そして止まらない涙と共に。
アイデンティティを聴く度に、俺は慟哭を上げ続けるのだろう。
しかしきっとそれで良い。
過去を無かったことにすることはできない。
辛かったとしても忘れて良いわけではない。
普段は蓋をして見ないふりをしてしまう、そんな自分の中で抑えている何かのために、これからもアイデンティティを歌い上げよう。
さて、日が登る前に、一眠りできることを祈ろう。
まだ見えない自分らしさってやつに、朝は来るのか
アイデンティティが無ぁぁぁい
生まーれーなぁぁい
ララララー
ニンジャスレイヤーTRPGを盛り上げるために、もしよろしければドネートを…!聖戦の継続の為に…!