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CM成果を最大化するために取り組んだ4つのこと

こんにちは。クラウドファンディングサービスを運営するCAMPFIREでマーケティングのお仕事をしている先山(@koou0506)です。
※記事公開時点

この度CAMPFIREアンバサダーである草彅剛さんを起用した新テレビCM「The CAMPFIRE Show」を放送開始致しました!

Twitterでお知らせしたところ、非常に多くの方から「いいね」「リツイート」をいただき驚きました(笑)完全に草彅さんパワーですが(笑)

最初にせっかくなのでCMの一部をご紹介させてください✌️

■オープニング篇(全2種類)

■プロジェクト紹介篇(全4種類)

今回は自身の振り返りも兼ねて、「CM成果を最大化するために取り組んだ4つのこと」と「CMプロジェクトを通じての学び」に関してまとめました。

「CM成果を最大化するために取り組んだ4つのこと」では、「認知からいかに集客し、コンバージョンに繋げるか」という部分にフォーカスしています。

正直、あまり特別なことはしていませんが、全体を統括する(理解できる)人間をきちんと置き、施策に一貫性を持たせ、全社一丸となってやりきる部分が重要かつ、難しいのかなと思っています。

自分は今回が初めてのCMプロジェクトへのチャレンジだったのですが、正直分からないことが分からない状態でした(笑)これからCMにチャレンジする方に少しでも参考になれば嬉しいです。

最初に:CMは魔法の杖ではない

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CMは大きなお金が動き、多くの人に情報が届くので、実施すると何となく「事業 / サービスが大きく成長する」と言うイメージを持たれがちなのかなと思います。

しかし実際は、CMはマーケティングの4P、プロモーションの1つで、CMを打って、ただ待っているだけで、「事業 / サービスが大きく成長する」ということはないかなと思います。

成果(コンバージョン)を最大化するためには、CMを起点として顧客との接点づくりが必要不可欠であり、WEB媒体等とのプロモーションミックスの最適化、また、プロダクトや人的部分でいかに集客した人をフォローしていくかという部分まで考えていく必要があるかと思います。

正直今回、自分自身も全てやり切れたわけではなく次回以降への課題となっている部分もありますが、上記認識を元に成果最大化のために意識したポイントを今回は4つご紹介します。

1,認知から流入までのユーザー体験に一貫性をもたせる

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1つ目は、「認知から流入までのユーザー体験に一貫性をもたせる → 接触面の統一」です。

具体的には、CM特設ページの作成、Webサイト上での導線設計、各種SNSでの投稿、各種SNSのカバー画像変更、WEB広告のクリエイティブ作成などです。

「2,WEB上での集客(SEO&広告)対策」にもつながってきますが、CAMPFIREの場合は、WEBサービスを提供しており、テレビCMを見た人を最終的にサイトに集客するためには、何かしらのWEB媒体を経由します。

テレビCMとWEB上のクリエイティブが統一されていないと、CMと自社サービスが結びつきづらくなってしまい、「せっかく興味を持ってくださった方々をサイトに集客しきれない」ということが起きてしまいます。

現在は、流入チャネルが多様化しているので、検索面はもちろん各種SNS等含め全てのチャネルでクリエイティブは統一していきました。

基本的にはどの企業でも取り組んでいることだと思いますが、細かい部分までやり切るという部分が大事かなと考えています。

2,WEB上での集客(SEO&広告)対策

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2つ目は、「WEB上での集客(SEO&広告)対策」です。

「1」でも触れましたが、CAMPFIREの場合は、WEBサービスを提供しており、コンバージョンポイントはWEB上になります。テレビCMを見た人を最終的にコンバージョンポイントのある自社サイトに集客するためには、基本的には何かしらのWEB媒体を経由します。

特に、CMを見て温度感高く主体的に行動してくれる人は、Google/Yahoo!の検索エンジンで検索することが多いです(いわゆるボトムファネル層)。

この際に、自社のサイト(今回誘導したいページ)が検索結果上でうまく表示されていないと、せっかく興味を持ってくれた人に意図する情報を伝えられません

CMを見た人は、「①指名系キーワード(サービス名/会社名)」、「②指名系キーワード(サービス名/会社名)+CM」、「③指名系キーワード(サービス名/会社名)+出演している芸能人名」、「④サービスが属するカテゴリー(CAMPFIREで言うとクラウドファンディング)」といったキーワードで検索することが多いです。

そこで、CMや芸能人名の掛け合わせワードはCMの特集ページを作り、きちんとtitleタグ、descriptionタグ等にこれらのキーワードを盛り込み、検索結果の1位を獲得し、確実に自社サイト(今回誘導したいページ)に集客します。

自然検索(SEO)は、表示がGoogleさんの機嫌に委ねられる部分もあるので、リスティング広告も出稿し、極力検索結果を自社でコントロールできるようにする&検索結果の面を押さえにいきます。

当たり前のことのように思えますが、CMを実施している他社さんの検索結果を見てみると、意外とできていない会社さんも多いのかなと思っています。上記、SEO&リスティング広告対策ができていないと、検索結果上部がCMに関する他社メディアだったり、自社からのプレスリリース、YouTubeにアップしたCM動画だったりします

「自社からのプレスリリースであればいいんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、コンバージョンに結びつけることを考えると、あくまでも集客したい先は自社サイトなので、プレスリリースから遷移させるのは無駄ですし、一定数はプレスリリースから直帰して、自社サイトに辿り着くことなく去っていってしまいます

また、上記①〜④で記載しているような主要キーワードで「すでに自然検索結果1位を取れているから、リスティング広告は必要ないんじゃないの?」と思われる方もいるかと思います。

実際の検索結果を見ると分かりますが、自然検索結果の上にはリスティング広告枠が2~4個程度表示されていることが多く、自然検索1位は意外と下の方までいかないと出てきません。特に、スマートフォンだと顕著です。

実際にCAMPFIREでも、広告を広告を出稿した時としていない時では、訪問数やCV数に大きな差がありました。

こちらも正直特別な施策ではないですが、普段SEOやリスティング広告などのWEBマーケティングを行なっていないと意外とやり切れていない部分かと思います。ぜひ細部にまで拘って取り組むといいかなと思います。

3,WEB上での情報補完

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3つ目は、「WEB上での情報補完」です。

自分も今回CMプロジェクトを担当させていただき、改めて実感したのですが、CMの15秒/30秒という短い時間で伝えられることは、せいぜい1メッセージが限界です。

そのため、テレビCMを見て興味を持ってくださった方々に、自社のことをより理解していただくためには、WEB上での情報補完がマストです。

今回のCMプロジェクトでは、「CAMPFIREの自分ごと化&サービス理解向上」を目的に置いていたので、CM特設サイトに誘導する導線設計にし、そこに「CAMPFIREの特徴&利用の流れ」など、CAMPFIREに関して最低限頭の片隅に入れておいていただきたいことを極力コンパクトにまとめました

クラウドファンディングというサービスの特性上、CMを見てすぐに実施する人ばかりではない。また、事前のアンケート結果から、興味はあるが「どうやればいいのか分からない」「自分にできるか不安」という声が多かったので、CAMPFIREの強みである「初めての人でも、安心して(料金体系/サポート体制)、すぐに、カンタンにできる」という部分を伝えるコンテンツ設計にしました。

また、「4,行動のきっかけづくり」の話にもつながってきますが、「認知:CM」→「理解:CAMPFIREの特徴&利用の流れ」→「行動:キャンペーン」という、行動(コンバージョン)にスムーズに結びつく構成を意識しています。

今回は盛り込みませんでしたが、他社様のお取り組みを見ていると、自社サービスに関する動画を作り、それを見てもらうことなども有効だと思います。

4,行動のきっかけづくり

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最後の4つ目は、「行動のきっかけづくり」です。

今回はCM放映開始に合わせて、「①クラウドファンディングの手数料割引」「②新規会員登録でクーポンプレゼント」「③Twitterフォロー&リツイートで豪華景品が当たる」という3つのキャンペーンを展開しました。

ベタではありますが、せっかく集客した人を行動につなげていくためには、後でではなく「今やろう!」と思ってもらえるように、行動の後押しとしてキャンペーンは有効だと思います。

CAMPFIREの場合は、「プロジェクトを立ち上げる人(起案者)」と「プロジェクトを支援する人(支援者)」の両軸あるので、起案者向けには「①クラウドファンディングの手数料割引キャンペーン」、支援者向けには「②新規会員登録でクーポンプレゼントキャンペーン」を実施しました。

また、よりライトにCAMPFIREに関われ、WEB上での情報拡散にもつながるように「Twitterのキャンペーン」を展開しました。

CM自体は、プロジェクトを立ち上げる起案者を意識しているのですが、WEB広告と違ってCMの良いところは、特定の数字だけではなく全体的に各種数値が向上することです。そこで、支援者側の数字も動かすために、キャンペーンは起案者/支援者の両軸で企画しました。

CMでできるのはあくまで集客の部分までで、実際に行動に促し、事業 / サービスの成長につなげていくためには、全社を巻き込んだキャンペーン設計なども重要になってくるかなと思います。

CMプロジェクトを通じての学び

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■CM放映だけでは成果は最大化できない。集客した人をいかに行動に繋げていくか、全体設計が大事。

上記で4つのポイントにもまとめてきましたが、「CM放映して、はいお終い」ではなく、いかにゴール・目的から落として、細部まで全体設計するかが大事だなと思いました。

成果(コンバージョン)を最大化するためには、CMを起点として顧客との接点づくりが必要不可欠であり、プロダクトや人的フォロー部分等まだやり切れていない部分は今後の課題です。


■従来の自身のやり方に拘らず、プロジェクトメンバーの声に耳を傾け、良いなと思ったことはどんどん取り入れる。

今回、入社以来1番大きなプロジェクトで、進行方法を試行錯誤していました。最初は従来の自分のスタイルでスタートしつつ、会社・メンバーによっても進め方のスタンスは違うので、どうしたらよりプロジェクトメンバーがスムーズにお仕事をしやすくなるかという部分に耳を傾け、良いなと思った部分は積極的に取り入れながら、プロジェクトマネジメントを行なっていきました。

例えば、今回のプロジェクトでは短納期かつ未確定要素も多い中でのプロジェクトだったので、特集ページ等各種デザイン制作をしていくに辺り、情報が決まりきっておらず、素材も集まっていない中、制作がスタートしました。

今回はこちらで事前に全ての「情報&素材」を揃えて依頼するのではなく、デザイナーさんと2人3脚で情報設計、デザインを進めていく必要があり、デザイナーさんと「どうしたら進めやすいか」という部分をお話しし、毎日の朝会実施の提案をいただきました。

朝会では、CM / 各種キャンペーンに関する最新の決定情報の伝達、疑問点の解消を行うことで、一気に制作がスムーズに進むようになりました。

ただの朝会ではありますが、一方的にこちらが実施を決めるよりも、メンバーが仕事を進めやすい方法に耳を傾け実施したからこそ、プロジェクトを進めていく上で非常に有意義な時間になったのだと思います。

メンバーの仕事の進め方のスタイルや、プロジェクトの状況によっては、必ずしも毎日朝会をやる必要はないと思います。従来の自身のやり方に固執するのではなく、その時にいるプロジェクトメンバーの声に耳を傾け、プロジェクトの状況を踏まえ、最適な方法を見つけていくのが大事だなと思いました。

■戦略立案以上に実行力が大事
今回のCMプロジェクトは、社内の様々な部署、事務所、テレビ局、代理店、制作会社など非常に多くの人が関わるプロジェクトでした。

どのように戦っていくのか戦略を考えることは重要ですが、実行できなければ絵に描いた餅であり、実行の重要性、難しさを日々痛感したプロジェクトでした。

大きなプロジェクトでは、地道な調整・交渉、社内外の人を巻き込んで物事推進していく実行力こそが大事だなと感じました。


■最後は覚悟を持って決める

関係者が多くなればなるほど、それぞれの利害・意見が出てきます。

あっちが立てば、こっちが立たずということもしばしば。また、あらゆる意見を取り入れていくと「結局何がしたかったんだっけ」とふわっとしたものができあがってしまいます。

押さえておかなければいけない部分は押さえておきつつ、最後は1つ1つの意思決定に対して覚悟を持ち決めて、プロジェクトを推進していくのがプロジェクトマネージャーの重要な役割だなと感じました。


振り返りは以上です!
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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