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ゲーン・ハンレー(แกงฮังเล)☆タイカレーあれこれ(7)☆

身近なタイ料理としてタイカレーについて解説します。
「タイカレー」とは、外国人が使っている料理名で、タイ人は、スープも含め汁物全般をゲーン(แกง)と呼んでいます。では、タイカレーとは何かというと、辛くて少しとろみがあってご飯にかけて食べられるゲーンのことを外国人が称したものということになるでしょうか。ここでもあえて「タイカレー」という言葉を使いながら話を進めていきます。
Mother Brain

私がこのカレーを知ったのは、すっかりタイ通になった気分でいたタイ在住15年を超えてからのことでした。チェンマイを訪れた時にチェンマイ在住の友人たちが「何食べる?」「ゲーン・ハンレーははずせないよね」「私も大好き♡」「ここのゲーン・ハンレーは美味しいよね~」と当たり前のように話をしていて「何それ!?」と思ったのでした。
それまでもチェンマイには何度か行っていましたが、チェンマイ名物は他にもたくさんあったせいか、メニューを見ても知らないものは目にはいらなかったのか、とにかくゲーン・ハンレーは見たことも聞いたこともなかったのでした。知らなかった自分にちょっと軽く衝撃を受けました。
 
では、このゲーン・ハンレーなるカレー、チェンマイの友人たちが絶賛するほど、何がどう美味しいのでしょうか?
 
ゲーン・ハンレーはタイ北部の郷土料理で、ミャンマーから伝わった料理が北タイ風にアレンジされたものです。ココナッツミルクが使われていないマッサマンといった感じで、ココナッツミルクが苦手な方には、このカレーがおススメです。じっくり煮込んで柔らかくなった豚肉がゴロゴロ、ハーブの香りと甘みと酸味のあるカレーで、日本のカレーにも少し似ています。
 
ハンレーのハンは、ミャンマー語でカレー、レは、肉を意味します。つまり肉のカレーですね。通常は、豚バラ肉、ハンレーペースト、ショウガ、ニンニク、タマリンド、しょう油、砂糖などが基本となります。ハンレーペーストには、乾燥トウガラシ、ナンキョウ(カー)、レモングラス、ニンニク、エシャロット、ガピなどが使われています。
 
チェンマイに行けば、ハンレーを置いている店は多いので、気軽に食べられるでしょう。カオソーイの有名店にも置いてあります。カオソーイの店に行ったらカオソーイを頼みたくなりますが、ぜひ、ハンレーもお試しください。バンコクでも北タイ料理の店であれば食べられると思います。
 
このゲーン・ハンレーと似てはいないけどたまに混同されるのが、ゲーン・ホ(แกงโฮะ)というカレーというか炒め物のような料理です。ランナーカレーと呼ばれたりもします。ゲーン・ホのホは、寄せ集めるという意味で、まあとにかく家にある材料をいろいろ混ぜてハンレーも混ぜちゃって作っちゃったという感じの料理です。一説によると、お坊さんが寄進で集まったものを混ぜて食べていたところから始まったとも。それでも料理として確立したからには一応基本はありまして、具は、豚肉、春雨、タケノコ、茄子、ナガササゲなどです。こちらも北タイの郷土料理ですから、北タイに行きましたらぜひチェックしてみてください。
 
また、家庭で試してみたいという方は、LOBOなどのブランドからゲーン・ハンレーのペーストが販売されていますので、肉を煮込んでハーブとスパイスを入れるだけでできますので、ぜひ挑戦してみてください。

Lobo公式ホームページより


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