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失恋,その後。

片想いが実らなかった後の話を,残しておこうと思う。

彼との関係は,非常に良好な状態を保っている。
私は,彼を「恋愛対象として直視しない」技術を身に着けた。
対象として見ていない訳じゃないけど,きっかけがなければ意識しない程度。このおかげで,軽やかに喋れるようになった。
双方の技術と努力のもとに,男女の友情を育んでいる。

彼はその後,アプリで出会った彼女と数か月で別れることを繰り返している。新しい子とデートをする話なんかが耳に入ると,やはりまだ複雑な気持ちになる。
私は彼のことを大事にしているのに,中身も知らない女の子に負けたんだ…。みたいな。いや,勝ち負けじゃないんだけど。

彼と友人として関わる中で,気づいたことがある。
自分の良さが伝わらない相手って,いる。

1.私は人より少し繊細なたちだけれど,それが細やかな優しさに繋がることがある。でも,根っから強く明るく,かつ繊細さを愛さない人には,その良さが伝わらない。

2.ふとした時に見つけた洞察を共有しても,「深いっすねー」で終わるなどする。

3.私は彼が辛いときに,彼の良さを伝え,励ますことができる。泣きそうだと言いながら喜んでくれることもある。
でも,彼にとってその価値は,ゲラゲラ一緒に笑い飛ばしてくれる励ましを下回りうる。もちろん,どんな励ましも喜んでくれる健やかな人だけれど。

そんな気付きを経て,今の水準まで恋心を薄めることができた。
最近は気になる人ができて,一緒に美術館に行ったりしている。
女の子の扱いがとても下手だけれど,とても綺麗で細やかな言葉を喋る人だ。
誰を好きになるかも,恋愛の技術のうちなのかもなーと思うなどしている。
でも,好きだった彼が私にとって大事な存在であることは変わりない。
違う形で大事にして,卒業と同時にいい思い出にできたらいいな。

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