スポーツカーが欲しかったのにクラウンを買った高校生 vol.①

 高校3年生の冬。1月5日。それまで頑なに輸入車ホットハッチや国産スポーツカー、拘りのマニュアル車を探していたがその日ゼロクラウンを買ってしまった。
 2月2日納車されたのは平成18年式前期型のクラウンアスリート2.5リッター。しかもサンルーフも付いていないし、革シートでもない、ダッシュボードもベトベトのバキバキといった調子である。川崎市にあるお店で納車され第三京浜を30分ほど走って自宅へ帰る。初めてのドライブ。まるで応接間のイスに座っているかのようなシートポジションでバスのように大きなハンドル。最初の交差点でこんなにハンドルを廻さないと曲がらぬものか、と驚いた。納車されたその日感心したのはエアコンの効きくらいだっただろうか…
欲しかった車、思い描いたカーライフとは違うスタートになってしまったと思った。



 

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