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海外移籍するかもしれないKリーガー(後編)

 今回の記事では、前回投稿した「海外移籍するかもしれないKリーガー(前編)」に引き続き、今シーズンの選手の活躍やメディアの報道などを元に同テーマに該当する選手を紹介していこうと思う。

リカルド・ロペス

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国籍:ブラジル
ポジション:FW/MF
年齢:28歳
所属:全北現代
移籍先候補:Jリーグ、西アジア

 名門全北現代の背番号10を背負うブラジル人アタッカー。左サイドの攻撃的なポジションを主戦場としているが、右サイドのウイングやストライカーのポジションでも出場可能。爆発的なスピードでの縦突破が得意で、そこからの高精度のクロスやラストパス、シュートは相手にとって脅威だ。

 今シーズン前半は、昨シーズン負った怪我の影響で本来の姿を見せることができなかったが、W杯明け以降のリーグ戦から徐々に復調し、最終的には公式戦38試合に出場して17ゴール6アシストの結果を残した。

 リカルド・ロペスは昨冬の移籍市場で、ガンバ大阪との契約に近づいていたが、交渉の最終段階で破談に終わった過去がある。しかし、今シーズンの活躍から同選手に関心を示す海外クラブは多いと予想されており、特に最近外国人枠が拡張したJリーグやサウジアラビアリーグは、環境面や経済面において、他国リーグより交渉でマウントポジションに立つことができそう。十分な移籍金を提示すれば、全北現代が首を縦に振る可能性も。

プレー動画: https://youtu.be/k5T9SdLlr3w

ミックス・ディスケルド

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国籍:アメリカ/ノルウェー
ポジション:MF
年齢:28歳
所属:蔚山現代(*マンチェスター・シティ)
移籍先候補:ヨーテボリ

 ノルウェー系の両親の下アメリカで生まれ育ち、過去にアメリカ代表の背番号10を付けてプレーした経験があるMF。中盤ならどこでもプレーできるユーティリティー性があり、ビルドアップで起点になるパスやポジション取り、ゴールに直結するラストパスなど、MFとしての総合値が高い。

 今シーズンは、イングランドの名門マンチェスター・シティから8月にローン移籍で蔚山現代に加入し、中盤のバランサーとして蔚山現代の攻守に安定感をもたらした。同選手の加入と同時に蔚山現代の順位も上がっていき、現在はACL出場圏内の3位を確保。わずか半年で今シーズンの蔚山現代の中盤に欠かせない選手となった。

 来シーズンのACLに向けて主力選手を引き止めたい蔚山現代は、ミックス・ディスケルドの完全移籍での買い取りを目指している。しかし、蔚山現代へのローン移籍前にプレーしていたスウェーデン1部リーグのヨーテボリも強い関心を示しており、現在は蔚山への完全移籍、海外移籍の両方の可能性を残している状況だ。同選手にJリーグ移籍の噂はないが、マンチェスター・シティと同じCFG系列の横浜F・マリノスも同選手の獲得を狙ってみてはいかがだろうか。

プレー動画: https://youtu.be/GC6a1I5sRg0

キム・スンデ

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国籍:韓国
ポジション:FW
年齢:27歳
所属:浦項スティーラーズ
移籍先候補:Jリーグ

 DFのマークを外す絶妙な動き出しが一級品のシャドーストライカー。韓国では『オフサイドラインの支配者』の異名を持つ。また、最近では豊富な運動量も評価されており、スタミナ自慢の選手が多い韓国人選手の中でも指折りのスタミナの持ち主だ。

 元々得意だったフリーランの動きの良さに加え、今シーズンは得点感覚も戻り、公式戦37試合に出場して8ゴールを挙げている。今年10月の代表ウィークでは、3年ぶりに韓国代表に召集され、11月のオーストラリア遠征でも引き続き召集されている。

 同選手のJリーグ移籍について具体的な記事や報道は出ていないものの、プレースタイルが似ているファン・ウィジョがJリーグでゴールを量産していることから、自身もJリーグでの活躍に自信があるとの趣旨の発言をしており、好条件のオファーを提示すれば、交渉のテーブルにつく可能性は十分ある。仮にJクラブが獲得を狙うのであれば、2トップの一角かCFとの縦関係での起用をお勧めしたい。

プレー動画: https://youtu.be/scGh56570yc

キム・シヌク

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 国籍:韓国
ポジション:FW
年齢:30歳
所属:全北現代
移籍先候補:天津権健、延辺富徳

 Kリーグ屈指のフィジカルを持つ長身ストライカー。2017年に味の素スタジアムで行われた東アジア杯の日韓戦での2ゴールの活躍はJサポの皆さんも覚えているはずだ。

 今シーズンは、公式戦44試合に出場して17ゴール10アシストを記録。ゴール前での体を張ったプレーで全北現代の得点源となった。しかし、細かいポジション修正や守備への貢献度の低さから、韓国代表のパウロ・ベント監督の信頼は得られておらず、未だファン・ウィジョ、ソク・ヒョンジュンらの牙城を崩せていない。

 それでもチェ・ガンヒ監督の信頼は厚く、チェ・ガンヒ監督はキム・シヌクを天津権健に連れて行きたい意向を示していると中国メディアは報じている。また、韓国国内では中国・吉林省延辺朝鮮族自治州に本拠地を構える延辺富徳も同選手の獲得を画策していると噂されている。延辺富徳は過去にもユン・ビッガラムやキム・スンデなどの韓国人選手を獲得していることから、今尚Kリーグのクラブと良好な関係にあることは間違いない。

 現在キム・シヌクにJリーグ移籍の噂はないが、アジアでは圧倒的なフィジカルを誇る同選手ならJリーグでも即戦力として活躍できそうだが。

プレー動画: https://youtu.be/d8VKmvdUN8o

アンデルソン・ロペス

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 国籍:ブラジル
ポジション:FW/MF
年齢:25歳
所属:FCソウル(*トンベンセからローン中)
移籍先候補:Jリーグ、ブラジル

 巧妙な個人技と性格な左足のキックが自慢のアタッカー。DFを背負ってのポストプレーにも定評がある。昨シーズン所属したサンフレッチェ広島では10ゴールを挙げる成績を残した。

 今シーズン移籍したFCソウルでは、シーズン前半戦こそ活躍を見せたものの、チームの低迷とともに失速。チェ・ヨンス監督に監督が交代して以降は出場機会を失っている。

 チームプレーに難があり、10ゴールをマークしたサンフレッチェ広島でも、その“扱いづらさ”から完全移籍での契約にこぎつけなかった。来シーズンは東アジア以外の地に移籍する可能性が高く、母国ブラジルで再起を図ることを考えているのかもしれない。それでもJリーグ時代に残した成績を評価するチームも少なからずあると思われ、J1〜J2の複数クラブが獲得に乗り出す可能性も。

プレー動画: https://youtu.be/U9nubojI1rs


まとめ

 いかがだっただろうか。今シーズンのKリーグの韓国人選手は、イ・ジェソンやクォン・チャンフンなどのすぐに欧州のトップリーグに出て即戦力となれるような選手はいないものの、ファン・インボムやキム・ミンジェなどダイヤの原石はいる。欧州の厳しい環境で磨かれて輝きを放つ選手に成長してほしい。
 筆者は過去に今回の記事と似たような投稿でチョン・ソンリョンの川崎フロンターレ移籍とヤン・ドンヒョンのセレッソ大阪移籍を的中させたことがある。今回挙げた選手たちもJリーグに来て、活躍を観ることができれば嬉しい。

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