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我が家のBCP 災害時の電力について考える。

この頃、それほど時間は長くないですが、停電がちょこちょこあります
今年に入ってから2回ほど我が家では停電になり、大騒ぎになっていました。
個人的には自分の家だけ停電、というのは基本的にはないはずですし、昼間であれば太陽光発電が稼働しているのでそれを利用しつつしばらく待っているとそのうち回復するだろう と考えているのですが…

家族の要望もあって、災害時の電力(ガス供給)について考えてみました。

きっかけとなったのは居住している市の広報でした。

夏頃、市の広報で、太陽電池パネルと蓄電池の共同購入をしようというプロジェクト が立ち上がっており、かなり詳細な見積もりまでただでしてくれるし、共同購入なのでボリュームディスカウントが期待できる とのことでした。(ラフな見積もりで20%程度
見積もりをしっかりとることを契機として我が家の災害時の電力(ガス)供給について考えてみました。

BCPでどこまで狙うか

BCPで一番大事なのは、「どこまでの災害を想定するか、どこまでの現状維持をのぞむか 」ということと考えます。これは企業なんかのBCPの考え方にも準ずる ところではないかと考えています。
電力を一番使う季節は、我が家の場合は、夏。しかし冬に電力供給が途絶えると、ガスが来ている場合は良いが、ガスが来ていない場合は、電力に頼るしかありません。(うちは都市ガスの床暖房を中心としたガスによる暖房がメインです)
ただし、阪神大震災のときのことを考えると一定以上の災害が来た場合はガスが止まることが多い のではないかと考えます。そして復旧はガスが一番遅い です(確かあのときは3から4週間かかったと記憶しています)。
ガスが来ていても電力がなければガス機器はは使えないことが多いです。

このように不確定要素が多いですが、ある程度決め打ちで考えていくしかない と思いました。

それに平行して、災害時にBCP策定に役立つと思われる物品を列挙しメリット、デメリットを列挙 していくことにしました。

災害時に役立ちそうなものを列挙する

太陽電池パネル

  • メリット
    設置済み。
    初期コストは発生しない。
    発電量は夏は結構ある。(Max. 4kWh)
    経年劣化は以前のモデルほどではない。

  • デメリット
    冬の昼間の発電量は夏の半分程度(過去の発電記録を確認しました)
    これ以上の増設は現在の家屋では無理
    発電能力が落ちてきた場合どこかのタイミングで載せ替えを考える必要がある。(築20年後?;現在築3年)

太陽電池パネルと連動する蓄電池

  • メリット
    電力のタイムシフトが可能。
    停電時たまっている量の電力の利用が可能
    使えるコンセントを制限するか無制限にするか選ぶことができる
    普段の利用で電気料金を引き下げられる可能性あり
    共同購入のプランでは10年間の性能(容量)保証あり
    今回提供されるものは9.8kWhか6.5kWh

  • デメリット
    減価償却するかどうかは計算してみないと分からない。
    約10年で寿命が来るので交換を考えておく必要あり。
    高価。

エネファーム

ガス利用時に発電する燃料電池。

  • メリット
    現在の生活ではガスを多用しているので、発電量はそれなりになるかもしれない。

  • デメリット
    1万時間利用したら強制的に点検モードに入り使えなくなる 。電源を入れっぱなしにしておけばすぐに使えなくなる。
    点検モードを解除するのに80万円?かかる 。(非常に高価);妹の家が、この状態になって結局点検モードを解除せずに放置しているようです。新築のときにエネファームはやめといた方が良い 、といわれたのを思い出しました。
    また、現在の住居に住みだしてからガス屋がプロモーションに来て、エネファーム導入のシミュレーションを頼んだのですが結局再訪なしでした。結局減価償却しないのが明らかなのかも知れません。

ポータブル電源(充電池)

普段充電しており、非常時もしくはバッテリ容量のメンテナンスのために使う。

  • メリット
    太陽電池と連動する蓄電池に比べて安価
    ACの利用も可能。

    携帯などの充電用のUSB端子もついているので小電力家電の電力供給をすべてに近いぐらい満たすことができる。
    普段のメンテナンスも含め家族でも可能。
    容量の選択肢がある。
    Jackeryの大容量モデルで2kWh程度。(30万円程度)
    BLUETTIのものだと5kWhというものもあり。80キロ程度の重量となる。(60万円)
    ものによってはUPS(無停電電源)的な使い方ができる。(パススルー充電可能なモデルの場合)

  • デメリット
    電源容量が大きいものでもたいしたことはない。一般的なものとしてはだいたい2kWhがマックス の感じ。それ以上になると、追加のバッテリを重ねる必要があったりしてかなりかさ高くなる。
    単体でもそれなりにかさばる。
    自分で充電・放電を定期的にしなければいざというときに本来の能力を発揮できない可能性あり。
    電気器具のそばに電源を持っていく必要がある。

エンジン発電機

ガソリンもしくはカセットコンロで動く発電機

  • メリット
    安定した電力を比較的短時間作り出せる。
    動かすのも止めるのもそれほど手間がいらない。
    値段は容量にもよるがうまくいけばポータブル電源に匹敵するぐらいの費用で済むかもしれない。

  • デメリット
    カセットボンベを大量に準備しておく必要がある(保管もそれなりに危険)。ガソリンの場合も保管の危険性あり。
    メンテナンスの必要性;個人では対応できない可能性大。
    騒音が激しい。おそらく夜間の使用は無理。
    家族が操作できるか分からない。

マイカー(ハイブリッド車)

車で発電した電力を取り出す方法。現在使用しているハイブリッド車で可能。

  • メリット
    車で発電できた電力をAC電源(100V/15A;1500W上限)で取り出せる。
    ガソリンが満タンであれば、数日間の電力供給が可能

  • デメリット
    そのときの発電量は燃料タンクに残っているガソリンの残量による(常に満タンを意識しておかねばならない)
    安定して電力を供給できるが、1500Wまでである。
    災害が起きたときに在宅(車が家にある)していると、問題ないが、在宅していない場合(勤務中)は一切利用できない。その場合は車をおいて帰ってこなければならない可能性もある ので要考慮。

プランを考えるに当たっての条件設定

職場の場合を参考にする

職場の場合は、1月の寒い時期、雨が降っている、夜とのことでBCPを考えていました。

自分で自由に考えてみる

条件設定としては、夏と冬と両方を考えておく必要があるかもしれないと思いました。


  • 最高気温が35度を超える猛暑日。エアコン必須。天気はそれほど良くない、もしくは雨 の条件で考えてみました。


  • 最高気温が5度を割るような日。暖房が必須。天気はそれほど良くない、もしくは雨 で考えてみました。

電気ガス、どちらが止まるか、どちらも止まるかを決めなければ、そろえるのものは決まらない と考えました。

松・竹・梅と3コースを考えてみることにしました。

我が家のBCPの3つのコース

松コース

かなりの災害が起きて電力供給が途絶えてもなるべくそのままの生活を維持できる プラン

ガスも電気も途絶えたとして、しばらくの間(ここもどれぐらいの日数を考える必要があるか要考慮。一つの目安は72時間といわれているので、それで考えることにします)
これに該当するのは、太陽電池パネルと連動した蓄電池とハイブリッド車が自宅にある場合 が相当するのではないかと考えました。
これであれば、コンセントを普通に利用できるし、ハイブリッド車を利用して電力容量の拡張もできます。3日ぐらいならハイブリッド車も満タンなら燃料補給の必要はありません。ガスが供給されていれば、電源を使ってガスを使うこともできます。

竹コース

災害が起きて電力供給が途絶えた場合、一部の基幹となる生活活動についてはそのままを維持できるプラン

電力だけを補給する ことを考えていきます。その場合はポータブル電源とハイブリッド車が自宅にある場合が相当 するのではないかと思われました。この場合は、ポータブル電源の容量はできる限り大きなものが良い と考えました。
梅コースでも言及しますが、夏であれば蓄冷材を使ってサーキュレータの前後のどちらかにおいて冷房の代わりをすれば 、さらに電力を有効に使えます。
ポータブル電源の充電は、昼間の太陽光発電が動いているとき、もしくはハイブリッド車からの電力での充電を利用すればOK です。これでさらに利用時間を延ばすことができます。

梅コース

災害が起きて電力供給が途絶えた場合、最低限の電源供給を維持して、安心を買うプラン

ポータブル電源とハイブリッド車が自宅にある場合が相当 すると考えます。ポータブル電源の容量をできる限り少なくする 、という意味で夏であれば蓄冷材をサーキュレータの前後どちらかにおいて冷房の代わりをするという案を思いつきました。蓄冷材は常に冷凍庫に入れておけば良いだけのことですので結構手間が省けます。
梅コースでもポータブル電源の充電は昼間の太陽光発電が動いているとき、もしくはハイブリッド車からの電源での充電を利用すれば問題ないでしょう。

以上のことまでを考えてから、実際に市の広報に載っていたプランに応募してみました。

まとめ

今回自宅が災害に遭ったときに電力供給やガス供給について考えてみました。
実際の災害は未来に起こることなので、想像するのがなかなか困難ですが、ある程度の条件のアーム分け、そしてそのような状態でどこまで電力やガスを自前で供給するのかを組み合わせて考えると全体像が見えてくると思われました。


実際に市の公報に載っていたプランに応募してみてどのようになったのでしょうか。そして市の広報のプラン以外にもハウスメーカーにも相談してみたので、そのあたりも含め最終的に落ち着いた案について次回は報告していこうと思います。

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