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マウンテンバイクとブードゥー

マウンテンバイク黎明気
1985年、マウンテンバイクの黎明気から、私はマウンテンバイクに乗り続けている。
初めて購入したバイクはメイド・インUSAのGTカラコラムだ。
サスなどないリジットフレームとフォーク、丹下(日本)のクロモリ製のごついバイクだ。

日本では一時期マウンテンバイクブームがあったが、今やブームは去り、人気はロードバイクとなってる。
それでも世界では人気のある自転車として発展し既に37年経った。
私は60才までホビーレースに参加していたが、心臓を患って今はたまに乗る程度となっている。

voodoo(ブードゥー)
そんな私だが、実はブルースミュージックも好きで、このブルースに深く関わりがあるような奇妙なマウンテンバイクのブランドがあった。
それはvoodoo(ブードゥー)のマウンテンバイクだ。
26インチ、クロモリの古いフレーム形状のマウンテンバイクだ。

このブードゥーのマウンテンバイク、欲しかったが、オークションで手に入れるしかなかった。何度かトライしたが縁が無かった。

ブードゥー・ブランド
1980年代にMTBプロレーサーとして活躍したジョー・マレーが、1994年にカリフオルニアで興したブランドだ。
この名前は、南部のアフリカ系の黒人たちの民族宗教で、悪魔を崇拝するブードゥー教から取ったものだ。
アメリカの中南部では、日本の藁人形のような呪いの術があることが一般的に知られている。

ブルースとの関わり
ブードゥー教は、アメリカのブルース(黒人音楽)に深く関わっている。
ブルースは、リズム、ギターやブルースハープ(ハーモニカ)など楽器の奏法、アフリカの音楽と民族性、奴隷制時代のワークソング、ブードゥー教とキリスト教、奴隷制の歴史に影響されている。

映画「クロスロード」を観るとその空気感、雰囲気がよくわかる。
映画は、主演のギターリストのラルフ・マッチオが、ロバート・ジョンソンの幻の35曲目の曲を探しにいく物語だ。

この映画で語られるブルースの神様、ロバート・リロイ・ジョンソン、彼の「Cross Road Blues」はエリック・クラプトンのカバーでも有名な曲。そのギタープレーは神がかっている。

そのジョンソンの卓越したギター演奏は、南部のある十字路で悪魔に魂を売り渡して得たものだ。それがクロスロード伝説だ。

クロスロード伝説
夜中の12時前に十字路でギターを弾くと、ブードゥー教の悪魔パパ・レグバがと契約をすると、それからは好きな曲が弾けるようになるというもの。

「Cross Road Blues」
I went to the crossroad, fell down on my knees
I went to the crossroad, fell down on my knees
Asked the Lord above, “Have mercy, save poor Bob, if you please”

standin’ at the crossroad, tried to flag a ride
mmmm, I tried to flag a ride
Didn’t nobody seem to know me, everybody pass me by

Standin’ at the crossroad, baby, risin’ sun goin’ down
Standin’ at the crossroad, baby, risin’ sun goin’ down

ロックギターリスト、ジミヘンドリックスの楽曲でも、「Voodoo Child (Slight Return)」がある。

アメリカから発祥した現在の大衆音楽の一つのブルース、その歴史を感じる。
そしてvoodoo(ブードゥー)のマウンテンバイク、黎明期に相応しい名前だ。

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