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  • 校長のトリセツを焚書したくてたまらん件

    世にも珍しい校長のトリセツがある学校に赴任した臨任教諭が、ブラック経営について考えるマガジン。

  • 臨採日記

    世の人すなる、から始まる、偽物古文。 文法学習用に使えたら良いな、程度で 「古文時代にそんな言い方ねぇだろ」 というのも多々ありますが、大目にみてくだされ

  • 宗教創作論

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臨採日記【序】

【なり識別】 世 の 人 す なる note と いふ もの を 翁 も し て み む と て する なり。 【接助】 かつて は 数学講師 なれ ど、 常 の 召す に あら ざれ ば、 そこひ かなし と て あり たる を、 いかが は と 人 の 言ひ ける に、 国語 もがな と 答へ たり しか ば、 常 の 勤め の え かづか で、 数 ながら、数 に あら ず と 言は れ たら む ほど さ あら ば、 サラバ と は 言は ざり ながら、 ある か 

    • 校長トリセツ舐めプ過ぎ

      とある都内中学校の臨時的任用教員が、面接ののちに受け取った「校長のトリセツ」という名の怪文書について、あまりにも気色が悪かったため述懐する連載である。 現在までのまとめとしてはこうだ。 ①校長のご機嫌取りは業務に含まれるか ②校長は他に要求する仕事を自分で為せているか ③校長には人事的コストの意識があるか さて、この校長のトリセツというやつは、一体なんなのだろうか。行政文書なのか業務指示書なのか内規文書なのか紳士協定なのか。 これらいずれにしても、私の価値観で断ずれば、紙

      • 校長トリセツあほうの鼻毛

        某、都内の中学校において、校長より「校長のトリセツ」なるものを受け取った臨時的任用教師、いわゆる産休代替が、その馬鹿馬鹿しいさまを述懐するものである。 さて、このたびは、コスト意識、すなわちマネジメント意識についてのトリセツ記述を垣間見る。 端的にいえば、公立学校であるから、コストとなれば税金の無駄遣いをするなという金銭感覚の話になるのであるが、このあたりはいかにも「公務員で御座い」というクオリティでしかない。 自分自身の力で金銭を得たことがないものがコスト意識などというも

        • 校長トリセツやめちまえ

          某所に勤務して、これ以上辟易とさせられることもあるまいという思いから記録を残す(もっとも、世には犯罪者と呼ぶべき教育公務員もあるのであるから、あくまでも私個人の実体験による偏見である)。 学校経営の分掌、その一端は、教育公務員の責務のひとつである。しかし、校長のご機嫌取りは職務ではない、とは前回も述べた。 校長トリセツには次のようにある。 「謝れる教師たれ」 私自身も発令期間があれど公務員であるため、守秘義務はある。ゆえに、文言は完全には一致させない。が、趣旨はかくのごと

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        臨採日記【序】

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        記事

          校長トリセツふざけんな

          臨時的任用教員という立場は、年度勤務の発令を受けて勤務をするものなれば、人間関係や同調圧力が無意味に発生するまえに異動が可能であることが利点となる、とは以前の記事にて記述した通りである。 しかるに、新たな年度となれば、新たな職場予定地に出向き、新たな管理職を選ぶことができるのがこの立場の強みでもある。 多くの現場で、私は「副校長」の無能さに呆れ返ることが多かったものであるが、今回は「校長」が幼稚過ぎて話にならないパターンに出会ったため、割と真面目に述懐を為す。 面接につき

          校長トリセツふざけんな

          臨採日記【努力の成果を】

          葉月のつごもり 夜は長く、思ふこと多くあり。 努力は報ひありたきと思ふは 我が身にあらで 諸生の修練のそれなり。 研鑽あるも、 「訊かれしこと」に答へ得ずなるを 心苦しくとぞ覚えし。 いま何を訊かれたるかに集中あらずして いかなる答えを導きださむとするものにや。

          臨採日記【努力の成果を】

          臨採日記【気に入られやうとするは】

          人に気に入られむがために事を為す人の 浅ましさは言ふべきにもあらず、 誉められむがために為すはさらなり。 ただそこにありたる 魅力的なもの 尊きもの エモきものに対して 己がいかに取り組まむとするか さらでも、 なにゆゑにかくなる感情を抱くに至りたるか これらをこそ突き詰めゆけば 学業はひとつの峠を越へたらめ。

          臨採日記【気に入られやうとするは】

          臨採日記【見えざる予定】

          期間の決まりたる臨時の講師たるものは 次の現場に行くとて、 給与の支払い日がいくにちのちなるや 不明なること多かりて または年次の計画とかや 今月そのクラスに何回の授業があるとかや 道行きの甚だ不案内なること多し。 急なる差し込み仕事をば、 と、見えしこともあれど、 前々より決まりたることらし物もありて なれば先に期日の言ひ置きありたらむ と、おぼゆ。

          臨採日記【見えざる予定】

          臨採日記【旅】

          葉月のつごもりほどちかく 非常勤講師、臨時任用教師たる身分は 人間関係の構築の煩雑を 避けられることこそ良けれ。 いづれ学問の場に立たむとす、とかや 世の中に居心地よくあらむとす、とかや 諸生に知恵を育みては 次の学校へと旅立つ身の程ゆえに かくなるは、 ぽけもんますたーを気取るやうにて 鍛へ、競はせ、 頭脳の戦ひを勝ち抜く力をいささかにもつけ 進化する時までは見ぬことおほけれど また、次の町へと旅だちたるは誇らし。

          臨採日記【旅】

          臨採日記【土佐日記】

          土佐日記を読み侍るに、 新たなる物の言ひあらはし様をせむとて 「男もすなる日記といふものを……」 と言ひ訳を置きてはじまりたるを かやうにして、めでぃあ広げたること、 心に強く秘めにしものあればなるべし。 現代にありて、表現の幅は 無尽蔵と言はしむるほど広く大きくなりぬ。 しかるに、教育にあたりて 古文漢文をイラストにし、マンガにし、 映像にし、動画にし、演劇にし、 ありとあるictとかや活用を得る。 内容の理解を助くるものなれば 知識技術の定着にもまたひとやくありた

          臨採日記【土佐日記】

          臨採日記【しにふぃえ】

          これも葉月のつごもりほど近く 言語学の人々と語ることありき。 記号ありしとき、脳裏に思ひ描きたる その記号の意味するところ、とて それを「しにふえ」と呼びたるが、 教科書的にいかにもいかにもなる 樹木のイラストぞこれあるを、 似たる姿にて思ひ描きたる者の いくほどやおる、とて その問ひは即座に反語となりにけるもをかし。

          臨採日記【しにふぃえ】

          臨採日記【氷河期】

          葉月のつごもりほど近く、 就職氷河期の人員とかや 経済活動に縁遠きなどと聞く。 さもありなむ。 くはへて、 世に言ふなる団塊の世代の 務めの終はりゆく時なれば ありとある職務現場に 人手の減りゆくを憂へすと言ふ。 悲しきは、 このさき、氷河の人どもも老ひを向かふるに 国の銭にて養ふこと難く、 またそれら 年寄に厚きよりも若きへ優先が移りゆくものとて 働きもなく、 貯へもなく、 養はれずもせぬ、 さうした世代になるべきことぞ。 翁は世代の異なれども 身の程、常勤を経ずに

          臨採日記【氷河期】

          臨採日記【極熱の薬草】

          葉月の二十五日、 机をきそひて仕るところ、 右の隣は酔ひの残り香あり 左の隣は汗臭く 正面より韮がごときにほひして なほ後ろは沓ぬぎて足の臭いありけり。 翁も匂い無きとは言わざるも あまりにあまりなるべし。 はいぱーせんしてぃぶやら 自閉すぺくとらむやら 障りなるあれこれの診断などを すり抜けてまいりしかど そこそこに鼻の効くに 目まひなど催す。 まして、 かれこれ臭いをなして 諸生の前にたつなるは なかなか恥づべきことと存ずるなり。

          臨採日記【極熱の薬草】

          臨採日記【満防期中学生】

          葉月のころ えすえぬえすに、 読解力に隔絶したる世代あるなりと聴く。 古く昭和の家電三神器のころ 「一億総白痴となるべし」とて警句ありしが この十年ほどに You Tubeなどのひろがりやう 「言葉より生ずる脳裏の映像処理」の力を そこそこ落としめるものと言へり。 さらでも、常時マスクにて口元を覆ひて 三年ほどになりければ 相手の言葉を聞き逃したる、 相手の表情を見逃したるなど、 学びのあるべきところながら、 その機を逃しやすき日々に 幼き時を過ごし居ては かくてもありな

          臨採日記【満防期中学生】

          臨採日記【讃はしきこと】

          葉月二十日あまり、 どこそこの学校の副校長とやらより 国語科として雇ひいれたし との電話の立て続くなかに、 この業界だけにもあらざるが、 管理職たるに値する言葉を え使へざる者のいと多きに 稀なる条件のあひて仕えなどしけり。 一本の電話の違いで たたはしき言葉の、 異なる学校の副校長より打診のありて 先の電話のなからましかば、と覚ゆ。 人事権を持つに相応しからざる管理職のもの 世に多くありたるにや。

          臨採日記【讃はしきこと】

          臨採日記【くらげのほね】

          葉月二十日あまり、 骨折り損のくたびれ儲けなる言葉を物語す。 龍宮の海月は猿肝の薬を得ぬものなり。

          臨採日記【くらげのほね】