『コンフィデンスマンJP』#4

 「映画マニア編」御覧いただきありがとうございます。
 出来上がったのを見るとかなりの異色回。全話異色回という説もありますが。
 佐野史郎さん、さすがでした。俵屋さんは映画への愛がピュアすぎて、なんでこの人騙されてるんだっけ、とよくわからない感じになりつつあった愛すべきオサカナでした。きっと出所したら映画製作を続けるのでしょう。あ、俵屋さんが描いた絵コンテは、黒澤明の絵コンテの真似です。気づいたあなたは映画マニア。
 伊吹吾郎さんは、脚本の段階ではどなたがやってくださるかわからなかったので「△△(本人役)」と書いておきましたが、僕らは最初から伊吹さんを熱望してました。みんなご存知の重量感がある時代劇俳優でありながらシャレがおわかりでコメディもお似合いです。
 小日向さんの映画プロデューサーの風貌は、どなたがモデルかわかりませんが、僕は見た瞬間、絶対に関わってはいけないタイプのプロデューサーだと思いました。どんなにすごい企画を持ってきたとしても僕は即断るでしょう。
 ちなみに、ボクちゃんが俵屋さんに迫られたあとですが、普通のドラマなら「間一髪で逃げたよ~」とかのセリフを入れて収めるのでしょうがこのドラマは放置です。あのあとどうなったか、僕は決めていますが、ここではご想像にお任せすることにします。
 カフェバースワンソンはセットです。僕ものぞきましたが細部まで作りこまれていて見事。前回の「美術商編」に出てきた伴ちゃんの贋作工房はこのスワンソンを改造して作ったそうです。撮った順番逆なんですね。撮影をのぞきにいくたびに、新たなセットが建てられては壊されが繰り返されていてその都度驚かされました。この先もいくつ新たなセットが出てくるでしょう。
 今回の監督は、「リゾート王編」を撮ってくれた金井監督。
 乱戦シーンは、あそこまで大掛かりにやるとは思っていませんでした。実は脚本ではまったく書いていません。映さなくてもいけるように配慮したのです。現場に忖度する書き手なのですよ僕は。監督が「実際に撮るぞ!」と決めたのでしょう。本格歴史劇なら勇断でしょうが、どコメディのしかも偽映画のアホシーンとなると微妙です。でも必要かどうかもわからないシーンを、ただ笑わせるためだけにあそこまで時間と労力をかける大人たちはバカだけど素敵だと思いませんか?若干バカが勝ちますけどね。

 次回は、おお麗しきかたせ梨乃さん登場の「スーパードクター編」。
 永井大さんや正名僕蔵さんも。
 病院が舞台で、おそらく一番怒られてしまいそうな回かも。先に謝っておきます。ごめんなさい。
 ではまた月曜9時にお会いましょうね。さよならさよならさよなら。

 ちなみに、このドラマは一話の中で数か月ときには数年、簡単に時間が飛びます。このぶんでいくと最終回の頃には十数年たってしまうんじゃないかとお思いの方もいるかもしれません。しかし、話の順番が時系列通りとは限りません。複数の仕事を同時進行している場合もあるでしょう。そんなヒントを探してみるのも一興かと。

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