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【高専生必見】迷っているならこれをやろう!:大学編入のための参考書選び

高専生のみなさま、お疲れ様です。高専Sparkleのざきです。
気づけば2023年も3月に入り、進路を意識する代の方々が少しずつ動きはじめる時期になったのかなと思います。

さて、この中にも編入学を意識してる人はいらっしゃることと思います。ところで、「そろそろ勉強を始めないと」と思い立ったはいいものの、何から手を付けるべきかとか、参考書買ったは良いけど終わるのか?早い人はもうとっくに始めてて…などなど悩みは尽きないのが現実問題としてあるかも知れません。
そこで僭越ながらも、大学編入や進学を経験した私たちから、

迷ってるくらいなら手を動かしたほうが良い

という精神で、参考書を紹介いたします。
これを読んだ「そろそろ始めないとなあ」と思っているそこのキミ。今すぐ書店に行くか、ポチってみてはいかがでしょう。

注釈:筆者が電気系を専攻していた関係上、専門書は電磁気学電気回路について紹介しています。

また、末尾にはよくある質問をいくつかまとめました。私を含めた複数人の意見をもとに回答してあるので、参考になれば幸いです。

ここだけ見ればOKです

以下に手に取っていただきたい参考書をまとめておきました。迷っているあなたのひと押しとなれば幸いです。
細かい選定理由や、その他の参考書は後半に紹介していますので、是非最後まで御覧ください。

共通3教科+専門教科(電気系)

数学・英語・物理の共通科目の他、私の専門は電気系なのでその分野で良書と感じた参考書をご紹介します。

数学は”微分積分”と”線形代数”が大事

まず結論から提示します。迷ったら、いや、迷わずこれでOKです。

諸先輩方や教員の先生方、さまざまな記事でも紹介されている通りですが、選ばれるだけの理由はきちんとあります。

難易度問わず各校の過去問をベースに、編入に必要な数学知識がコンパクトにまとまっています。微分積分・線形代数を土台とする編入数学の範囲を全てカバーできていると言って過言ではありません。
過去問と併せて必要な単元を重点的に対策できる魅力があります。

微分積分(微分法、不定積分、定積分、偏微分、重微分、微分方程式)
線形代数(行列、行列式、ベクトル空間、線形写像、固有値、内積)
確率、複素解析、フーリエ解析、ラプラス変換、ベクトル解析

編入数学は出題範囲が限定的

ちなみに、先程紹介した問題集にはオレンジ色の「編入数学過去問特訓」という所謂応用編がありますが、実際やった方々からは「正解率8割を10割にするような+αという印象だった。しっかり準備して難関大を目指すなら良書。」と言われました。
何からやろうと迷っているなら、まずは緑の方から手を付けましょう。

英語は当日試験かTOEICか

大学編入の英語試験での傾向として、和訳・英訳が中心であると言われています。これは、編入生に求める学生像が「論文を読む・書く力がある学生」というものだからでしょう。
英語対策として必要になるのは3つ。特に1と2を固めるだけで後の難易度がぐっと下がるはずです(英語がニガテな方はここがかなりキツイかもしれません)。3つ目は、過去問の傾向を意識しつつイディオムや長文、英作文への対策をすれば大丈夫だと思います。

  1. 単語・語彙力

  2. 基礎文法への理解

  3. イディオム、長文、英作文

何をするにも土台となる単語や語彙力は必須級のため、とにかく数をこなしましょう。授業で使った単語帳を繰り返し読むだけでも効果あります。
章ごと完璧にするよりは、浅く頭に入れて次の周回時に思い出して…を繰り返してください。人は思い出したときに定着します!

大学の試験要項によっては、英語試験をTOEIC結果によって置換する場合も多いです。TOEICの対策記事はしのりんが記事にしていますので、是非そちらを参考にしてください。

編入物理は難しいが、やればやるだけ解ける

物理は難しい。
世間一般の認識の通り、編入試験においても鬼門となりやすいのが物理です。つまり、ここで差を付ければ良いと言い換えられます。ですが、難易度に一番幅が出やすいのもまた事実。自分の今いるステップに応じて教材を選ぶ必要が出てきます。

高校物理が怪しいなら、物理のエッセンス(力学・波動熱・電磁気・原子)から手を付けましょう。ド定番ですが、基礎が全て網羅できます。

物理のいろはがざっくり理解できているなら、次は物理・微分積分の繋がりを意識しましょう。
編入物理の前提は「物理学は微分積分法で解く」ということ。その感覚を頭に入れたら、こちらをおすすめします。この一冊で作った編入物理の土台を基に、過去問に挑戦してみてください。
様々なパターンを覚えることで反射的に解法が組み上がるようになります。

電気系専門書

電磁気学
基本的に電気系の編入学では電磁気学がメインとなるでしょう。電磁気において正直これ以外の選択肢は無いくらい充実しています

志望校の過去問レベル感によっては「詳説電磁気学演習」の採用もおすすめですが、こちらを求められるのは稀だと思っています。

線形回路
抵抗、コイル、コンデンサを組み合わせてできた回路について議論する回路理論も編入試験科目として一般的です。編入対策や過去問題の難問に対しての詳説にも使えるこちらをやっておけば最早言うことは無いでしょう。

ミニマムならば「電気回路(ドリルと演習シリーズ)」が解説と問題のバランスが良くおすすめです。


終わりに

受験という一つの区切りに向かうみなさまの一助となるよういくつか参考書を紹介しましたが、これら書籍はあくまで手段であることは忘れないでほしいです。
厳しい編入・進学試験ですが、参考書だけに囚われず、過去問を探したり、難問について友人や教授と議論したり、あらゆる視点と方法で乗り切ってくださいね!

よくある疑問

たくさん参考書を買うべき?1冊を極めるべきか?

個人的には1冊を極める方針で問題ないと思います。実際に周りで多数の参考書を手広くやっている人はかなりの少数派で、1教科1冊を繰り返しやる人のほうが圧倒的に多い印象です。解答を覚えてしまったら「なぜその解答になったのか」まで覚えることで、問題へのアプローチ方法へ繋がります。

完璧にしてから次に進みたいです

人間は忘れかけた内容を思い出す際に強く定着すると言われています。一度で完璧になるまで繰り返すよりは、全体をなぞってもう一周という風に、忘れている内容を掘り起こす回数を増やすことをおすすめします。解答の記憶は解法の記憶へ、解法の記憶は原理の記憶へとシフトしていきましょう。


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