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覚悟の向き合い方

 私は自身の事を芯がある人間だと自負している。何故なら学校に友達が1人もいずとも、いきなり一人暮らしが始まり困窮した生活を送ろうとも、私は夢の為にやる事をやれる人間だからだ。
 要するにメンタルが強い人間なのである。

 話しは変わるが私は一つ心に誓っていることがある。それは女性であればどんな人間であろうとも怯まずに抱くということである。誤解を招く前に言っておきたいのは相手の同意なしに夜を越すということでは無い。そういう空気になればどんな相手であろうとけして断りなどはしない。覚悟を持っているということである。

 少し前私は常々よりやり取りをしていた大阪の美容学生と会う事になった。流石美容学生と言うべきだろうか本当の輪郭と顔が分からない。事前に写真で顔は知っていたもののおそらくあれは別人なのであろう。そうでなければ国際問題ものである。そうは言っても仕方がない。ここまで来てしまった以上、今目の前にいる本当の顔がわからないルパンのような人間と向きあわなければならなのだ。当たり障りのない世間話で彼女を探る。彼女は心にまでどうやらファンデーションを塗っているようだ。隠された本心に私は銭形警部のような気持ちで彼女を問い詰める。
 本家のようにいなされ続け目的の居酒屋についた。彼女はお酒に弱いと以前から聞いてもいないのに言うほど弱いらしい。そうなれば私のものである。私は人並みには飲める方ではあったため、時間の流れとともに心の化粧落としが素顔をさらけ出してくれるものばかりと思いきっていた。
 彼女は徐ろに濃い目のハイボールを頼む。違和感を感じる私も緊張しているのかと疑問に思い同じものを頼む。この店は本当に濃いハイボールがでてきた。一杯目だけでもほろ酔いしそうなものを彼女は次に大ジョッキで頼む。私は夢を見ていたのかもしれない。彼女のペースに合わせ消えゆく記憶に残るのは、顔色一つ変えずにウイスキーをショットでいく彼女の姿であった。

 歪む視界に薄いピンク色の間接色が私を包み込む。いや、戻る意識の中、私の感覚的には吸収されているに近いものだった。よく見ると私の体の半分が彼女のお腹に包みこまれていた。顔を見ればそこにアントニオ猪木がいた。酔と現実に夢よりも夢であるかのような不思議な感覚が私を襲う。剥がれかけの紫のエクステだけが彼女だと私に知らせる証明証明となる。彼女はシャワーを済ませ私を起こしたようだった。
 私は強い人間である。であるがゆえに賢い判断をできなかった。覚悟とは時に逃げるべき選択を先持って絶ってしまうやっかいなものである。酔と喰われるかのような彼女のキスに私は男としての役目を諦めかけていた。目を閉じる。そこに映るのは行くどと私を慰めてくれた黒ギャル達のピンク色の声援である。みなぎる活力を全て下半身に集中させなんとか男としての人権を保つことができた。

 気重な社会人の朝の行軍の中に1人負傷兵が紛れている。
  
 彼は言った「一発マナー、二発根性、三発走馬灯」
 

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