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誰だって、ただの人 〜ニューヨーク旅行を終えて〜

僕は今、NYC Metro“E”に乗ってマンハッタンからJFK空港に向かっている。

今回の旅は昨年ニューヨークで見られなかったアートを見る旅だ。
いや、正確には去年はアートなんて一ミリも分からなかったから、アートを見に来たのは実は今回が初めて。

いずれにせよ、2年連続のニューヨーク一人旅。

思えば去年は最初から最後まで不安に満ちた旅だった。あらゆる人に怯えていたし、英語が伝わらないとパニックだった。
人と触れ合わずにニューヨークを知るため仕方なく一人でマンハッタンを歩き回った。
最初に訪れたタイムズスクエア前のマクドナルドでコーヒーを上手く買えなかったから、買い物も怖くてホットドック一つ買うのがやっと。仕方なく夜は部屋でマーケットで買い込んだビールばかり飲んでいた。
不安が伝わっているのかダウンタウンではヤク中に何回か追い回されて辟易していたのを覚えている。エンパイアステートビルもチケット買うのが怖くて登れなかった。
完璧にやろうとした結果、何も出来なかった。

1年が過ぎた今回

この1年間は語り尽くせないほど色々な事があった。僕は今、自分が完璧でなくていいと思ってる。今の自分が出来ない事は急には出来ないし、自分以外が原因でどうにもならない事は、頑張ったってどうにもならない。

だから、今の自分の語学力で聞き取れない英語は聞き返せばいいし、伝わらなかったらもう一度大きな声で言えばいい。
金額がよくわからなかったら多めに出せばお釣りは帰ってくるから、適当に20ドル札出しとけばいいw
相手にどう思われるかなんかどうでもよくて、伝わればいいんだ。

そうやって旅をすると案外伝わるし案外聞き取れる。なんか笑顔で相手と話せるようになってた。

改めて見てみるといい人が凄く多い。
ぶつかったら「Sorry」って言うし、ドア開けてたら「Thank you」って言ってくれる。
黒人も白人もアジア人もヒスパニックも関係ない。みんな一生懸命楽しく生きようとしている。

去年は勝手に自分から閉ざしただけだった。

そして今、空港のラウンジで今回見たアートを整理している。

MoMA、MET、Guggenheim、Frick collection。どれも最高だった。
人類史が分かって来たから、作品の背景にある歴史とアーティストの生涯を調べて作品を見ると、筆使いや光の表現を通してその時々に言いたい事がわかってくる。


だから、ため息が出るほど感動したり、目を塞ぎたくなるほど悲しみを共感したり出来る。

アーティストも人間で苦しみながら生きている。ニューヨークにいる人も“外人”じゃなくて、今を悩んだり困ったりしながら生きている。

別に誰も特別じゃないんだ。

今回の旅で、一番良かったことは、誰もが苦しみながら生きているって共感できた事。

これからはどこにでも行けそうだ

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