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読んだ本についてゆるい感想や本にまつわる思い出を述べております。たまに音楽についても触…

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読んだ本についてゆるい感想や本にまつわる思い出を述べております。たまに音楽についても触れています。

最近の記事

読書ときどき音楽も#122

「ジョージア大使のつぶや記」ティムラズ・レジャバ(教育評論社)  X(旧ツイッター)のアカウントは持っているけれど、友達もほとんどいなければ身バレが怖いので仕事の内容は明かしたくないし、かといって私生活も地味すぎるので、じゃあ何のために利用しているのだと言われれば、もっぱらフォローしている人の関連のタイムライン一覧をながめていると、「この人面白いな…」と気になって自分でもフォローしてみるのが楽しいのであるが、今回のジョージア大使もそんな流れでアカウントをフォローして楽しく行

    • 読書ときどき音楽も#121

      「ビジネスマン超入門365」林雄司:文/ヨシタケシンスケ:絵(太田出版)  若い頃はそもそも読まないし、読んだとしても右から左へと抜けていく(左利きの人間としては右優位になるのが気に入らない。あと、「左手で書いたような」という言い回しはどんなに好きな作者の作品でもむかつく)存在であったが年を取るとやたらと読んでしまう傾向のある「ビジネス書」。   本書もジャンル的にはそうなのだけれど、著者がデイリーポータルZの人で版元が太田出版ときては、普通の本ではないなと思っていたがやは

      • 読書ときどき音楽も#120

        「名古屋の「山」」※同人誌/サークル「名古屋の「山」」発行  この雑文も120回を迎え、かつ誕生日が重なったのでここ20年以上新刊を見つけては買っている愛読書を。一部で有名な喫茶店「マウンテン」の食レポ同人誌であるが、毎回謎の新作が登場するためネタが尽きないのはすごいの一言。どういうきっかけで手にしたのかは忘れてしまったが(兄弟の戦利品か自分が会場でジャケ買いしたのがきっかけだったか)、昨年末の冬コミで購入した最新号でVol.29(2023.12.31発行)なのだか、ひとつ

        • 読書ときどき音楽も#119

          「My Favorite Things」オスカー・ハマーンスタイン2世作詞/リチャード・ロジャース作曲  先日、用事があって、20年以上ぶりに関西方面へと足を運んだ。新幹線に乗ること自体も10年以上なかったのでいい年してウキウキと目的地に向かい、途中でトイレに荷物を忘れるなどのアクシデントもあったが(しかも昼食取って、あれ荷物ないなと気づく間抜けさ…)、親切な人により無事に荷物も駅に届けられていて心から感謝して、それからは目的を無事に果たした。元々日帰りではあるが時間的に数

        読書ときどき音楽も#122

          読書ときどき音楽も#118

          「大喜利の考え方 あなただけの「おもしろい発想」を生み出す方法」坊主(ダイヤモンド社)  Xのアカウントは一応持っていて、気になる人や公式はフォローしているけれど、自分からのポストは滅多にしないし、「いいね」も押さない人間なので、この「坊主」さんのポストもフォローしている人がフォローしているということでタイムラインで目にすることも多いので存在を知っていたが、まさかの単行本となっていたので思わず買ってしまった。アカウント名「坊主」もまさかの本業からだったのはびっくり。若い頃は

          読書ときどき音楽も#118

          読書ときどき音楽も#117

          「眠れないほどおもしろい紫式部日記」板野博行(三笠書房)  大河ドラマ便乗系書籍が続々と登場するので、平安時代好きとしては結構嬉しい。意外と「源氏物語」のあらすじ本も多く出ているのはびっくりした。確かに漫画も含め読んだことない人も結構いるのだなあと納得した。自分自身は「源氏物語」(現代語訳・コミック)と「枕草子」(「桃尻語訳」・現代語訳、岩波文庫)は知っていても「紫式部日記」は未読なので興味がわいて早速手を出した一冊。紫式部日記を通しての宮仕えの現場レポート(何故か解説係が

          読書ときどき音楽も#117

          読書ときどき音楽も#116

          「巣立ちの歌」村野四郎作詞/岩河三郎作曲  卒業式シーズンで袴姿の学生さんを見かける。今年は襟にパールついてるの何人か見たから流行ってるんだなあと思う。自分は種々の問題で袴は着ていないので思い出はない。中学高校は吹奏楽部だったから、自分の番じゃなくても校歌や卒業生の入場・退場用の曲の演奏で毎年参加してたからこれまた感慨にふけったりはしなかった。まあ、一貫校だったから中学の卒業式は「ちょっと時間のかかる終業式」ぐらいの感覚だけれど、実際はもうしゃべらなくなる同級生もいたからも

          読書ときどき音楽も#116

          読書ときどき音楽も#115

          「銀河パトロール ジャコ」鳥山明(集英社)  一つの時代が終わってしまった…。物心ついた時には「Dr.スランプ アラレちゃん」のアニメを見て、ジャンプを購読していた昭和末期には「ドラゴンボール」が連載中で、大好きなゲーム「ドラゴンクエストシリーズ」のキャラクターやモンスターがこのデザインじゃなかったら30年以上も好きでなかったかもしれないと思うくらい生活に浸透していた。「Dr.スランプ」のコミックスは途中から最終巻(全巻は持っていなかった)まで、かつては所持していたけれどい

          読書ときどき音楽も#115

          読書ときどき音楽も#114(2024.3.7)

          「おくれ毛で風を切れ」古賀及子(素粒社)  まとめて買った本ラスト。元々この本を書店の平積みで見つけて装丁が好きなタイプのデザインで著者がデイリーポータルで納豆の記事が有名な人だと思ったのが読もうと思ったきっかけ。日記の2巻目で最近の生活記録が主なせいかあーこんなことあるなーとかこの商品使ってみたいなーとか子どももいないのに共感している自分に気付く。  前作でも感じたことだけれど、あくまでも自宅の生活記録を主としているせいか、仕事の話はごくあっさり、子どもの学校のことも必要

          読書ときどき音楽も#114(2024.3.7)

          読書ときどき音楽も#113

          「ちょっと踊ったりすぐにかけだす」古賀及子(素粒社)  前回の冒頭で触れたまとめて買ったうちの、日記の1冊目。自分でつける際にはこっぱずかしいので素っ気ない箇条書きになるか思春期にありがちな独りよがりで後で読むと余りの恥ずかしさに処分してしまう日記(どちらも実話)も人のものは詳細に書かれていると大変面白い。といっても、「読ませるための日記」(コミックエッセイ含む)は自分の心理状態によっては捨てたくなるものも正直あるから、仕事や子育て自慢じゃないといいなと勝手なことを思いつつ

          読書ときどき音楽も#113

          読書ときどき音楽も#112

          「気づいたこと、気づかないままのこと」古賀及子(シカク出版)  先日、書店の平積みされている新刊をつらつら眺めていると見たことのある名前が。といっても知り合いとかではなく昔から好きで見ている「デイリーポータルZ」の記事でおなじみの人だからである。面白そうだけれどハードカバー高いなあ2冊目(前作はこの書店には在庫がなかった)から読むのは流儀に反するからまたにしようと去った。なのに別の日に超大手書店ですべての著作(日記2冊、エッセイ1冊)がピックアップされていたのでこれは買うし

          読書ときどき音楽も#112

          読書ときどき音楽も#111

          「聞き出す力FINAL」吉田豪(集英社)  数年前まで近所のコンビニで好きな漫画家であるカレー沢薫さんが「週刊ゴラク」で連載していたコラムを立ち読みしていた時期があった。その際に、大体前のページで今回の著者のコラムも読んでいてなじみがあった。さらに昔のテレビブロスで主に怪しいタレント本を紹介していた人(古本新喜劇)と同一であることに気付いて納得していた。そのコンビニが「週刊ゴラク」の取り扱いをやめてしまい、当然立ち読みもやめ、カレー沢さんの単行本は買っていたが、他の連載のこ

          読書ときどき音楽も#111

          読書ときどき音楽も#110

          「わたしの証拠1」カレー沢薫(小学館)  自分にとって「カレー沢薫」さんは、漫画、文章と新刊が出る度にほぼ脊髄反射的に買っているほど好きな著者と言っても過言ではなく、作者お得意の「普通かそれよりもちょっとダメな人間が起こす日常のショートショート」だけれど、内容がどれもこれもいい。基本的にシニアの人を主として、それにからむ様々な立場の人が巻き起こす1話完結型の物語だけれども登場人物がどれもこれもひねくれていていいのである。  冒頭から女手ひとつで育てた息子に対する母からの愛あ

          読書ときどき音楽も#110

          読書ときどき音楽も#109

          「上地王植琉の私訳古典シリーズ6 バンカラ奇旅行 ~世直しに必要なのは、暴力でした~ ―完全版―」原作:星塔小史/現代語訳:上地王植琉(電書バト)※電子版  以前、「他力(ときどき自力も)で楽しむ読書#31」で紹介した『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』の元ネタである「バンカラ奇旅行」の電子書籍をセール時期に見つけたので迷うことなくダウンロードし、読んでみたのであるが、想像の斜め上過ぎて

          読書ときどき音楽も#109

          読書ときどき音楽も#108

          「オタク用語辞典 大限界」小出祥子(三省堂)  辞書の類は子どもの頃から好きだった。自宅にあった「広辞苑」から始まり、古語辞典や英和辞典も眺めるだけなら楽しく、大人になってからも本物ではなく「悪魔の辞典」に代表される「辞典風作品」も好物になり、「紋切型辞典」、といったメジャーどころからパロディである「ビジネス版 悪魔の辞典」なども楽しく読んでいたのであった。  発売前から話題になっていたので、楽しみに待っていた本。期待が大きかった分、悪くはないのだけれど「うーん」と思ってし

          読書ときどき音楽も#108

          読書ときどき音楽も#107

          「旧町名さがしてみましたin東京」102so(二見書房)  東京に住んでいるのにも関わらず、なじみの書店が次々とテナントビルの建て替えによる閉店、移動、縮小となっているため最近書店での「突然の出会いでジャケ買い」本が少なくなっている今日この頃。そういった書店難民になる前にジャケ買いした本。  旧町名というと、意外とバス停や駅名、マンション名とかにしぶとく残っているので読んで初めて「へえ、この名前って今は地図に存在していないんだ」と知るものもちらほら。著者の名前も“十二社”か

          読書ときどき音楽も#107