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ボトルネックはどこですか?

おやじの会のオンライン読書会で、『ザ・ゴール』(エリヤフ・ゴールドラット著)を取り上げたことがあります。
閉鎖を告げられた工場再建がテーマの本なので、一見、私のような自治体職員の仕事とは関連が少なく思えます。しかし、共感する部分や発見が多く、読書会でも私が多く発言していました。
本書が書いていることを端的に言うと、「いかにボトルネックを解消するか」でした。

マイナンバーカードの交付、臨時特別交付金の給付、繁忙期の対策、窓口での混雑時間帯の解消など、ボトルネックをいかに解消するか取り組んできたことを振り返りました。私は直接関わりませんでしたが、新型コロナウイルスのワクチン接種は、いかにボトルネックを解消するかがテーマだったと思います。
マイナンバーカードの交付であれば、①申請②国からのカードの納品③カードの交付前処理④通知⑤コールセンター等での予約⑥交付、といった各工程のどこがボトルネックかを探ることになります。窓口の運営で言えば、引っ越しシーズンに異動届の窓口がボトルネックになるので、分割できるものを別の窓口に移行したり、昼休みは職員数がボトルネックになるので、昼休みを3交代制から4交代制にしたり、昼時の3時間だけ応援の職員を配置したりといったことがありました。

ボトルネックは移動します。移動した後に気づくのでは対応が遅く、予め想定する必要があります。しかし、想定が甘く、通知するためのボトルネックは解消されたけれど、次のコールセンターがボトルネックになり、電話がつながりにくくなるといったこともありました。システムトラブルのように突発的なボトルネックへの対応が必要なこともありました。

気を付けたいのは、「自分がボトルネックになっていないか」です。自分がキーパーソンとなっているコミュニティは、自分が動かないと走り出さないことがあります。
ときには、ボトルネックをキーワードに周りの景色を眺めてみるのもよいかもしれません。

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