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eps.11 生きる力

人口12人、猫多数の島に行ってきました。


 大分にあるその島は「深島」という島で子ども3人にその家族とじいちゃんばあちゃんおじさん等で計12人の小さな島です。
蒲江というところから船でおよそ30分のところにある離島です。

深島についてはこちらから


さて本題です。
生きる力ってなんでしょう??

僕らが生きているこの時代は、いろんなルールが設けられ、いろんな常識が植え付けられ、多くの人がある種「常識」の中に囚われてその範囲内で生きていくための力を身につけていくものだと考えます。
「世渡りの力」といえば「生きる力」と分かりやすくイコールの関係になるでしょう。
でも、この島での「生きる力」はちょっと違ったんです。ちょっと違ったというかそもそもの概念が違いました。
これは僕が深島で人と話をして感じたこと、見て感じたことなだけなのでそれだけは念頭に置いていただけたら。

深島には、短期移住で来ている一人の若者(男)がいました。
某有名大学出身の若者です。関東郊外からの移住者です。
僕は彼に「なぜ深島に来たのか??」という問いを投げかけたところ国交相のプログラムで…という答えが返ってきたのはさておき、彼は何度かこの島を訪れたことがありシンプルに好きだったからだそうです。
その上でこの島にいて良いことって何??って聞いたら「そもそもの生きる力を学ぶことができる」とのことでした。
彼は勉強ができます。勉強ができても生きることとはイコールではないです。※もちろん勉強ができることに越したことはないし、頭の回転は早い方がいい。
その彼が深島に来て感じたことと僕が感じたことは多分一致していると思います。(筆者、昔波照間島に住んでいた経験もあり)
この島で育っている子どもたちは、自然のことを知り、共生し生きています。どうやったらアサリが獲れるのか、どうやって魚を捌くのか、なんの種類の動植物なのか。なんの不純な考えもない探究心。身をもって危ないこととを経験し分別をつけます。もちろんご両親の考えなど色々あることが前提です。普通に育ったらインターネットでしか知り得ないことが、目の前にある環境なんです。でも多分これって、島に限らず昔の人はみんな経験してきたことだと思うんです。生きるために畑を耕し、生きるために魚を獲っていた。時代が進化するその裏で失われたモノ(生きる力)は非常に大きいんじゃないかと感じました。

カワハギの皮を剥ぐ
希少なエビ?


全部を踏まえて、

生きる力

ってなんでしょう??

生まれた頃からスマホがあって
世界中の友達とゲームをして遊んだり
海外の流行を動画サイトで知ることは
むつかしいことではない

どんな知らないことでも
数秒後には正解らしきものが出てきて
また何をすべきか見失ってしまう

本当に必要なものは
膨大なデータをいくら探しても
見つからないこともわかっている

この世界にはテストには出てこない
少し不都合な問題がたくさんあって
それらと向き合う時がやってくる

何かを夢みて踏み出すことは
確かな未来へとつながってゆく
いま信じる道を進んでいく

僕の知り合いの言葉です。まさに言葉通りです。
深島に行ってより一層感じるものがありました。

自分で見て感じて経験して、全ての原体験が次に生かされ、生きる力に変わっていく。すごく、すごく大切なことです。
不便をどう生きるか。人間の生きる力の根源がこの島にはありました。

興味があったら一度訪れてみてほしいです。
ではまた!


まるで「ぼくのなつやすみ」というゲームの中の世界




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