見出し画像

白髪があっても少しだけ派手にしたい人へのカラー方法

「白髪染めしていても明るくしたい!」

白髪染めは暗くなりやすく思った色味を楽しめない。でも、暗くしないと目立ってしまう。そんなモヤモヤを抱えてる人は多いです。

そんな悩みを解消するために、白髪ぼかしというブリーチを使い明るくするやり方が増えてきました。

金髪のメッシュをいれるやり方で、白髪が目立つ部分にいれると伸びてもなじみやすく、気にならなくなる技術です。


いい点は明るく仕上がる。ブリーチを使うと髪が金髪になるため、どんな色でも入りやすくなります。とにかく明るくしたい時に最適です。

逆に、そうでない点は髪が傷む。退色もしやすく、色が抜けると金髪になり派手になる。「思ったより明るくなり過ぎた」と感じるケースもしばしば。

そこで今回は、ブリーチを使うほどではないけれど適度に明るくして色を楽しみたいなーという方に最適なカラー方法をご紹介します。

それが、脱染カラーです。


ブリーチと脱染の違い

そもそも、白髪染めをしていると明るくできない理由は、髪の毛に暗い染料がたくさん残るから。

真っ白な髪を染めるには暗い色をいれなくてはしっかり染まりません。しっかり暗くするので、明るくするには相応の薬剤パワーが必要です。

通常のヘアカラーはそこまでパワーがありません。なので強い薬剤を使う必要があり、そのひとつがブリーチです。

その代わりパワーが強いので髪の負担も大きい。パサついたり、色が定着しにくくなり色が抜けやすい、すぐ黄色くなってしまうなどのデメリットがあります。

そこで、そこそこ明るくすればいいのではというのが脱染というやり方。ブリーチほど明るくはできないけど、「明るい茶色だね」と思われるくらいはいけます。ヘアカラー以上、ブリーチ未満のパワーが脱染。

最近は、従来の白髪染めかブリーチを使うかの2択でした。しっかり暗くするか、しっかり明るくするか。

その真ん中をねらうのが脱染カラーです。


まずはそこそこ茶色くする

ではやっていきますね。

染める前の状態

まずは脱染剤というヘアカラーを全体的に塗布します。

目的は、白髪染めの暗い染料を無くすこと。通常のヘアカラーとは違う成分で、適度な明るさに仕上がります。

明るい茶色に

髪のダメージは明るさと比例していて、明るくなればなるほど傷み、暗いほど負担が少ないです。

なので、明るい茶色にするくらいなら、ブリーチで金髪にするより傷みが少ない。なるべく傷ませたくない方にも最適です。

だいぶ明るくなりました!

通常のヘアカラーと違い、脱染は色を明るくすることしかできません。(脱色しているだけなので、髪に色をつけることができない。)

なのでこれだけでは白髪は染まりません。

白髪は染まらず

そこでもう一度カラーをします。次は髪に色をいれる作業を行います。


やりたい色で染める

ヘアカラーの特徴として、明るい髪を染める方が好みの色を出しやすい。

ヘアカラーは画用紙に絵の具を塗るのに似ています。黒い画用紙に何色を塗っても黒っぽいけど、明るいものに塗れば色がわかりやすくなる。

それと同じで、明るい茶色の髪を染めると柔らかい色や鮮やかな色になりやすい。その下準備が先ほどの脱染です。

今回は鮮やかなボルドーレッドの希望でしたので、そちらの色で染めました。


染める前と比較してみると、明るなり白髪もきれいに染まってます。

白髪も目立たない!

「少し派手になればいいんだよな。」そんな方に最適なやり方です。


あったらいいなを提案したい

髪型に限らず「白か黒か、0か100か、やるかやらないか」みたいな2択で分断される考え方が多いように感じます。

でもその間がほとんどの人に必要なのではと考えてます。

なので、白髪をしっかり染めるか染めないか、明るくするか暗くするか、だけではなく白髪は目立たないくらいに染めつつ適度に明るくしたいのような中間地点を提案していく必要があるのではと。

「たしかに!言われてみればそれがいいわ!」みたいなあったらいいな的なことって大事なんだと思う。

そして、それはお客さま側からはわからないからプロである美容師が提案が欠かせないなと感じております。

この記事が参加している募集

私の作品紹介

いただいたサポートは他のクリエイターの方への支援として使わせていただきます。