見出し画像

「ミドルの役割」と人の持つ「無限の可能性」についての話

「ミドルの役割」と「人の持つ無限の可能性」について、考える機会があったので少しまとめてみたいと思います。

特にスタートアップの場合はミドルの役割といってもプレイヤー要素が大いに入るのですが、今日はその中でもマネジメントの部分をピックアップしてそのマネジメントの役割について述べたいと思います。

■目次
1.ミドルの「役割」と「心得」とは?
2.人は「無限の可能性」を持っている
3.これからの歩み


1.ミドルの「役割」と「心得」とは

まずミドルの役割から心得について、先日ミドルな人たちが集まる場で少し話したことを書き出してみます。

ミドル(マネジメント)の役割
大きく3つ。

ミドルの役割
1.業績達成に責任を持ち達成を管理する
2.経営と現場のハブになる
3.メンバーの成長を支援する

前職のリクルートでは、ミドルの役割を「ぐるぐる図」というものでわかりやすく表現をしていました。


図は私が内容も含めて改変しているものなので、リクルートで使っているものそのものではないですが、概念的にはこのようなものです。経営から顧客接点の現場とのぐるぐるを回すプロセスが構造的にわかりやすくまとまっているかと思います。
そして、この図でわかる通り、ミドル(マネジメントレイヤー)はそのぐるぐるの中心的な存在であると言えます。

マネジメントで得られること
多摩大学大学院教授の田坂広志さんは著書「なぜ我々はマネジメントの道を歩むのか」でこう表現をしています。

「1人の人間として成長できる」

メンバーの成長を預かる責任がある立場で、たくさんの人たちの「心」と接することができる立場。その立場・役割を通じて、自分の心の力が磨ける素晴らしい役割である、と。

マネジメントの役割や意義についてはリクルートでの経験から学ばせていただいたところが大きいのですが、田坂広志さんの著書からの影響も多分に受けています。
自分の経験と照らしてみても、この「1人の人間として成長できる」ということは本当にそうだなと思います。

マネジメントの5つの心得
個人的に大事にした方がよいと思っていることです。

①「"ガラス張り”であると心得よ」
言語外のところもよく見られている。うまく隠せていると思っているのは自分だけ。表面的な言葉だけではなく、自分の内にある考えや行動から変えることが大事である。

②「”自分ごと化”して、丁寧に伝達せよ」
経営と現場をつなぐことは、想像よりも難しい。特にスタートアップの場合は世の中にまだないものを作り出すことが多く、まだ世のどこにも答えのないことに対して挑戦することが多い。その分、わかりやすいファクトや論理ではなく、やや感覚に近い未来洞察に基づく方針になることもある。そういう中でも経営と現場をつなぐことが求められる。社長や経営、事業責任者が考えていることに思いを馳せ、自分の言葉で理解し、自分の言葉で伝えていく必要がある。ただただ横流しでは伝わらない。

③「メンバーのことを”1人の人間”として接せよ」
メンバーは道具ではない。「1人の人間」としてしっかり接することが大事だと思う。その人が何を大切にして、どのように成長していきたいのか。何が好きで、何が苦手で、何をサポートしてあげたらいいのか。1人の人間として接することが大事。

④「圧倒的に”誠実”であれ」
ミドルだから偉いというわけではない。単なる役割。でも、選ばれたことは間違いない。周りからは、一定「会社に認められた人」というみられ方をする。こういう人が認められたんだと見られる立場。視聴率が上がっているわけなので、自分が背中を見せられるような行動を取る必要がある。ミドルのうそ、不誠実、自分よがりな態度や行動は組織を悪くする。

⑤「誰よりも”湯気の立ったWill”を持て」
自分が本当にやりたいこと、この事業で成し遂げたいことの「Will」に「湯気が立っている状態」くらいがちょうどいい。その「湯気の立ったWill」が周囲を巻き込み、いい影響を与えながら、事業を成長させる。

このようなことを、先日のミドル層が一同に集まる会で、話しました。

2.人の持つ「無限の可能性」について

そして、少し話は変わるが、僕は「可能性が広がる瞬間」が好きです。
それは「自分の可能性」も然り、「他人の可能性」も然り。
僕は、たぶん人より「人には無限の可能性がある」というところに立脚していて、その可能性が少しでも広がるところに喜びを見出しているのだろうなと感じることが多いです。

「可能無限」という考え方
以前聞いた茂木健一郎さんの講演でとても印象に残った話がありました。
そして、その中でも、個人的にもずっと頭の中にとどめている概念があります。

それは

この概念です。


これは数学的にいうと、「常に次がある」ということだそうです。
数学的帰納法でいくと、nが成り立てば、n+1も成り立つ。そうすると、全ての自然数においてこの法則が成り立つ、という考え方です。
例えば、自然数でいくと1の次は2、2の次は3と数えられるのであれば、常にその数よりも1つ大きい数字が存在することになり、いくらでも数えることができます。つまり、終わりがない=無限である、ということになります。


これは人間にも成り立ちます。
人間は無限そのものは手に入れることはできません。
ただ、「次のステップ」や「次の行動」がわかっていれば、次に向き合うことができます。そして、その先にはさらに次があり、その次の先には次があります。つまり、「 ”次がある”という限りにおいては、人は無限である」と言うことができます。
もっと言うと、「人間誰しもが無限の可能性を持っている」ということになります。

個人的には、この茂木健一郎さんの講義の内容を聞いたときに、なんだか不思議な感覚になったのと同時に、少し体の内側から熱い何かがが湧き出てくる感じがしました。

人の「無限の可能性」に影響を与える大事な「役割」

これまで話してきた「ミドルの仕事」はまさにこの人の「無限の可能性」に触れることができ、引き出してあげることができる大事な仕事だと思っています。
だから、僕はこのミドルという役割はとても大切に思うし、このポジションが好きです。

人の「無限の可能性」を拓く挑戦をし続ける「事業」
そして、さらに言うと、この人が持つ「無限の可能性」に影響を与える挑戦をし続けている事業があります。


それは、「Schoo」です。

このSchooというオンラインの動画コミュニケーションプラットフォーム上で、毎日開催される様々なジャンルの授業から、様々な受講生同士のコメントの中から、自分の未知なる気づきを、たくさん得ることができます。
その気づきと学びの中には、「人が唯一”無限”と接することができる道」である「次なる一歩」の発見がたくさんあります。
僕は、この事業の拡大を通じて、もっともっと多くの人の多くの「次なる一歩」を見出すお手伝いをしていきたいと思っています。

3.最後に

「ミドル」の話から「人の持つ無限の可能性」の話、そして最後は「Schooという事業」の話になりましたが、共通するのは「人」の話でした。
僕自身も経営やマネジメントを通じて自分の持つ「無限の可能性」に向き合い続け、そして「このスクーという事業で”世の中から卒業をなくす”を実現する!」という「湯気の立ったWill」をこれからも持ち続けながら、全力で1歩1歩の歩みを強めていこうと思っています。

ということで、みなさん、スクーでお会いしましょう。

<この記事はSchooアドベントカレンダー14日目の記事として書かれたものです>

<筆者紹介>
古瀬 康介(ふるせ こうすけ)
学べる生放送コミュニケーションサービスSchoo(スクー)を運営する株式会社スクーの取締役 COO。前職はリクルート。現在は、経営企画、マーケティング、法人事業を管轄。好きな食べ物はからあげ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?