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母ちゃんのフラフープ

ロンドンブーツ1号2号の
淳(あつし)さんが書いた本です。
2021年5月31日発売でしたが、
めずらしく予約して購入しました。
期待以上の本でした。

おおまかな内容
→プロローグから第三章の内容

ITAKOTOへの想いと私の感想
→最終章の内容と文字通り
私が感じたことに

分けてご紹介したいと思います。

おおまかな内容

内容は、冒頭に淳さんと
お母さんのお別れのシーンから。

大部分は、淳さんの
自叙伝的な内容になっています。
もちろん、お母さんとの思い出に
絡めながら…。

最初は、
いや、淳さんの少年時代とか
お笑いデビュー前のエピソードとか
読まされてもなぁ…と
思っていましたが、
結構淳さんの好きなことや
考え方に共感出来て
最後は物足りないくらい
楽しく読めました。

そして愛情深くてユーモアがあり
芯の通った強さを持つ
お母さんの人柄も分かり、

このお母さんだっかからこそ
きっと家族もつらい現実を受け止め
お母さんの想いを尊重し
感謝して見送れたのだな、と
思いました。

印象深かったのは
生前、断捨離だけでなく
お母さんが自分の通夜や
葬式の段取りも全て済ませ
細かに指示していたこと。

通夜や出棺の「音楽」まで
決めていて、
その選曲のセンスにも
私も涙を浮かべながら
思わず笑ってしまいました。
涙で送り出して欲しくない、
というお母さんの
想いのように感じました。

そして最後に、
本のタイトルにまでなっている
「フラフープ」が、
ちょっと悲しいけれど、
これまた笑いを誘う
意外な形で登場することになります。


ITAKOTOへの想いと私の感想

私、以前はロンドンブーツは
あまり好きではなかったです。
「ガサ入れ」みたいな
笑いが苦手で…。

でも最近Youtubeで
淳さんのトークを観る
機会があって。
結構繊細で、優しくて
まともなこと考えている
人なんだな、ということが
分かり、少し見る目が
変わっていました。

最初は、結婚し
お子さんが出来たり
母親の病気や死別など
色々な経験で
彼も変わったのかな、と
思いましたが、

本を読むとその芽は
子供の頃から変わらず
「母ちゃん」から受け継いで
彼の中にあったのだな、と
思いました。

また、彼が
非常に忙しい中、
慶應義塾大学の
修士課程を修了した、
ということは聞いていました。

まさか話題作りで
ここまでしないだろうと
思っていましたが、

この本を読み、
彼がしたかったことは
これだったのか…と。
“ITAKOTO”にかける
彼の情熱を知りました。

ITAKOTOは、恐山(おそれざん)
で有名なイタコと、
そこに、そのひとが
「いた」こと、という言葉を
かけているそうです。

イタコとは、亡くなった方の霊を
自分に憑依させ、
遺族と話をする、という職業?
の方々です。
真偽はさておき、
淳さんは番組でこのイタコを通し
人々が癒されていることだけは
確かだと感じたようです。

そして
ビデオレターによる「遺言」の
作成を思いつきました。

実際に自分でやってみて、
単に残された家族にメッセージを
送りたい、というだけでなく
自分の気持ちに向き合ったり
人生を大切に生きたいという気持ちが
以前よりも沸き上がったようです。

淳さんの修士論文は
このビデオレターの作成を
多くの方の協力を得て
データを集め、

ネガティブなイメージの大きい
「遺言」が、
実は人生にポジティブな影響を
もたらすことが多いこと、

そのためにはまず
とにかく一度やってみることが
大切であり、

死期が迫って初めて作成
するものではなく
何度も繰り返しつくることを
提案し、締めくくられています。

実は私、遺言は作っています。
職業柄、人は突然に、
簡単に死んでしまうことを
嫌という程知っているからです。

ただ、本書を読んで、
作り方も内容も
もっと工夫したいと
思うようになりました。

今日の内容は以上です。
最後までお読み頂き、
本当に有難うございました。

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