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夏×「一歩踏み出した先に」=未来につながる興味が芽生えた、16歳の夏。

初めてコンテストやお題にそって書いてみようと思い、募集中のお題ページを開いてみました。すると、「#一歩踏み出した先に」というテーマが。

夏×「一歩踏み出した先に」=3週間のカナダでのホームステイ。頭にパッと浮かんだのが、16歳の夏休みの経験です。

「海外に行ってみたい!」という、小さな夢を叶えるためのホームステイ。何か大きな目標を持って臨んだわけではありません。

決してドラマチックではない、小さな一歩でしたが、それが後の英文学専攻に。さらには、その後のクルーズ船の乗組員という仕事につながっていくことに。

行き先は、高校の姉妹校があったバンクーバーに。
出典: https:haveagood.holiday

今から22年前。当時から、ホームステイは珍しくなかった上、私が在籍していたのは、国際交流を売りにした公立高校。海外の姉妹校との間を常に生徒が行き来する環境で、海外に関心があった私は、当然のように自分も行けるものと思っていました。

ところが、いざ親にかけ合うと、「じゃあ、行って来れば?」の一言。資金援助から語学学校探しまで、まるっと手伝ってくれると思っていたのが甘かった…。

ホームステイ実現までの道のりは遠く、まずは、費用を貯めるところから。学期中のアルバイトは禁止だったので、高1の夏休み期間をフルに使って、ファミレスでのアルバイトに明け暮れました。

結局、アルバイトで稼いだ分だけでは足りず、残りは親から借りることに。初めての借用書にサインをする瞬間は切なかった…(笑)。でも、自腹となると、やっぱり気合いが違います。

「出会うもの全部を、余すことなく吸収して来よう…!」と、並々ならぬ気合いでバンクーバーに向けて出発した、高2の夏。現地で私を待っていたのは、またもや想像の斜め上をいく展開。

それまで、私が日本で見てきたホストファミリーといえば、言葉や暮らしを懇切丁寧に教えてくれる、現地の家族的な存在。ところが、私がお世話になったのは、いわゆるビジネスとして留学生を受け入れているご家庭でした。

家の中のことは、基本的にほぼセルフサービス。語学学校までの行き方を確認しようにも、「自分でやってごらん」という反応。さらには、英語が母国語ではないお宅だったため、聞き取るのにも一苦労。

描いていた理想のホームステイと現実とのギャップ。そこにホームシックが加わり、テンションは急降下。最初の1週間は、日本と日本語が恋しくて、実家に電話をするか、宇多田ヒカルを聴くかの毎日でした。

それでも、初めて自分の目で「外国」を見たインパクトは強く、もっと多くの国を体感したいという気持ちがムクムク。

そして、ホストファミリーをはじめ、語学学校で出会った、英語が母国語でない人たち。教科書通りのアメリカ英語しか知らなかった私にとって、英語の多様性に興味を持つきっかけになりました。

ホームステイを叶えた先で芽生えた、新たな好奇心。

それを満たすべく、帰国後は、駅前留学や英語クラブの活動、スピーチコンテストへの出場、受け入れる側としてのホストファミリーetc…。とにかく、英語に関して思いつくものは全てやった記憶が。

英語と海外について深掘りしたい気持ちは高まる一方で、その勢いのまま英文科に進学。大学では、「もうお腹いっぱいです…」と弱音を吐きたくなるほど、様々な角度から学ぶ機会に恵まれました。

そして、就職という次の進路を考えるタイミングで、偶然出会ったのが、クルーズ船の乗組員の仕事。世界一周クルーズをはじめ、海外を訪れるチャンスが多いのに加えて、乗組員の国籍が多岐にわたるのも、魅力でしかありませんでした。

たくさんの国々を自分の目で見たい。+多様な英語の中に身をおいてみたい。16歳の夏に芽生えた好奇心が同時に満たせる、願ったり叶ったりの職場で、濃ゆい社会人生活を送ることに。

たくさんの国々を訪れた中で、特に印象的だったのがトルコです。
仕事で行くだけでは足りず、同僚とプライベートで旅をした時の写真。
奇岩群で有名な、カッパドキアでの1枚(手前が私)。

16歳の夏に踏み出した小さな一歩。一瞬にして人生を変えるような、ドラマチックなものではありませんでした。でも、あの時から始めた、目の前の小さな興味をスルーせず、できるやり方で向き合うこと。このスモールステップの積み重ねが、今につながっているのは確かです。

ちなみに、夫とは職場で出会って結婚したので、あの夏がなければ、今とは全く違う人生だったかも…。

★見出し画像は、ノウチさんの作品をお借りしました。ありがとうございます。

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