見出し画像

「続けることが正義」を娘に押し付けていたかも!?と感じた、習いごとをやめる/続ける問題について。

3年ほど、クラシックバレエを習っている小3の長女。この1年弱は、やめる/続ける問題で、揉めに揉めました。

その中で、タイトル通り、「続けることが正義」を押し付けてしまっていたかも…という気づきと反省が。今回は、子どもとの向き合い方を改めて考えるきっかけになった出来事について、書いてみようと思います。

「もう行きたくなーい!やめるー!!」
「◯◯(娘の名前)がやりたいって言って始めたんでしょ…!」

レッスンの日は毎回、こんなお決まりのやり取りから始まります。

子どもなので気分にムラがあるのは当然ですが、娘はとにかく「行きたくない」頻度が高く、泣きじゃくりながら準備をすることもしばしば。しかも、その理由が「面倒臭いから」という、私としては一番受け入れたくないもの。

レオタードに着替えさせ、髪をシニヨンに結い、次女を連れて送り迎えをし、レッスン時間に合わせて夕食の時間を調整して…。小さいうちの習い事は、親と兄妹への負担も大きいですよね。

「本人も周りもハッピーになれないことを、続ける意味があるのか?」
という思いと、

「本人の意思で始めたことを、簡単に辞められると思わせてしまって良いのか?」
という思いの間で揺れました。

強いて言えば、私は続けてほしい。一方の娘は、「習いごとなんだし、楽しめないならやめても良いじゃん」というスタンス。

1年弱の紆余曲折を経て、現在の長女は、トゥシューズを履くことを目標に、前向きにレッスンに通うようになりました。一時期は、家族全員がバレエの日をストレスに感じていたのが嘘のように、家の中を踊りながら移動するほど(笑)。

娘の微細な心の変化までは分かりませんが、発表会で、年上のお姉さんたちがトゥシューズで踊る姿を見たことで、モチベーションが上がったようです。

一方、私の方は、「なぜ続けさせたいのか?」という気持ちを深掘りすると、これまで意識しなかった自分の価値観が、露わになっていくのを感じました。

私自身も、3歳の頃から13年間クラシックバレエを習っていました。バレエで何者かになれたわけではないけれど、どんな時も続けたことで、継続力や忍耐力が培われたと感じています。後にその力が役立ったと思える場面もあり、私の中では一種の成功体験になっているよう。

はたまた、夫は、小さい頃から1つのことを長く続けられた経験がなく、それがコンプレックスだと、事あるごとに口にしています。

バレエを続けたことが自信につながっている私と、何かを続けた経験がないのがコンプレックスだと言う夫。両極端ではあるけれど、共通しているのは、その経験に強い思い入れがあることと、「続けることが正義」という価値観。

私たちとの話し合いで口をつぐんでしまうことが多かった娘ですが、今振り返って思うのは、そんな親の並々ならぬ思いに、圧迫感を感じていたのでは?ということ。

長女の場合は、バレエという、私と同じ習いごとだったことも、プレッシャーをより強めてしまう一因だった気がします。

今回のように、子どもの状況に自分の経験がピタッと当てはまるようなケースに出くわすと、「同じような成功体験を味わってほしい」とか、「自分と同じ失敗をしてほしくない」という思いから、熱くなり、コミュニケーションが一方通行になってしまいがち。

子どもに対して、自分の経験を話したり、伝えたりするのは大切だとは思います。ただ、あくまでもそれは自分のケースであって、人や状況が違えば、その数だけやり方がある、ということを、常に心に留めておかないといけないですね。

それにしても、自分の子どもと冷静に向き合うのって、本当に難しい…。

★見出し画像は、赤木野安吾さんの作品をお借りしました。ありがとうございます。

この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?