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昨シーズン振り返り 京都サンガ編

2023年度のJ1チームについてまとめた連載記事もこれが最後となりました。

そのトリを飾るのは、胸のエンブレムに不死鳥を抱く京都サンガです。

昇格年は残留ギリギリの戦いでしたが、昨シーズンのサッカーは安定感が増したように見えます。まずはその成績の変遷を見てみましょう。


昨シーズン振り返り

監督成績

京都を12シーズンぶりのJ1復帰に導いたのは、湘南をタイトルに導いた名将曹貴裁監督でした。
決して順調とは言えませんが今年で昇格3シーズン目に突入です。かつてはエレベータークラブと揶揄されていたこともありましたが、もうその面影はありません。今年は上位進出を狙いたいところです。

選手動向

FootballLABを参考に独自にデータを加工して作成

これは、それぞれの選手がシーズンをまたいでどれだけリーグ戦の出場時間を増減させたかを表にしたものです。
(※基本的に増減が500分以上の選手のみを抜粋)
(※オレンジ色の枠は、シーズン中を含めたその年の新加入選手)
(※紫色の枠は、前シーズン中を含めた退団選手)

昨シーズンの移籍を見ると、チームのエースだったピーターウタカに代わってパトリック木下康介を獲得したことが一番のトピックでした。これにより前線のパワーはさらに増したことになります。

曹貴裁スタイル


曹貴裁監督といえば強烈なハイプレスが代名詞です。
強烈というのは特にフィジカルを生かす部分であり、パトリックや木下が最前線からパワフルなプレスを展開させていきました。

FootballLABを参考に独自にデータを加工して作成

上の表は京都サンガでも目立った数値を出している戦術指数です。これにより昨年どのようなサッカーをしていたかがわかります。

まず先ほど挙げたハイプレスの守備成功率は上位チームにも引けを取らない守備成功率を見せています。
それ以外の武器はなんでしょうか。
表の右側にある攻撃戦術を見てみるとランブレイクランと右サイド攻撃の数値が高いことがわかります。ランブレイクランとは要するにDFの裏抜けのことであり、その主役となったのが右サイドに陣取った豊川雄太でした。
一方の左サイド攻撃は数値としては低調ですが、空中戦の使用率の高さから左ウィングに陣取った木下に向けてボールが送られていたことがわかります。一方、中央に立つのは当然パトリックで、空中戦では無双状態でした。

このパワーやスピードなどフィジカルに優れた選手を前線に並べるやり方は昨年王者のヴィッセル神戸とよく似ています。
昨今のJリーグはプレス回避策としてのロングボールとそれを収める前線のフィジカルが重要視されるようになってきています。昨シーズンの京都はその先駆者の一人でした。

ところが今オフの移籍によって京都はパトリックと木下を失ってしまいました。最大の武器である豊川は健在ですが、左と真ん中で収める彼らがいてこそサイド攻撃は活きたわけで今シーズンの戦力ダウンは免れません。ここは代わりに出場機会が増えるであろう山崎凌吾原大智の飛躍に期待したいところです。


今回の記事は以上です。
これにて2023年シーズン振り返り企画を終幕としたいと思います。

まだまだ昇格組の3チームに触れていないので、そこを中心とした記事を考えていますが、ひとまず僕のnoteを読んでいただいた全ての方に感謝の言葉を、ありがとうございました。

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※記事内データ引用元サイト紹介

FootballLABさん

Sofascoreさん
https://www.sofascore.com/tournament/football/japan/j1-league/196


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