【アクアテラリウム】家の中に自然を作りたい

今回取り上げる話題は「アクアテラリウム」の世界について。

以下目次を参考に話を進めて行こうと思う。

~目次~

①アクアテラリウムとは

②アクアテラリウムに必要な道具

③レイアウトの組み立て方

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①アクアテラリムとは

一つの飼育水槽の中に水中部分と陸上部分が混在している動植物の飼育スタイル。水陸混在ということで「アクアリウム」と「テラリウム」を合体させた造語が「アクアテラリウム」なのだ。主に淡水の水辺を再現したものが多い。

淡水の中でも「マングローブ地帯」や「岩清水風景」日本ながらの「庭園風景」などが再現された作品はどれもとても美しい。

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②アクアテラリウムに必要な道具

・水槽

・フィルター

・シリコン

・瞬間接着剤

・カラーボード

・石・流木などの装飾品

・水草と陸上植物

※あくまで初心者向けです。

・水槽

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これがないとまずは始まらない。基本初心者におすすめなのは大きすぎず小さすぎないサイズの30×30×30cmサイズの水槽をオススメする。大きいとレイアウトは組みやすいがその分必要な流木や石などの素材が多くなる。こうした素材は一つ一つの原価がとても高いためそんなに何個も買える代物ではない。⇩の流木1個で1000円近くする。

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逆に小さすぎるとレイアウトが組みにくい。さらに生態も飼いたいと思っているならフィルターやヒーターの設置も考えなければいけないので初心者にはあまりオススメしない。

そこで上に挙げた30×30×30cmサイズのガラス水槽が良い。経験上、ペットショップ「かねだい」で安く買うことが出来る。(参考までにネットで最安だった商品のリンクを貼っておく。)


・フィルター

これも魚や水草を飼育するうえでは欠かせない道具の一つ。役割としては酸素の循環と水のろ過だ。ただし、アクアテラリウムは水深がそこまで深くない(陸上部分を制作するため)ので、普通の外掛け式フィルターなどは使えないことが多い。

そこでオススメしたいのは水深が浅くてもモーターが周り水を循環させてくれる「アクアテラリウム専用フィルター」だ。GEXという会社から発売されている「アクアテラメーカー」をオススメする。

アクアテラメーカーは他社のフィルターに比べてかなり安い。しかもメンテナンスを常に行っていれば壊れることも早々ない。(僕は3年近く使っているが全く壊れる気配がない。メンテナンスも2か月に一回ほど)

(こちらもネットショップのリンクを貼るが実際にペットショップに行った方が安い場合もある。まずは店頭販売を見て欲しい)


・シリコン

シリコンとは普通、台所や風呂場などの割れてしまったところを塞ぐ目的で使われるのが一般的だろう。だがこれはアクアテラリウムを作る上で欠かせない「接着剤」なのだ。

まず注意して欲しいのが「防カビ材」入りは絶対に使ってはいけない。生態に悪影響を及ぼす恐れがあるからだ。ただ「防カビ剤なし」の商品にも注意書きで「こちらの商品は水槽など生体のいる環境では使用しないで下さい」と書かれているがこれは気にしなくて大丈夫だ。

この注意書きは、シリコンを作ったメーカーが、万が一を想定してクレームが発生しないように書いているものだと思う。(実際私はこのシリコンを使って作ったアクアテラでベタという生態を1年近く飼っているが、全く健康に害を及ぼしている様子はない

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なのでホームセンターなどに売っている↓のようなシリコンならば何を使っても大丈夫だろう。

使う場面として多いのは石と石の接着や基礎組みなどで使われる。シリコンを初めて使う場合はコーキングガンという道具も必要だ。


・瞬間接着剤

これもシリコンと同じで石同士の接着だったり流木同士の接着などで使用する。アロンアルフアなどの一般的な接着剤だと生態にとって有害な可能性が有る為、水槽専用の接着剤を使う。

・カラーボード

組み立ての場面で出てくるが、アクアテラリウムは水中とは別に陸地を作る必要が有る為、このカラーボードで陸地となる土台を作ることが多い。(使わずにレイアウトを組む場合もあるが初心者にそのやり方はあまりおススメしない。崩れやすいからだ)

DAISOやセリアなどの百均で手に入れることが出来るため非常にコスパが良い。

・石や流木などの装飾品

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アクアテラリウムを作る上で必要な素材だ。熱帯雨林を再現するのか、日本庭園風にしたいのかで必要な素材は変わってくるが、基本「石」と「流木」を使ってレイアウトを組み上げていく。ペットショップで売っている物もあるが、ネットショッピングの方が楽だし種類も豊富なのでオススメする。

https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0/206303/



・水草と陸上植物

これまで挙げてきた写真にもある様に水草陸上植物があるだけで、自然観やリアリティがグッと増してくる。維持は大変だが、初心者でも飼いやすい植物をご紹介していく。ただ、アクアテラは常に湿度が高い状態になる為、多湿を好む植物を配置してあげた方が長持ちする。逆に多湿に弱い植物だと根腐れを起こしたり、綺麗に育たなかったりする可能性が高い。以下に多湿を好む・強い陸上植物を挙げておくので、自分のレイアウトに合った植物を見つけて見て欲しい。

《アジアンタム》

今回の高千穂峡レイアウトで使用した植物の一つ。小さくてきれいな緑色の葉をつけるこの植物は、多湿を好みアクアテラリウムに向いている植物と言える。実際水槽内で育て始めて半年以上経つが、枯れることなく元気に育っている。(画像左側がアジアンタム)

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《テーブルヤシ》

こちらもアクアテラリウムに向いている植物の一つ。アジアンタムなどに比べれば湿気には強くないものの、風通しを良くすればきちんと育ってくれる。またこの植物は生命力がとても強いため、初心者でも扱いやすいのも魅力の一つだ。(画像左奥にテーブルヤシ⇩)

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《シマトネリコ》

今回の高千穂峡レイアウトで導入した植物の一つだ。この植物もかなり生命力が強く、初心者向けの観葉植物だ。生育環境が良いと3mほどの木へと成長するため、育ちすぎには注意しよう。(画像右側がシマトネリコ⇩)

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《シラサギカヤツリ》

シューティングスターの別名を持つこの植物もアクアテラリムに向いた植物だ。この植物は観葉植物には珍しい、根が水の中に使っていても大丈夫な植物なのだ。なので水中に植木鉢ごと植えることもできるし、アクアテラリムに限らずビオトープなどでも使うことができる。葉も白と緑の綺麗な色合いで日本の「和」を感じさせてくれる植物だ。⇩シラサギカヤツリを使った鹿威し風レイアウト。


《トクサ》

この植物は竹林に見立てたレイアウトを作りたいときに重宝する。夏の植物なので冬場のレイアウトには不向きだが、夏の最盛期はまさに竹林のミニチュアを思わせるレイアウトを組むことができる。(アクアテラリウム界では有名なユーチューバー「植物男子Asu」さんがこのトクサを使ったレイアウトを組んでいたので参考にして欲しい⇩)

《ポトス》

こちらの植物も初心者向けな陸上植物として販売されている。大きめの鮮やかな緑色の葉と根腐れしにくい生命力の高さを持つ。アクアテラリウム内は多湿になりやすいが、そうした場合でもきちんと成長を続けてくれる。

《シダ系植物全般》

この植物はアクアテラリウムをするなら欠かせない植物といっても過言ではない。高温多湿を好む種類が多く、葉の形も独特な形状をしており様々なレイアウトに組み込むことができるのも魅力の一つだ。

《アイビー》

こちらはポトスと同様に、初心者向けの陸上植物である。葉が白く縁取られ、小さくかわいらしい葉を何枚もつける。多少根腐れしやすいが、水にどっぷり浸かっていなければ基本問題はないだろう。

《苔類全般》

苔には沢山の種類が存在する。基本耐陰性に優れ、多湿を好む種類が多いため、アクアテラリウムではかなり重宝する植物だ。たまに道路脇や河原などに生えている苔を目にするが、ああいった苔はほとんどが「ギンゴケ」という種類。残念ながらアクアテラリウムには向かないのだが・・笑

オススメはシノブゴケやミズゴケなど。他にもたくさんの種類が有る為、ペットショップやホームセンターに行った時に見て欲しい。

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こうした植物はホームセンターやペットショップ、園芸センターなどで購入することができが、僕は園芸センターで買うことをオススメする。安く仕入れることが出来るし、植物が弱っていない状態で購入することができるからだ。

最近はDAISOを始めとする百均でも購入することができる。そうした植物も生育可能だが、株が小さかったり虫に食われていたりと、不良品にあたってしまうケースも多い。ちゃんとした商品を選びたいならまずは園芸センターに行ってみよう!

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③レイアウトの組み立て方

まずレイアウトを組む前にどんな場所を再現したいのかを考えるところから始める。

日本庭園風なのか、外国のナイアガラの滝みたいなレイアウトが良いのか、マングローブみたいな湿地帯が良いのかetc…

Google検索で「日本 美しい景色 水辺」と入れて画像検索をかけてみて欲しい。以下のような美しい風景がたくさん出てくる⬇


その中で再現してみたい風景を選ぶことをオススメする。

もちろんネットに頼らず自分の頭の中でレイアウトを組み立ててそれを再現するのも良い。はたまたジブリの世界を再現することだってある。(千と千尋の神隠しで出てくる湯屋などを再現するのも面白そうだ)そういった意味ではアクアテラリウムの世界は無限大なのだ。


~実際に決めた風景がこちら⇩~

今回は私が決めた「高千穂峡レイアウト」を参考にして貰おう。

素材を決めたらその場所について深堀りしていく。同じようにGoogle検索で「高千穂峡 綺麗」と打つとそれに近い画像が沢山出てくるのでお気に入りの1枚をさがしてみよう。そして今回決めた一枚はこちら↓

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・設計図を書いてみよう

今回のレイアウトは縦に長いレイアウトだ。なので水槽の上部ギリギリまでを使った設計をしなければならない。(水槽の高さは30cm)

そこで必要になるのがカラーボードだ。
このカラーボードで大体の枠を作り、そこに石などを接着させていく流れになる。

高さと奥行きを出すために、少し真ん中がくぼんだようなレイアウトで設計してみた。↓(上から見た写真なので見にくいです(笑))

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