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昆虫食は腐敗・発酵の代謝系のどこに位置するのか

今、昆虫食が話題ですが、自然農で成功されている吉田俊道さんのお話から、その意味を考えてみました。

吉田先生によると、野菜に虫がつくのは、野菜がおいしいからではなく、
弱って腐敗し始めているからだといいます。
つまり、元気な野菜に虫はつかないということです。

野菜は、芽が出て花が咲いて種ができるまでは、ファイトケミカルが豊富で虫に食われないようになっているそうです。
種ができはじめてからは、自分の栄養をすべて種に送り、
種ができたあとは、弱って腐敗し、それを虫が食べて代謝されます。

代謝の経路には、腐敗と発酵があります。

発酵して作った味噌や醤油は、人間が食べても毒にはならず、むしろ身体が元気になるように調整してくれます。ファイトケミカル豊富な元気な野菜を食べると、人間も元気になりますが、腐りかけで弱った野菜を人間は好みません。
また、人間はカビが生えた食品を食べると、おなかを壊してしまいます。つまり、人間は発酵を好む生物というわけです。(そもそも、人間に有用な代謝系を発酵というわけですが)

一方で、腐敗したものを好む生き物もいます。虫やミミズなどです。虫は弱った野菜はどんどん食べられますが、元気な野菜はあまりすすんで食べないようです。ミミズは人間にとっては有害な病原菌を、食料として食べます。

発酵系を好む生き物と、腐敗を好む生き物がいるというわけです。


【発酵したものを好んで食べる】
人間、野菜(発芽~種ができるまで)、哺乳類、魚介類

【発酵を引き起こす微生物】
酵母菌、乳酸菌、麹菌

【自分は発酵系だが腐敗系の生き物も食べる】
鳥類、爬虫類、両生類、モグラ、プランクトン、藻

【腐敗を引き起こす微生物】
カビ、病原菌

【腐敗したものを好んで食べる】
昆虫、ミミズ、バクテリア、コオロギ


ここで気になるのが、

コオロギのタンパク質と、鳥のタンパク質は、
一緒なのか、それとも別物なのか
という点だと思います。

上のように分類してみると、
ちょっと違うところに所属しているような
気がします。


ちなみに、昔多くの被害を出した、
森永ヒ素粉ミルク事件、

1953年頃から全国の工場で酸化の進んだ乳製品の凝固を防ぎ溶解度を高めるための安定剤として、第二燐酸ソーダ(Na2HPO4)を粉ミルクに添加していた。
試験段階では
純度の高い試薬1級の製品を
使用していたものの、
本格導入時には安価であるという理由から
純度の低い工業用(無規格品)に
切り替えられていた。(wikipediaより)

そうで、つまり、第二燐酸ソーダを、食用の高価なものから、工業製品に使われていた安価なものに切り替えた結果、起きた事件だったようです。同じ成分でも、食用と工業用では違っていたということですね。


また

塩でも、
天日塩、煮て濃縮した塩、透過膜で抽出した塩、ナトリウムだけの塩などいろいろありますが、

治療や健康の分野で言われているのが、
やっぱり天日塩でなきゃだめだということです。

なぜかというと、
塩のようなミネラルは、単一でどれかだけ
とればいいというものではなく、
その割合が重要というのです。

そのため、

天日塩は多少たくさんとっても、
体調が悪くなったりしませんが、

精製塩など
ミネラルバランスが天然のものとは異なる
塩をたくさん撮ると、
体調を崩してしまったりするそうです。

同じ塩でも、ぜんぜん違うわけですね。


で、同じたんぱく質でも、
コオロギのタンパク質と鳥のタンパク質、
本当に同じなのかということですが、、、

森永ヒ素中毒事件や精製塩による健康被害の
二の舞にならないという証明を、

まだ誰もしていないということだけは、
確かだと思います。


他にも、腸から吸収される遺伝子も気になるところで、

葉っぱに擬態するカマキリなど、
植物に擬態するようになった昆虫がいますが、
それらの昆虫は、擬態する植物を食べ続けた結果、
そのDNAを吸収して、自分の細胞に取り込んだ可能性があるという説があり、有力視されています。また、エクソソームが関係しているという説もあります。

仮にこれらの説が本当ならば、
近い将来、

リアル仮面ライダー(コオロギver.)

が、誕生する日が来るかもしれません。


こんな記事も見つけました。

漢方薬では、コオロギは不妊剤として用いられているようです。

確かに、
日本にイナゴ食はありましたが、
コオロギ食はなかった。

イナゴとコオロギを区別してきた
ということですね。


イナゴを食べてきて大丈夫だったので、
コオロギ食べたからと言って、
急に仮面ライダーのような新人類が

出てくることはないかもしれません。
しかし、
今まで食べてこなかったものを
食べるということには、
ちょっと慎重になった方が良いのでは
なかろうかと思います。

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