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短歌と和歌と、時々俳句

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簡単な子育て日記と古典和歌、俳句、近現代短歌の鑑賞文を載せています。古典和歌は八代集と玉葉集、俳句は芭蕉の作品が中心です。短歌は適宜。毎週更新予定。高校生向けの図書案内に載せる文… もっと読む
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記事一覧

【短歌と和歌と、時々俳句】28 鶴

 今日は長谷川櫂の『日めくり 四季のうた』(中公新書 2010)から2月末日の句を読みま…

Kei
2か月前
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【短歌と和歌と、時々俳句】27 初日の出

 初日の出が見たいと言ったのは長男である。インフルエンザでどこにも行けなかった年末を終え…

Kei
4か月前
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【短歌と和歌と、時々俳句】26 渡部泰明『雲は美しいか』(平凡社 2023年)書評

 年賀状を書かなくちゃいけない。  大晦日に言うことでもない。だけどそろそろ年賀状という…

Kei
4か月前
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【短歌と和歌と、時々俳句】25 藪柑子

 長谷川櫂『日めくり 四季のうた』(中公新書 2010)は一年365日のそれぞれに「うた」を配…

Kei
4か月前
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【短歌と和歌と、時々俳句】24 秋風

 10月までの猛暑を予告されている本年も、朝夕に少しずつ、本当に少しずつ、秋の気配が滲み出…

Kei
8か月前
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【短歌と和歌と、時々俳句】23 朝(あした)の原の春

 20時30分までの塾を終えた長男を拾って家に帰り一緒に風呂に入った。ヘロヘロだという息子は…

Kei
1年前
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【短歌と和歌と、時々俳句】22 霞と松

 長男は9歳。小学3年生。まだ幼い子を塾に通わせるのは親のエゴでは無いのか。悩みます。彼がしたいこと、遊びたいことのための時間を奪っているのではないか。  それでも算数の問題を一緒に解いて、解いたあとにお風呂に入って、 「パパ、難しい算数の問題が解けると気持ちいいね!」 なんて言われると頬が緩みます。これもあながち間違った道ともいえないのかもしれない。  十全の道なんて無いでしょう。放課後は友達と遊ぶ時間、何ていうのもひょっとすると、昭和を生きた僕のノスタルジックな幻想にすぎ

【短歌と和歌と、時々俳句】21 図書館と良経の浅間山

 今日は家族で市立科学館&市立図書館に行きました。  図書館ではそれぞれ読みたい本を借りま…

Kei
1年前
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【短歌と和歌と、時々俳句】20 本気のベーコンの話と冬の落葉の歌

 朝晩には冷え込みが感じられるようになってきた。鹿児島にもようやく冬の気配が漂いはじめた…

Kei
1年前
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【短歌と和歌と、時々俳句】19 後水尾院の月

 4歳の娘が幼稚園の当番の日だった。仕事が休みだった僕は妻と娘の様子を見に行った。娘はた…

Kei
1年前
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【短歌と和歌と、時々俳句】18 月の歌2回目

 朝の7時過ぎ。出勤前に中間考査の採点をしていた僕のそばで8歳と6歳の兄弟が突然クイズを始…

Kei
1年前
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【短歌と和歌と、時々俳句】17 秋霧の歌

 一年ほど前まで子どもたちとのお風呂の話題はドロダンだった。子どもたちがドロダンと名づけ…

Kei
1年前
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【短歌と和歌と、時々俳句】16 稲妻の歌

 今日は燃えるゴミの日だ。数年前からゴミ捨てに次男と娘がついてくるようになった。往復5分…

Kei
1年前
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9月20日(火) 秋の空

 大きな台風が通り過ぎた。夏に焼かれた地面が冷やされ、高い空から涼やかな風が吹いた。気持ちの良い秋晴れだ。  勤務校では日曜日に開催予定だった体育祭が延期の上で実施された。コロナ禍の影響は終わらず保護者の入場は制限され、騎馬戦や棒倒しは実施を見送られた。イレギュラーに次ぐイレギュラーだったが、紅白に分かれた生徒たちは準備から片付けまで良い汗を流し、応援団の演舞に目を見張り、互いの健闘を讃えあった。良い1日だった。  さて歌だ。古典和歌では秋部に秋の空は詠まれない。秋はなんと