ここは孤島

昔から「一人称」にこだわりを持っていました。

「うち」と「名前」

小学校の時、習い事先のコーチが一人称を「うち」と言うことを注意するようになりました。自分もうちを使っていたのですが、母に強く注意されたこともあり、周りよりも早くうちを使わなくなりました。

そのコーチは、自分のことを自分の名前で言うのはみっともない、ともおっしゃいました。その当時、自分が強くライバル視していた子が名前で自分のことを読んでいたので、頭の中で「名前で自分を読んでないからあの子に勝ってる」と思うようになりました。

それから、学校でも、名前が一人称だったり、うちの人を見ると、優越感を持ちます。ただ、同時に、何故か嫌悪感も持つようになりました。

中学に入ってからも、一人称がうちの子と、名前の子に対して強い嫌悪感を持つ癖は続き、今でも続いています。

これは何故なのでしょうか?なぜ、強い嫌悪感を持つのでしょうか?

女の子の「僕」

ここで話は変わって、ボクっ娘の話です。

ボクっ娘(生物学的にも性自認も女性だが、一人称が僕)に対して、私は何も思いません。ネットでは、“イタい”と言うそうですね。ふーん。不思議なほど、何も思いません。

何故か。

マナーに反していますか?何も間違っていないですよね?ここで気付きました。

ああ、マナーに厳しかったんだ

一人称に対して、マナーを強く意識して見ていたため、うち、と名前での一人称に酷い嫌悪感を持っていたことに気付きました。自分の中で、「日本語を話す大人は、必ず一人称をマナーを守って使わなくてはならない。」という規範が自分の中でものすごく強かったために、強い嫌悪感を抱いていたのでした。

さて、ここまで読んでいただきありがとうございます。ここで質問です。

ことあつの性別は?

気付いた方もいるかもしれませんが、筆者は一人称に性別のわかるものをほとんど使っていません。ただ1ヶ所、「私」を使いました。(だよね?)また、以前のゲットアウトの記事では私を連呼しているかと思います。しかし、なぜ私を使うからといって、性別が決まるのでしょうか?男性だって私を使う方は沢山いらっしゃいます。私の父も一人称は私です。さてさて、ことあつ(性別を特定されたくないとはいえ、一人称に名前を使うの、ペンネームでも気持ち悪い)の性別は?

分からん!

そう、「分からない」が答えでした。厳密に言えば「クエスチョニング」だそうです。けど、私は分からん!がしっくりくる。まあ、日本語話者なので(笑)恐らく、自分の“性別”を意識したくないんでしょうね。Xジェンダーなのかは吟味中です…

さてさて、私の母はジェンダーという言葉が分からないほど、新しい性別の考え方に疎いです。そんな母の元で育ったので(父は家にいませんでしたので本当に母親の元で育ちました)当たり前のように「私」を使わされました。あ!忘れてた。戸籍の性別、女性です!そういう訳なので、私を使わなきゃ叱られた。といっても、前述の通り、「うち」を使うことを叱られました。僕は使いたいとはあまり思いませんでした。ただ、男の子は「僕氏」とか「俺氏」っていう表現が使えるのいいなー、と思っていました。だって、私に氏を付けると「わたしし」ってなって、舌が絡まるじゃないですか。一人称に関しての性別はそれくらいしか思ってなくて、私は「私」を使うのが当たり前だと思っていました。

生まれた性と性自認の不一致に気付いた今も、普通に「私」を使っています。特にわだかまりも持っていません。(多分)私にとって、一人称は、マナーを守るためのものに過ぎないからです。

しかし、本当に、心の底からそう思ってる?

気付いてないだけじゃない?よし、試しに使ってみよう!

オンライン交流が当たり前になり、友達との会話もほとんど家でしているので、母に会話内容が筒抜けです。こんな環境では、僕を試しに使うことは出来ません。(俺は性格的に合わないので却下)自分はちょっと固くていや。男性が言う私、という認識に今更変えられない。

あれ、今なんか嬉しくない?

僕という一人称を使うこと嬉しくない?

いやいや、それは新しいことに挑戦するワクワクですよ、奥さん(余談ですけど、私、相手にこうやってふざけて投げかける時、なぜか必ず“奥さん”なんですよね。男性しかいなくても奥さんと読んじゃう)

まあ、物は試し。ネットが使えないどころか、ガラケーでメールを送れない母はこのnoteを見れません。ここは母に絶対にバレない場所です。

よし、noteの一人称は僕にしよう!

ということで、今日からnoteの一人称は僕です。違うな、って思ったら辞めます(笑)

あ、あとこの際だから、文章体も飾らずにやります。

いやね、真面目なんすよ、自分。

出会った人全員が認め、両親も認め、自分でも認める正真正銘真面目。根付いてしまって、匿名であるこの場所でも真面目が抜けん。

僕化計画と同時に、はっちゃけ計画(?)も遂行します。

ほほーい、どうなる事やら。 


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