あなたが自分に対して持つ自己評価、本当に妥当?低過ぎて悩む人は、まず刷り込みを疑ってみては?
40代後半になって初めて、自分の自己評価は結構ズレていた、どころか、真逆だった!!と確信し、衝撃を受けています。
皆さん、自分はほぼ正確だ!という自信ってあります?
私は小さい頃から否定的なことばかり言われて育ちました。日本ではその国民性から、多くの方がそうではないかと思いますが。
私の場合は特に母親からは、あなたは家事も下手、運動もダメ、勉強もできない、芸術関係は全く縁のない家系だし、話も下手、容姿も良くない。人を引っ張っていくこともできないから、後ろから着いていくんだよ、と言われて育ちました。
大人になるまでに、母親からだけで百回以上聞いたんじゃなかろうか、と思います。
私はお母さんっ子だったので尚更影響が大きく、自然な成り行きで、自己評価は一定して最底辺で推移してきたなと感じます。
ただ、私が幸運だったのは、両親からの愛情があったことです。おかげで、反発しながらもいろいろなチャレンジをすることができました。
子供を頭ごなしに否定する母親なんて毒親に他ならん!と思う方もいると思いますが、私の母の場合は、心からの親切心、私を心配しての結果でして。
というのは、母自身が長年この低い自己評価に苦しみ、劣等感に苛まれてきたので、私が同じダメージを受けないよう、前向きに諦める方向に導こう導こうとした結果だったようなんです。
「あなたは自分のできることを、自分のペースでやればいいのよ。最下位がいることで、一位が輝けるんだよ」と繰り返し言われたのを覚えています。
“できない子でもいい。それでも私はあなたを大切に想っているよ”というメッセージを常に送り続けてくれたおかげで、転職に次ぐ転職を繰り返しながらも、これまで何とかやってこられました。
非常に敏感、繊細なので、相性が合わずに短期間で退職したり、体を壊して仕方なく退職……という結果が、平均の人よりもずっと多かったので、母親の叱咤激励も仕方ない面もあるなと思います。
そのようにして辞める度に、なんて自分は出来損ないなんだ、と自己卑下が強化されていったんですが、時には「あれ?本当に自分はそんなにダメなのか?」と疑問が湧くこともありました。
例えば家電量販店でパソコンの購入相談を担当していた時は、大して知識もないのに結構な数を売ったので、店長さんに気に入られ「君は、売る仕事向いてるよ。社員にならない?」と声をかけられ。
相談に行っていたカウンセラーさんからは、カウンセラーに向いてるよ、勉強してみない?と誘われ、教育関係のバイトでは、「教える仕事向いてるから、いつかこの業界で働いて欲しいなぁ」と言われました。
マンションコンシェルジュとして勤務していた頃には、自分の秘書にならない?なんてお誘いまで頂いたので、長い時間をかけて徐々に自分の中で、自己評価がこんがらがってきました。
以前占いで、あなたは器用貧乏です、という結果が出たことがあったんですが、そんなにいろいろできたら苦労せんわ、と全く信じていなかったんです。
でも、冷静に考えたら、意外と当たらずも遠からずなんじゃ……?対人の仕事に限れば、割といろんな職種がいけるんじゃないか……?と思うようになりました。
究極に不器用→器用(貧乏)となったら、まさに真逆の評価やないかい!と、自分でツッコんで倒れそうなほどビックリでした。
ここまでの自己評価のブレ!?この歳になって気づく!?と思いますが、まさに今自己評価が低くて悩んでいる皆さんも、実は大いに誤解しているってことが、あるんじゃないでしょうか。
これまでの経験の中での私の敗因は、自分に合わない環境や仕事を選んできたこと。これに尽きるなと思うようになりました。
私は母から、事務なら潰しが効く、と何度も勧められ数回試しましたが、ことごとく全滅でした。
強迫性障害の確認癖があるので、事務には必須のデータ入力では、一つのデータにつき数十回確認するなどしてしまい、仕事にならない上、自分も疲労困憊してしまいました。
母は、想定外のことが起こりにくい環境が性に合い、淡々と決まった仕事を効率良くこなすことが得意だったんだと思います。
自分にできるんだから誰でも(私にでも)できるはず、なんて事務の方に失礼極まりない考え方ですよね苦笑。それだけ母の自己評価も歪んでいたってことなんですよね。
他にも、監視されたり細かくチェックされるような管理との相性の悪さ、聴覚過敏の無自覚も、失敗に繋がりました。
電話がじゃんじゃか鳴る中、こなす件数もチェックされプレッシャーがかかりまくるコールセンターなどは、辛過ぎて数日しか持ちませんでした。
こういうところで働くと、私は本当にポンコツになってしまいます。そして失敗体験ばかりが強く刻まれてしまい、あぁやっぱり自分は何をやってもダメなんだ、と低い自己評価を受け入れ、自分で確信に変えていってしまう。
全方向から隈なく否定されてきたので、自分は本当に何もできない人間なんだ、という自己評価が、体の芯まで浸透していたと今は思います。
散々、自己観察・分析し辿り着いた自分の強み
例えば
①一対一、もしくは少人数でのコミュニケーションが強い。
②相手を惹きつける独自のトーク術がある。
③相手の間合いに自然に入り込むことができる。
などを生かせる職場で、
①騒音やごちゃごちゃした環境。
②威圧的な人や監視体制。
③大量の確認作業。
などの苦手要因を少なくする。そうすると、結果が全然変わってくるんです。
私にだってきっと得意なことがある!という反発心で挑戦してきたはずなのに、これまでの刷り込みと、マイナス面に引っ張られやすいという人間心理の罠に見事にハマり、惨めな気持ちで長らく生きてきました。
この経験を経て、
・自分の自己評価は、刷り込まれたものではないか?と疑い、冷静に見極めること。
・他人からの好意的な評価を、右から左に流さないこと。
・自分の強みを知り、どんな闘い方がベストかを探ること。
・自分の長所をよく認めて伸ばし、弱い部分は補強してくれるような誰かを見つけること。
が、大切だなと思うようになりました。
親も完璧ではなく、母は良かれと思って母なりの処世術を私に授けようとしてくれました。
結果的には酷く逆効果となりましたが、愛情を持って子を育てる、という親として最大の務めは十二分に果たしてくれました。
親には感謝しつつ、これからどう生きるのかは自分にかかっていることを心に留めて、原因自分論で生きていこうと思っています。
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