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こどもとあそぶ。ことばであそぶ。〜④お風呂での文字学習は手拍子とともに〜

お風呂でお馴染みのアレ、オススメの遊び方

前回投稿はこちらです。

「お風呂ポスター」の紹介

3、4歳頃からひらがな等の文字に興味を持ち始めるお子さんも多いです。いつも読んでもらっている絵本、あそこに書いてある、小さな記号の羅列。幼稚園の持ち物に書かれている、自分の名前。どうやらあれは「ひらがな」というものらしい……あれが読めたら楽しそう!

そんな子どもの好奇心を満たすために、ひらがな表を購入されるご家庭も多いはず。お風呂にアレを貼っている、というおうちも。

アレ=お風呂ポスター。

各メーカーがいろんな種類を出しています

水に濡れても大丈夫な耐水シートで仕上がっているお風呂ポスターは、いろんな100円ショップメーカーから出されています。ひらがなだけでなく、カタカナ、拗音(小さい「やゆよ」)、アルファベットから、国旗や地図まで。今回は文字の話題なので、ひらがなポスターで話を進めますね。

ひらがな習得がぐん!と進む、もうひと工夫の使い方

「”さ”はどれ?」「うまの”う”だ!」のように、文字を読む、あるいは単語と組み合わせて読むのが一般的かと思われますが、ここで言語聴覚士イチオシのもうひと工夫をぜひ入れてみてください。

それは「単語の文字の数だけ、手をたたく」こと。

手元にカタカナバージョンしかなかったので、下の写真はカタカナで紹介していますが、ひらがなでいいですよ。

伸ばす音、「ん」、小さい「つ」などは叩きそびれがち

「アイスクリーム」なら7文字なので7回。
「イヤリング」なら5文字なので5回。
「ふうせん」なら4文字なので4回。
「ちきゅう」なら、「きゅ」を1文字と数えるので3回。
「らっぱ」なら、小さい「つ」も1文字と数えるので3回。

大事なのは、「単語を言いながらたたくこと」です。口と手が一致するように頑張ってみましょう。

なんのために手をたたくのか? それは、単語の「分解」の能力を育てるため。単語は文字の集まりでできていて、その文字はこうしてバラバラにできるんだよ、ということを学習しています。そしてこの力こそが、ひらがなの読み書きの下支えになるんです。なお、この力のことを「音韻認識」または「音韻意識」といいます。

読み書きに関わる「音韻認識」の能力

①「さ」という形を見て、/sa/と読めること。
②「さ」という文字を使って、いろんな単語が作れること。

このように、文字の読み書きにはさまざまな操作が必要です。これをスムーズに行うために、まず一番簡単な「分解」からトレーニングしていきます。ちなみに分解ができるようになると、たとえば「さくら」の一番最後の文字は「ら」だと気づけて、しりとり遊びができるようになっていきます。

「うちの子、しりとりがまだ難しいみたい」という場合、まずは手をたたくところからスタートしてみましょう。ちなみにしりとりは年中さんでできるようになると言われている発達課題のひとつです。

お風呂でできる知育遊び

お風呂から出る前に「60秒数えよう」などとルールを設けているおうちもあると思います。60まで数えられるのももちろん伸ばしてあげたい能力のひとつです。それをたまには「10個のことばの手をたたこう」というルールに変えてみてはいかがでしょう? 子どもが間違っても注意はしなくて大丈夫。「あれあれ?もう1回ママとやってみようか」などと、さらっと訂正しながら、パパやママとのコミュニケーション遊びに変えてしまいましょう。

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