ねこの吐いた毛玉

ヒトに化けられなかったネコの寝言

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ヒトに化けられなかったネコの寝言

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人生を売ったその先は

「これから帰る」 同居人から届いた連絡で時刻を確認する 定時から3時間ほどオーバーか… あなたは何のために働いているの? 叩きつけたい言葉をグッとこらえ 「お気をつけて」 ただ一言だけをなんとか送り返す 残業をすればそのぶん稼げる?余裕ができる? 一緒に暮らす人との時間、自分のための時間を削ってまで その余裕は必要なのか そもそもそれは"余裕"と言えるのだろうか 定時過ぎ。会社へ売った時間をギュッとまとめたら もっと、もっとやりたいことができたんでないかい あな

    • 図書室の魔女と呼ばれたい

      kedamaは思う "図書室の魔女と呼ばれたい"と まず「魔女」という響きが好きだ たった二文字の言葉に摩訶不思議な魅力が詰まっている 良い存在か、悪い存在か分からないところが惹かれる なにかしらのスペシャリストを思わせるのも良い 魔術を扱えるかもしれないし 悪魔と契約しているかもしれないし 魔性の女かもしれない 「図書室の魔女」と呼ばれるほどに長いこと司書として専従したい 図書室といえば、本といえばkedama 自然にイコールで繋げられるくらい図書室と同化したいのだ

      • 溶けたアイス

        おばあさんが手招きをしている ちこう寄れと道路の向こう側で 見えてはいけないものが見えているのだろうか 暑い日だというのに一瞬、寒気を覚える 不安に駆られつつ周囲を見まわしてみる おばあさんに視線を戻す やっぱり、私を呼んでいる 意を決して道路を渡る すぐ近くに介護施設は無い 認知症であれば警察への相談も考えなければいけない もし視えてはいけない人だったのなら …そのとき考えよう 不安や疑いの気持ちが顔に出ないよう つとめてにこやかに「どうされました」と声をかけて

        • ただいま、はじめまして

          ただいまネットの世界 ただいまnote はじめましてkedamaです 文章を書くことから離れ数年が経ちました 司書の仕事に戻り、本に触れる機会が増え また文章を書きたくなったので戻ってまいりました いずれエッセイや絵本の仕事をするのが目標です 喉や心につかえたなにかを吐きだせる そんな言葉をつらつらと 今日から綴ってまいります

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