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介護職であるぼくは介護職員の方に副業をおすすめしたい

「介護の仕事は好きなんですけど、職場環境や人間関係に疲れたから辞めます」

ぼくはこの業界3年ばかりしかいないのだけれど、それでも何人もそう言って辞めていく人を見てきた。というかぼくもその内のひとりになりかけた。

初任者研修の資格を取ってはじめてとなる職場でのこと。
まぁまぁのカルチャーショックだった。あのぅ、ホームページを開いたときの「高齢者とあたたかふれあい写真」の光景はどこにあるの?
飛び交う命令口調。利用者さんがいないときに交わされる職員同士のあーだこーだ。特定の職員に対する陰口。徒党を組んでの人間的幅寄せと煽り運転。仕事の押し付け合い。モチベーションは気化して空へ消えた。離職をビビって注意できない上司。困っている状況が目の前にあるにも関わらず淡々と事務作業を続ける相談員。あー思い出したら腹立ってきたぁ!

これが介護業界・介護現場の通例なのかと。入って数ヶ月も経たないうちに嫌になった。

利用者さんは何も変わらない。介護施設に来ることを楽しみにしている利用者さんが救いだ。
だから「介護の仕事は好きなんですけど辞めます」という矛盾を生み出してしまう。なんて勿体無い、そして残念な結末なんでしょうか。

でも、ぼくはおかげさまで介護の仕事を続けられている。ぼくの場合はふたつの解決策がありました。

ひとつは、単純に職場を変えたこと。別の施設で働いてみて、前の施設は職場環境が良くなかったことがわかった。
でもこれは「ぼくにとってその環境は良くなかった・ぼくはその環境に合わなかった」としておいた方がいかもしれない。今もそこで働いている職員はいるわけだし、何十年もそこで勤務しているその人たちにとっては居心地のいい場所であることには変わらない。利用者さんがその施設を選択しなくなれば、自然と淘汰されるまでだ。

もうひとつの理由は、介護の仕事以外に別の仕事をしていたこと。つまり介護職以外に逃げ道を持っていたことだ。
もともとぼくは、在宅でホームページ制作の仕事を個人でも請け負っていた。「いつでも辞めたるからなぁ!」って思いながら現場で働いていたことが、精神的な負担を軽くしてくれていた。
とくに先輩や上司にビビることもなく、どんどん突っかかっていったし、孤立してようが「お前らと同類になってたまるかっ!」と思って付き合いを限定していた。中には合う人もいるわけで、そーゆー人とは仲良くしていた。

介護職は専門職。かなり閉じられた業界だと思っている。同じ業界の人としか顔を合わせず、新しい話題も生まれくい。知識や技術の深さに比例して、働き方の選択肢がどんどん狭くなっていく。そして働く年数が長くなれば長くなるほど社会とのギャップが生まれやすく、自分の立ち位置を見失いやすい。燃え尽きたり、病気や怪我をした場合。潰しが効かない。

「介護の仕事は好きなんですけど、職場環境や人間関係に疲れたから辞めます」

「何するんですか?次?」

「。。。」

しばらく休職したあと、結局介護現場にカムバックしてくるターミネーター。

だからぼくは、フルタイムという固定概念を捨てて副業をおすすめしたい。フルタイムで働かなくても資格は取れる。

介護職でのキャリアを考えてもITスキルは必須になってくるだろうし。基本的なパソコンスキルはできるだけ早く身につけて損は全くない。むしろパソコンを使えない人がまだまだ多くいる業界だ。

Webライターからパソコンを覚え副業を始めてもいいのではと、介護職員であるぼくは、介護職員の方におすすめしたい。

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