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小田原「御幸の浜」と石拾い

何度か小田原に出かけることはあったけれど
海まで足を伸ばしたのは初めてだった。

海の(浜の)の名称は後から調べて思い出しだけだが、気になる雑貨屋の近くが海だと気づいて赴いた。高速道路の高架下のトンネルから海が輝いて覗く。トンネルの暗闇に浸れば、光は白色となる。波の音へと近づいてゆく。



抜ければ、横目にズラッとテトラポットが並び、そして一面が海であった。勿論、青空。
テトラポットに座るおじさんが一人、波打ち際ではしゃぐ若者が遠くに数人。



石を拾った。飾る置物の石と、一輪挿しの周りに敷く砂利が欲しかった。
ゴマアザラシみたいな石、楕円形のツルツルした石。大きいおはじきみたいな美形の石。
波打ち際では、濡れることで鮮やかになる石があった。褐色の石とか、優しい深緑の石とか。音を立てて迫り来る波は、カラカラと石を引き連れて帰ってゆく。
洋服を修復屋さんに出すために小田原に来たのだけれど、その服を入れていた袋が、石を集め入れるのに役立った。

石の選別は楽しかった。永遠とできそうな気がした。たぶん、できるだろう。

一度拾ったけれど結局選ばれなかった石は、海へと思いっきり放った。僕しか見つけなかった石になるかもしれないし、美しくなって陸に上がってくるかもしれない。
流木も一本拾った。念願の流木。
いずれは、担ぐような流木もあったらいい。今回のは20センチくらい。

帰って、お湯につけた。濡れると綺麗な石たちは、風呂場に飾ろうと思う。

枯葉とか…枯葉ぐらいか。枯葉も拾い集めて、飾りたい。

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